朱鷺メッセ
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新潟港もしくは両津港の乗船窓口で「佐渡航路利用者料金適用カード」を受領する必要あり[12]

万代島駐車場・ビル内駐車場とも、ホテル日航新潟利用の場合は優待サービスが受けられる。宿泊客は1泊1000円(14時?翌11時。11時以降の駐車は時間外料金として20?30分毎に100円加算。チェックイン後はチェックアウトまで入出庫自由)、宿泊以外の利用客は条件により2?4時間無料。いずれも利用の際はフロントでサービス券等を受領する必要あり。


船舶


佐渡汽船 新潟港ターミナルから徒歩約5分

信濃川ウォーターシャトル 朱鷺メッセのりば:アトリウム1階先・信濃川沿い

朱鷺メッセ連絡通路崩壊事故事故発生当時は写真中央部の架橋箇所が崩壊し、地上部の臨港道路を塞ぎ込む形となった(2004年5月、朱鷺メッセ側から撮影。なお残存部は事故調査等を行った後撤去された)

2003年8月26日午後8時20分頃、朱鷺メッセに隣接する万代島E駐車場(自走式立体型)と佐渡汽船新潟港ターミナルとを結ぶ連絡デッキ(全長220m)のうち、朱鷺メッセとE駐車場を連絡する箇所が突如倒壊した[13]。倒壊箇所はデッキのうち跨道橋となっていた部分の1スパン(延長約63m)で、デッキ下の地上部を経由して佐渡汽船ターミナルに至る臨港道路を塞ぐなど一歩間違えば大惨事になりかねなかったが、当時朱鷺メッセでは大規模な催事等は特に行われておらず、またフェリーの発着時間帯の合間であったため落下箇所には通行人、車両ともなく、幸い死傷者はなかった。また北朝鮮の貨客船万景峰号が同日、万代島埠頭から程近い中央埠頭から出港したばかりということもあり、マスメディアや野次馬、その他団体が西港区周辺に多数おり、一時は「テロの可能性」との憶測まで流れる騒ぎとなった。

倒壊箇所のうちE駐車場部分の供用を開始したのは2001年4月17日、朱鷺メッセ側の全面供用を開始したのは2003年4月とまだ日が浅かった上、事故発生当時は風も弱く、外的な作用をほとんど受けない中でデッキの1スパンだけが倒壊したことから、発生直後は原因を特定できなかったが、その後県が組織した事故原因調査委員会が行った調査の結果、設計上の問題であったことが発表された。万代島地区は元々昭和時代初期に埋立地として開発され、非常に軟弱な地盤であることから構造設計に軽量化が求められた結果、強度に余裕の少ない設計手法や工法が採用された上に施工上のミスが重なり、自重に耐えられなくなり倒壊した、との結論に至っている[14]

前述の調査報告を受け、県はデッキの設計・施工・監理を担当した計6社を相手取り、建設費など計約8億9000万円の損害賠償を求める民事訴訟を2004年9月7日付で新潟地方裁判所に提訴した。これに対しデッキの設計を担当した「構造設計集団(SDG)」は、調査報告書において原因を設計ミスと不当に公表され、合理性の無い主張によって営業損害を受けたとして、県に計約3億円の損害賠償を求めて2009年10月24日付で同地裁に反訴した。

裁判は双方の主張が平行線のまま長年にわたって行われ、2012年3月26日の判決公判で同地裁は、県側が専門家による事故調査委員会の報告書を基に通路側面の「斜材ロッド」と床板の定着部から崩壊が始まったとしたことを疑問視し、他の原因の可能性についての検討が不充分と判断した。その上で「報告書の論証過程には大きな疑問が残ると言わざるを得ない」と指摘し、県側が主張する事故原因を立証できないとした。またSDGの反訴に関しては「報告書は一定の合理性があった」として、双方の請求を棄却した。

これを受けて県は「設計・施工の技術的側面で争うよりも、そもそもの契約責任としての債務不履行責任等の法的責任を問う」と訴訟方針を変更し、同年4月9日付で被告を3者に絞ったうえで東京高等裁判所に控訴の手続きを取ったが、同高裁が和解を勧告したため協議した結果「事故は設計上の問題によって発生した」とした上で、和解金として新潟県建築設計協同組合が7500万円を、また解決金として施工業者の第一建設工業が400万円、デザインを担当した槇総合計画事務所が100万円をそれぞれ支払うとする和解勧告が2013年11月27日付で正式に示され、県は翌11月28日、この案を12月の定例県議会に提出の上で審議する方針を示し[15]12月4日に開会した議会での和解議案承認を経て、12月26日に正式に和解が成立した[16]

県は前述の調査終了後、落下を免れた箇所も含めた連絡通路の大部分を安全確保のため撤去し、E駐車場と佐渡汽船ターミナルの間の架橋部分(延長114m)については2005年、設計変更のうえで約3億4000万円で再建した。合わせて朱鷺メッセのアトリウムから臨港道路を横断する連絡通路も崩落の危険性があるとして歩行者を通行禁止にし、ジャッキアップした上で補強する措置が取られた。

だが当時の事故箇所に相当する、朱鷺メッセから臨港道路を跨いでE駐車場に至る架橋部分(延長84m)については、県が訴訟の賠償金を再建費用として充当する方針を取ったため再建が見送られ、朱鷺メッセとE駐車場およびターミナルの徒歩連絡は臨港道路の歩道を経由するなど一旦建物外に出なければならず、利便性の低い状況が10年以上にわたって続いていた。県では訴訟の和解成立を受けて県予算による通路再建の検討を進め[17]、復旧費用を2014年度の県予算に計上するなど事業を再開した。事前の試算では再建費用が約2億5000万円、設計や施工を含めた工期は最短1年以上を見込んでいた[18]。そして設計のうえで2015年1月に本格着工し、同年10月中の竣工を予定していたが、周辺の地盤が想定以上に固く、特殊大型重機による掘削が必要となったのに加え、橋脚周辺に埋設されていた上水道管や高圧電線の移設が必要になったことなどから、県は2015年8月22日、工期を4か月間延長して2016年2月の竣工とし、工費も7200万円増の3億2000万円となる旨を発表した[19][20]
脚注[脚注の使い方]^ 「万代島再開発事業 朱鷺メッセ5月1日オープン」(PDF)『新潟県民だより』2003年1月号、新潟県。 
^ 空港周辺における建物等設置の制限 国土交通省東京航空局.2019年4月4日閲覧。
^ 新潟空港の制限表面図 - 国土交通省東京航空局.2019年4月4日閲覧。
^ 津波避難ビル・津波避難場所 - 新潟市.2019年4月4日閲覧
^朱鷺メッセ31階展望室の命名権、栗山米菓が取得日本経済新聞 2009年10月10日付)[リンク切れ]
^新潟コンベンションセンター等条例(2001年10月19日公布)2013年2月27日閲覧
^平成24年4月からの展望室(朱鷺メッセ)指定管理者について - 新潟県(2012年2月23日公示)2013年2月27日閲覧
^ “新潟の味、7店競う、ときめきラーメン万代島、きょうオープン。


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