札幌市
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官公庁の地方支分部局が多く立地しているため、北海道における地方中枢都市としての役割を担っており、全国規模の大企業の北海道支社・支店も多数立地する支店経済都市である。

アイヌの人々が暮らしていた蝦夷地1869年明治2年)に北海道と改称され開拓使が置かれて札幌本府の建設が始まった[3]。1875年に最初の屯田兵が入植。札幌の建設計画は当時の開拓判官島義勇によって構想され、京都を参考にした街づくりは創成橋東側のたもとを基点に東西の基軸を創成川、南北の基軸を渡島通(現在の南1条通)として区画割を進めていった[4][5][6](現在の南北の基軸は大通公園[7])。このため、中心部の多くは街並みが碁盤の目状になっている[8]。街の中心部には東西方向に大通公園が位置しており、大通公園の北側は北海道庁舎札幌市役所札幌駅北海道大学などの公的機関が所在する官公庁街・オフィス街であり、大通公園の南側はすすきのを中心とした大規模な歓楽街繁華街が広がっている[9]

開拓時代から第二次世界大戦前までの札幌は行政都市としての性格が強かったが、戦後は戦中からの日本政府の統制経済政策などによって、それまで小樽市に集中していた卸売業者(問屋)や金融機関、道外企業の支店などが中央官庁の出先機関が集中した札幌に数多く移転し、第三次産業を主軸とした道内経済の中心地となった[10][11]。人口も主として道内各市町村からの転出者を受け入れる形によって急増し[12]1970年に日本国内で8番目となる100万人都市となった[13](「人口」欄も参照)。また、周辺町村を編入・合併して市域を拡大していき[14]、かつては農村であったそれらの地域はベッドタウンとして住宅地化していった[15]

1972年にはアジア初となる冬季オリンピック札幌オリンピック)を開催[16]。その後も国際スキー連盟の各種国際大会やアジア冬季競技大会国際大学スポーツ連盟主催の冬季ユニバーシアード競技大会、FIFAワールドカップFIBAバスケットボール・ワールドカップ世界ラリー選手権ラグビーワールドカップなど数多くの国際大会が開催されている。札幌市としても各種イベントや展示会、企業の会議や報奨旅行などの誘致・開催 (MICE) への積極的な取り組みを行っており[17]、「国際会議観光都市」に認定されている。冬季のさっぽろ雪まつりといったイベントなど、毎年1,300万人前後の観光客が訪れる観光都市となっており[18]、市町村の魅力度ランキング調査でも毎年上位にランクインしている都市である[19]。2013年にはユネスコ(国際連合教育科学文化機関)により創設された創造都市ネットワークの「メディアアーツ都市」分野に世界で2都市目に(アジアでは初めて)認定された[20][21]

2026年冬季オリンピック開催地に立候補することを表明して誘致活動を行っていたが[22][23]、立候補および誘致活動を2030年大会に変更する意向を示した[24]。しかし、2020年東京オリンピックにおける不祥事などの影響により市民からの理解を得られないことや財政的観点から、2023年10月、2030年大会の誘致を断念し[25]2034年大会の誘致を目指す方針とした[26]。だが、その発表2日後に、2大会の開催地の同時決定がIOCより発表された[27]ため2034年大会の誘致も厳しいものとなった[28][29]。さらにIOCが2034年大会までの候補地を内定し、2038年大会についても候補地を絞り込んだため、2023年12月に札幌市は招致活動の「停止」を宣言した[30]


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