2012年に発売した「TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ」は、その後の改訂版も含め、2018年に100万部を突破した[11]。
2019年、「小説トリッパー」に掲載された今村夏子の小説『むらさきのスカートの女』が第161回芥川龍之介賞を受賞した[12]。これは朝日新聞グループ史上初の芥川賞受賞である。直木三十五賞については朝日新聞社出版局時代の1999年、宮部みゆきの『理由』(刊行は1998年)が第120回直木賞を受賞している。
分社化直前の2008年から売り出した『科学漫画サバイバルシリーズ』は、巻を重ね、順調に売り上げを伸ばして年間100万部ペースとなり、2020年に累計1000万部を突破した[13]。2022年現在1200万部。
1926年に創刊し、写真雑誌としては最も長い歴史を持つ『アサヒカメラ』は、広告収入減少により、2020年6月19日発売の同年7月号をもって休刊、94年の歴史に幕を下ろした。
『ゲッターズ飯田の五星三心占い』シリーズは、かつてセブン&アイ出版が刊行していたが、同社の事業終了[14]に伴い、各社が名乗りを上げ、朝日新聞出版が獲得し2020年から刊行している[15]。同シリーズは累計800万部(2022年9月現在)[16]。
1922年2月25日創刊で総合週刊誌として日本で最も長い歴史のある『週刊朝日』(創刊時は『旬刊朝日』、1922年4月から週刊に)が、2022年に創刊100年を迎えた。毎日新聞出版発行の『サンデー毎日』(1922年4月創刊)も創刊100年。ただし、経済系週刊誌の『週刊東洋経済』(1895年創刊)や『週刊ダイヤモンド』(1913年創刊)は週刊朝日やサンデー毎日より古い。
人気YouTuberの「リベラルアーツ大学」両学長が書いた『本当の自由を手に入れる お金の大学』は2020年6月の発売後、2022年3月に100万部を突破した[17]。
2023年1月、同年5月末で『週刊朝日』を休刊にすることを発表した[18][19]。
2023年10月5日、科学雑誌『Newton』を出版しているニュートンプレスの全株式を取得し、子会社化したことを発表した。朝日新聞出版の前身である朝日新聞出版局はかつて『Newton』の競合誌である『科学朝日』(2000年休刊)を発行していたため、朝日新聞出版としては23年振りに科学雑誌の発行が復活することになった[20][21]。
雑誌・定期刊行物
AERA
ジュニアエラ
AERA with Kids
週刊朝日別冊「小説トリッパー」
HONKOWA
Nemuki+
SOCCER KING(発行:フロムワン)
朝日新聞縮刷版(発行:朝日新聞社)
Journalism(発行:朝日新聞社ジャーナリスト学校、書籍扱い)
國華(書籍扱い)
一冊の本(PR誌)
廃刊・休刊誌
民力
メディカル朝日
オートカー・ジャパン(2015年1月休刊)
週刊マンガ日本史
男の隠れ家
旅と鉄道(もとは鉄道ジャーナル社発行で、休刊していたものを譲受し復刊。2017年に山と渓谷社に移管)
アサヒカメラ
Sesame(婦人生活社→角川・エス・エス・コミュニケーションズ→朝日新聞社)
みんなの漢字
週刊朝日(2023年6月9日号を以て休刊)
以下は朝日ソノラマ(2007年9月廃業・会社清算)より継承。
ネムキ(終刊)
夢幻館(休刊)→ホラー&ファンタジー倶楽部(ウェブコミック誌)に移行
ほんとにあった怖い話(発行終了)
以下はフロムワン発行・朝日新聞出版発売。
SOCCER KING
Jリーグサッカーキング
浦和レッズマガジン(Jリーグサッカーキング増刊)
2010年2月号より。なお、2010年1月号まではアスペクトが発売していた
ワールドサッカーキング
サムライサッカーキング(ワールドサッカーキング増刊)
月刊誌時代は講談社発売。不定期刊化とともに移行
サッカーゲームキング
書籍・文庫
朝日選書
朝日新書
朝日文庫
HONKOWAコミックス
Nemuki+コミックス
ソノラマ+コミックス
科学漫画サバイバルシリーズ(韓国の翻訳版)
歴史漫画タイムワープシリーズ
朝日キーワード
「困った」シリーズ
スマホで困ったときに開く本
パソコンで困ったときに開く本
Word&Excelで困ったときに開く本
FC東京オフィシャルファンブック(2010年・2011年のみ。それまでは毎日新聞東京本社出版・広告部から取り扱われていた。2012年よりクラブの直接発行となった)
Jリーグオフィシャル書籍(2011年号より。コナミグループの出版社から発売元移行)
Jリーグイヤーブック(2014年をもって発売元から撤退。本そのものはJリーグ発行・直売の形で引き続きネット通販限定で出版)
Jリーグオフィシャルファンズガイド(2012年をもって休刊)
ウェブメディア
AERA dot.
ソノラマ+
不祥事とスクープ
『週刊朝日』2012年10月26日号が、「ハシシタ・奴の本性」と題し、橋下徹大阪市長(当時)についての連載記事第1回を掲載した(週刊朝日による橋下徹特集記事問題)。取材・執筆はノンフィクション作家佐野眞一と週刊朝日取材班(今西憲之・村岡正浩)。橋下は10月18日の記者会見で「僕のルーツを暴き出すことが目的とはっきり言明している。血脈主義ないしは身分制に通じる本当に極めて恐ろしい考え方だ」「言論の自由は保障されるべきだが、一線を越えている」と強く批判した。読者からも編集部に多数の抗議が寄せられ、同日、河畠大四編集長が謝罪のコメントを発表したが批判は収まらず、10月26日に編集長更迭。11月12日、朝日新聞社の第三者機関「報道と人権委員会」が「見出しを含め、記事及び記事作成過程を通して橋下氏の出自を根拠にその人格を否定するという誤った考えを基調としている」「部落差別を助長する表現が複数個所あり、差別されている人々をさらに苦しめるものとなっている」「報道を通じて差別や偏見などの不当な人権抑圧と闘うことを使命の一つとし、正確で偏りのない報道に努めなければならない報道機関として、あってはならない過ちである」などとする見解をまとめ、橋下市長に報告・謝罪した[22]。第2代社長の神徳英雄が引責辞任し、青木康晋に交代した。