製作決定後は大々的な前宣伝がなされ、公開前年10月にはマスコットガール選考会が帝国ホテルにて行われた。応募者は1300人とされ、最優秀賞に選ばれた斉藤智美(現・斉藤巴美)には本編への出演とレコードデビューが用意された。他、さっぽろ雪まつりや全国警察の交通安全キャンペーンなどのイベントにも月光仮面やムーンライト号[注釈 17]とともに登場した。斉藤は東京出身ではあるが、早々に名古屋へ移り住んでいたため、名古屋地区の劇場でのみ「名古屋出身の斉藤智美!月光仮面でデビュー!」といった特殊な予告編が流された[47]。
英語表記は、一般には「Moonlight Mask」が用いられるが、本作品の英版主題歌では「Moon Masked Rider」となっている。これは当時すでに英訳されていた『仮面ライダー』の英題が「Masked Rider」だったことに合わせたもの。 本作品のヒーローであり、その正体は米国帰りの自然科学者、ジョージ小原である。 歴代同様に劇中では正体は明かされないが、当時の告知記事や前述の各種宣伝イベントではジョージ小原が月光仮面であると紹介されており、桑原大輔が月光仮面のコスチュームをまとい、仮面を外した姿で登場している(劇中でもスタント以外は桑原が月光を演じている)。弱者のために活躍するスタンスは歴代と変わらないが、本作品では事件解決の際に取り戻された大金の10%を手数料として徴収している。これには警察や被害者らも特に抗わず(苦言は呈すものの)、素直に渡している。二丁拳銃を構えた特写スチールは存在するが、劇中で使用・発砲するシーンは無い。シーンによってホルスターすら装着していないこともある。各種告知物に由れば、初代(大瀬康一)、二代目(大村文武)に次ぐ三代目として紹介されており、住所不定、職業不詳、身長約180cm/体重約70kg/胸囲96cm/胴囲/76 cm/腰囲約90cm/視力左右とも2.0である。 ムーンクラフト社により製作されたもので、ホンダCB750Fに[46]ターボチャージャーとオリジナルデザインカウルを装着した特別仕様であり、こういった作品では珍しく新車を使用している。
スタッフ・キャスト(1981年版)
企画 - 愛企画センター
製作監修・音楽 - 川内康範 (音楽編曲 - 池多孝春)
製作者 - 古川博三、増田久雄
監督 - 澤田幸弘
脚本 - 川内康範、澤田幸弘
撮影 - 山崎善弘
照明 - 矢部一男
録音 - 信岡実
編集 - 鈴木晄
美術 - 徳田博
助監督 - 高橋芳朗
製作担当 - 堀井健一
音響効果 - 小島良雄
衣装デザイン - 朝倉摂
擬闘 - 松尾悟
銃器・火薬 - 橋本俊雄、鈴村高正、関山修
カースタント - マイク三石スタントマンチーム(三石千尋、野中義文、池本良宜)
現像 - 東洋現像所
スタジオ - にっかつ撮影所
主題歌
オープニング主題歌 - 「月光仮面は誰でしょう」 作詞/川内康範、作曲/小川寛興、歌/水島康宏、こまどり児童合唱団
エンディング主題歌 - 「愛の助っ人」 作詞・作曲/川内康範、編曲/横尾正弘、歌・演奏/ノーザン・ライツ ※本作がメジャーデビューとなるバンドで、1979年下北沢音楽祭で優勝の経歴がある
挿入歌 - 「そこにいる人どうしたの」 作詞・作曲/川内康範、編曲/横尾正弘、歌・演奏/ノーザン・ライツ ※「愛の助っ人」とカップリングで東芝EMI(当時)からシングルレコードが発売された他、主演の桑原によるカバー版もリリースされたが劇中では未使用である
出演
ジョージ小原 - 桑原大輔
巻村幾子 - 志穂美悦子
松田警部 - 藤岡琢也
松田正人 - 井上純一
松田のぞみ - ⇒斉藤智美(現 斉藤巴美)
竹林賢法 - 鈴木瑞穂
黒木公明 - 地井武男
豊橋浩介 - 原田大二郎
片貝誠 - 五代高之
緒形進平 - 内田喜郎
中山めぐみ - 降矢由美子
吉岡刑事 - 椎谷建治
相川刑事 - サイトウヒロシ
ジュリー・チャン - 長江英和
クラーク・坂井 - 山西道広
ウィター・ション - 清水宏
リック・沢田 - 森大河
新聞記者 - 晴乃ピーチク
小柳巡査 - 小柳トム
トミー・チン - ジョニー大倉
阿部刑事 - 鈴木ヤスシ
タイガー・尾崎 - ガッツ石松
末松刑事 - 桜井センリ
東条寺恭作 - 小松方正
他 草薙良一、幸田宗丸、内田稔、小田俊彦、市村博、谷口香、園めぐみ、姫ゆり子、倉沢映子、佐藤ゆき子、藤枝亜弥、鶴岡修、沢田情児、大川利治、入江正徳、山本庄助、御友公喜、永田博文、鈴木誠一、山崎義和、垂木勉、沢井正延、三星光男、徳田耕一、椎原忠彦、高木清、宮内彰、浜田みどり、本間章子、黒田文子、島田久美、山形由美子、湊俊一、久遠利三
月光仮面 - 荻原紀、二家本辰己[48]
月光仮面(3代目)
ムーンライト号