最高指揮官
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チュニジア共和国では、チュニジア共和国憲法(英語版)第44条において、大統領が軍の最高統帥者と定められている[7]
トルコ
トルコ共和国では、1982年制定のトルコ共和国憲法(英語版)の下、国家元首である大統領が統帥権を有するものとされ、軍の出動命令権や参謀総長の任命権を行使する(第104条)。大統領は、最高司令部の代表者であり、トルコ大国民議会の精神に忠実であることが求められる(第117条)。一方で、トルコは共和国参謀本部を置き、参謀総長がトルコ軍の司令官である。有事の際には、大統領に代わって軍の最高司令官の任務を遂行する(第117条)。参謀総長は、内閣の指名に基づき、大統領が任命する。参謀総長の権限は法律によって定めるものとされ、かつその任務・権限に関し、首相に対して責任を負う[8]
ロシア
ロシア連邦では、ロシア連邦憲法の下で、連邦大統領に統帥権が認められている[9]
その他の国家元首が最高指揮権を持つとされている国 
イラン
イラン・イスラム共和国では、イラン・イスラーム共和国憲法の下で、最高指導者が軍の統帥権を保持すると定められている[注釈 5]
政府の長
国家元首ではない首相等の政府の長が持つ場合 
イスラエル
イスラエル国では、憲法の一部であるイスラエル基本法(英語版)の軍に関する基本法第2条により、イスラエル国防軍首相を長とする政府の権限下にあり、国防大臣が政府を代表して軍に責任を持つとされる。他方、国防軍の最高司令官は参謀総長と定められている。参謀総長は、国防大臣の推薦に基づいて政府が任命し、国防大臣に従属する[10]
日本
日本国憲法第9条戦力は保持しないと規定されている関係から、厳密に言えば自衛隊は軍隊ではないが、自衛隊法第7条で内閣総理大臣が自衛隊の最高指揮監督権を持つとしている。
ドイツ
基本法(憲法に相当)第115b条により連邦首相が戦時最高指揮権を持つ。なお平時は基本法第65a条により政府の最高軍事指導機関の長である国防大臣が最高指揮権を持つ。
共産党軍事委員会の長

国家よりも共産党を上に置く、マルクス・レーニン主義の国では共産党中央軍事委員会の長が最高司令官となる。中央軍委主席とは、中国共産党事実上の最高指導者の役職名「中国共産党中央軍事委員会主席」の中国語訳由来の漢語。
中国
詳細は「中国共産党中央軍事委員会」を参照中国では、中国共産党中央軍事委員会主席習近平が最高指揮権を行使する。中央軍事委員会主席は権力の源泉たる軍の統帥権を持つため、実質的に中国の最高指導者といえる。憲法制定後は名目上の最高指揮官は国家主席[11]中国共産党中央委員会主席[12]中華人民共和国中央軍事委員会(国家軍委)主席[13]と変更されてきたが、実質的に統帥権を持ち、かつ国・党・軍の最高指導者を務めていた人物は皆中央軍事委員会主席を務めた者達である。ケ小平が党や国家の最高職総書記に就任せずに中国の最高指導者たりえたのは、中央軍事委員会主席のポストを確保していたからである。2023年現在は憲法により国家軍委が全国の武装力(中国軍)を指揮するが、中国共産党の軍隊であり事実上の国軍でもある中国人民解放軍の統帥機関であり、憲法及び国防法に基づき国家軍委を領導する中央軍委主席を務める者が中国の最高指導者、最高指揮官となる。
ベトナム
詳細は「ベトナム共産党中央軍事委員会」を参照

ベトナムでは、名目上の最高指揮官を国家主席としているが、実際はベトナム共産党中央軍事委員会書記グエン・フー・チョンが最高指揮権を行使する。
最高指揮官が変更された国

憲法改正などで、国の最高指揮官の規定が変更になった国。
日本詳細は「統帥権」を参照

大日本帝国憲法下における日本軍の最高指揮権は天皇大権の一つである統帥大権と規定され、天皇が最高指揮官であった(大日本帝国憲法第11条)。
スウェーデン

1974年スウェーデンの憲法が現行のものとなったことに伴って、スウェーデン国王[注釈 6]法令上の最高指揮権を失った。現在の最高指揮官は軍人(通常は大将)であるスウェーデン軍最高指揮官(スウェーデン語版)であり、これは他国における参謀総長などと同格の地位と考えられる。またスウェーデン政府には国防省が存在するが、スウェーデン憲政において発達してきた独特の習慣である大臣規則(スウェーデン語版)により、大臣個人が軍に干渉できない、文民統制の原則からするとやや特異な規定となっている。また国王はもはや軍の最高指揮官ではないものの、軍の儀式には国家元首として出席する。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 2022年現在は、国王であるチャールズ3世
^ 2022年現在はフェリペ6世
^ 2022年現在はラーマ10世
^ 2022年現在の元首は女王マルグレーテ2世
^ 最高指導者が軍の最高司令官を務めることは、現行のイラン・イスラム共和国憲法第110条の4「最高指導者の義務と権限は、以下の通り。(中略)4. 軍の最高司令官」 (????? ? ???????? ????: ... ?- ???????? ?? ??????? ????) によって、明確に規定されている。 ⇒????? ????? ????? (ペルシア語)、正文ではない ⇒参考英訳
尚、 ⇒駒澤大学法学部の西修助教授(当時)による和訳は、1989年の改憲を反映しておらず、英語からの重訳であることに留意されたし。但し、改憲前の1979年憲法にも、最高指導者が軍の最高司令官を務める規定はある。
^ 2013年現在の国王はカール16世グスタフ


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