最後の決闘裁判
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『最後の決闘裁判』は2020年12月25日に限定公開された後、2021年1月8日に劇場公開される予定になっていた[2]。しかし、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響を受け、2021年10月15日に公開が延期された[30][31]。9月10日に開催された第78回ヴェネツィア国際映画祭でワールドプレミア上映が行われ[32]、10月15日に劇場公開された。公開から45日間は劇場独占公開され、その後はデジタル・プラットフォームで独占配信されることが発表されており[33]、2021年12月1日から動画配信サービスであるDisney+のスターブランドにて見放題配信が開始された[34]
評価
興行収入

当初、北米では公開週末に3000劇場で1000万ドルの興行収入を見込んでいたが[35]、公開初日の興行収入が180万ドルだったことから(前日のプレビュー上映の興行収入35万ドル含む)、想定興行収入は500万ドルに引き下げられた。実際の興行収入は480万ドルに留まり、リドリー・スコットのキャリアの中で最低のオープニング記録となった[4]。Deadline Hollywoodは興行不振の原因について、「上映時間が2.5時間のため上映回数が制限されたこと」「題材が市場受けしないこと」「45歳以上の客層が劇場に完全に戻っていないこと」「『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』と競合していたこと」を挙げている[36]。複数のメディアではオープニング成績をボックスオフィス・ボムと見なしており、20世紀スタジオは『最後の決闘裁判』で数百万ドルの損害を出すと指摘している[4][37][38]。公開第2週末の興行収入は前週比55%減の210万ドルとなり、週末興行成績第7位にランクダウンした[39]。公開第3週末には前週比78%減の55万8000ドルとなり、国内興行収入が1000万ドルを超えた[40]

2021年11月に『WTF with Marc Maron』のインタビューに応じたスコットは、興行不振の原因はミレニアルズにあるとして、「私が思うに、結局のところ我々が今日手にしている観客とは、このクソったれな携帯電話で育った世代なのです。ミレニアルズは携帯電話で教えてもらわない限り、何かを教えてもらうことを望んでいないのです」とコメントしている[41]
批評リドリー・スコット

Rotten Tomatoesには214件の批評が寄せられ支持率86%、平均評価7.4/10となっており、「『最後の決闘裁判』は体系的な女性差別を批評するという点では、それほど効果的とはいえないものの、壮大なスケールの中に素晴らしい演技があり、示唆に富むドラマが描かれていることに変わりはない」と批評している[42]Metacriticでは48件の批評に基づき67/100点のスコアが与えられ[43]CinemaScoreでは「B+」評価、ポストトラック(英語版)では好意的な評価が72%となっている[36]

バラエティ誌のオーウェン・グレイバーマンは、「所々に短いアクションがあるものの、『最後の決闘裁判』は贅沢で複雑な、時に興味深い中世ソープオペラに仕上がっている」と批評している[44]。TheWrapのアッシャー・ルーベルトはキャストの演技と撮影技術を高く評価する一方、脚本については「2004年に出版されたエリック・ジェイガーのノンフィクションをマット・デイモン、ベン・アフレック、ニコール・ホロフセナーの3人が脚本を書き、リドリー・スコットが監督した映画作品は、凄惨でグロテスク、ゴージャスで一貫性のない中世の物語を作り出した」と批評している[45]。IndieWireのベン・クロルは「現在のハリウッドの戦場においては珍しい作品です。知的で純粋に大胆な大予算の決闘作品でありながら、何よりも芸術的なコラボレーションを明確に実現した作品なのです」と批評している[46]。ナショナル・レビュー(英語版)のカイル・スミス(英語版)は、『最後の決闘裁判』は魅力的な奇妙さに満たされている」と批評しており、その理由として「過去の事実を現代の推測で後付けしていないことが功を奏している」と分析している[47]ジューイッシュ・クロニクルのリンダ・マリックは「スコット監督の真の復帰作であり、アフレックとデイモンの比類なき脚本執筆技術を見事に証明している」と批評している[48]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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