また2016年の世界遺産登録審査予定物件として陶山書院・紹修書院・道東書院・武城書院(朝鮮語版)・遯岩書院(朝鮮語版)・濫渓書院(朝鮮語版)・筆岩書院(朝鮮語版)に屏山書院と玉山書院を統合し「書院、李氏朝鮮の性理学教育機関群」として推薦していたが、書院間の相互関係や中国の書院との違い、既存登録物件からの分離再編による管理体制を示しきれていないとして登録延期勧告が出され推薦を取り下げた[4]。しかし、第43回世界遺産委員会では、「書院、韓国の性理学教育機関群」として登録勧告を踏まえて正式登録に至った[5]。
一方北朝鮮では、世界遺産「開城の歴史的建造物群と遺跡群」でッ陽書院(英語版)が構成資産となっている。 書院は科挙制度と関係するため、科挙が根付かなかった日本では中国や韓国のような書院も根付くことはなかったが、江戸時代には藩校に対しての私塾や寺子屋などが公権力とかかわりのない教育機関という意味では書院に相当する。むしろ日本では書院造りのような建築様式、書院式庭園などに発展した。詳細は「日本の私塾一覧」を参照 世界各地へ進出した華僑が現地に書院を建てる事例があり、「華僑(?胞)書院」「南洋書院」と呼ばれている。最も古いのは1729年にインドネシアのバタビア(現ジャカルタ)に造られた明誠書院、次いで1819年にマレーシアのペナンに建てられた五福書院、1854年にはクアラルンプールに南華書院とシンガポールに陳氏書院が開かれている[6]。 清朝末期には蒙古族への漢化政策から、モンゴルに1886年に古豊書院、その翌年には啓秀書院などが作られた(いずれも現存せず)。ここでは儒教精神的な主従関係を植え付けるほか、漢語・漢文やチベット仏教、さらに農業についても教えることで遊牧民の定住化を進める目的も担った[7]。 蔵書が転じて日中韓では出版社や書店の社名に「〇〇書院」と用いられ(例:帝国書院)、ベトナムではTh? vi?n(トゥーヴィエン)は図書館の意味にもなっている。 中国や韓国の書院は日本の書院造りのように明確な形式の建築様式がなく、時代や地域の風俗・伝統に応じて様々な構造で建てられ(朝鮮半島では韓屋風)、転じて現代では韓国や台湾で図書館や学習塾のビル外観に書院を連想させるデザインを採用する事例もある。
日本の書院
ベトナムの書院詳細は「vi:Th? vi?n」を参照
その他の書院
派生事象
脚注[脚注の使い方]^ ⇒“不断革命”的后果 - ?史・文化-?博?院
^ 白鹿洞書院をはじめとして劉少奇や周恩来あるいはホー・チ・ミンらによって保護されたものもある
^ ⇒書院:知られざる韓国の驚くべき真実 Korea.net
^ ⇒「韓国の書院」、世界遺産登録申請を撤回…「補完して再申請する」 中央日報2016年4月12日
^ 韓国の「書院」9か所 世界遺産への登録決定
^ ⇒華僑書院 中国文化研究院
^ ハスバガン「清朝時代のモンゴル族教育と言語教育」『東京大学大学院教育学研究科紀要』第40巻、東京大学大学院教育学研究科、2001年3月、89-116頁、doi:10.15083/00031541、.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISSN 13421050、NAID 120000868939。