暴れん坊将軍
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京都所司代などの京と近しい高級幕臣と結託して権力争いに加わった公家関係者(武家伝奏など)

寺社奉行と結託し私腹を肥やすことを目論んだ寺院の住職

汚職贈賄側の悪徳商人

長崎貿易において高級幕臣や悪徳商人と結託して私腹を肥やすことを目論んだオランダ人などの貿易関係者

尾張大納言宗春を将軍にすることを目論む尾張藩関係者

尾張藩所属ではないが、宗春を将軍にすることで復権を図る元権力者の幕臣(徳川家宣家継時代の権力者)

これらの他に、以下のようなものも黒幕として登場したことがある。

悪女に惑わされ政治的意味のない小事件を起こした中堅旗本

閑職に追われ素行不良の果てに辻斬りなどの犯罪を犯した不良旗本

吉宗の与り知らぬところで幕府や徳川家に恨みを抱き、吉宗を殺すことで復讐を果たそうとする者

善人のふりをした盗賊の頭

悪党一味に協力を拒んだり抵抗したりした町人や、新之助に頼らず独力で悪党一味の打倒に向かった武士が殺害されることも多い。駆け付けた吉宗は悲嘆し、自責の念にかられるが、この時はメインテーマをスローテンポにした悲しげなトランペットソロが流れることが多い。これは番組中盤で話のテンポを落とし、ドラマにメリハリをつける重要な「つなぎ」の場面である。これによって同時に「かたき討ち」という時代劇になくてはならない要素に深みが加えられていることはいうまでもない。なお、被害者の親族・いいなずけなどが吉宗を将軍と知らずなじり、これに立腹しため組の頭などが介入するのを吉宗が制止し非難を敢えて受ける、という演出パターンが多用される。

また、「中盤の悲嘆」ロングヴァージョンとも言うべき別パターンもある。この場合、松平健のシングル「夜明け」「夢灯り」「ぬくもり」などが流れると、懐手(和服を着たとき手を袖から出さずに懐に入れていること)などで黒幕の屋敷に向かうシーンへと切り替わる[注釈 2]。「夜明け」が流れる場合は善人が斬られる比率が非常に多い。 .mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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クライマックス

最後は黒幕の屋敷などに乗り込むか、野外での大立ち回りにより悪を成敗する。基本的な話の流れは、以下のとおり。

悪人たちが集合しているところに吉宗が登場し、悪人たちは全員平伏する

吉宗が罪状を問いただすと、悪人たちは開き直って吉宗に反旗を翻す

大立ち回りの末、吉宗が悪人たちを成敗し、事件に決着が付く

吉宗の登場

劇終盤の夜間、悪人達が黒幕の屋敷などで悪事の談合や出世祝いなどと称した宴席を開き「次期若年寄の座はこの儂に決まったも同然じゃ」「○○屋(悪徳商人)、儂が○○(老中、勘定奉行など)に出世したらおぬしを江戸一番の大金持ちにしてやるぞ」「○○(被害者の名前)も哀れな男よのう。今頃は三途の川。案ずるには及ばん」など、黒幕の不謹慎な発言によってふてぶてしい盛り上がりが最高潮に達したところで、「その悪事、許すわけにはいかぬな」「その宴、この世の名残りの宴と知るがよい」「これ以上、余の名を汚すことは許さん」「それはどうかな」などエコーのかかった吉宗の台詞が響き渡り水を差す。また、被害者を斬りつけようとした悪人の手元にめがけて「正義」と記された扇子を投げつけて動きを止めたり、稀に牡丹の花や偽小判南蛮渡来の手投げ弾(漫画に出て来るような典型的な、黒い球から導火線が延びたタイプ。着火した状態で投げ込むため、悪党たちは慌てふためくが、肝心の火薬は抜いてあるため爆発しない)など悪党自らの悪事の裏付けとなるような証拠物品を障子を破って投げ入れたりするパターン、槍を投げて手下の一人を即死させるパターンもある。

障子を開けた悪人達は暗闇から現れた吉宗(悪人が口を封じたはずの被害者に扮したり、笠やお面で顔を隠している場合もある)を見て、悪徳商人や用心棒は「お前は徳田新之助」「貴様はこの前の浪人!」「この間、邪魔をしたのはこいつです」などと黒幕に告げる。自分を呼び捨てにしながら悪事の証拠を並べたてる吉宗に対し、黒幕は「黙れ! だまれ!」「何者じゃ貴様!」「浪人の分際で……。ここを誰の屋敷と心得ておる!」「はて、何処かで見た顔だが」などと高慢な態度をとる。これに対し吉宗は、「戯け者!」「愚か者!」などと一喝したのち、「余の顔を見忘れたか!!」「お主、主(あるじ)について江戸城に登城したことがあったであろう」(黒幕が大名、旗本の家臣の場合)などと、自らの顔をよく見ろといわんばかりの台詞を投げかける[注釈 3]。この時黒幕が人質(主に女性)を取っており、御庭番によって人質が外へ脱出する場合もある。

稀に吉宗が一喝せず、以下のように御庭番や大岡、爺などが代わりに一喝する場合もある。
御庭番が一喝する場合
「頭が高いぞ! 、○○(役職・黒幕の名前)! 御前に居られる御方が分からんか」「この御方をどなただと心得る!」「上様の御前である!」「この紋所が目に入らぬか!」「控えぃ、○○! その御方は上様にあらせられるぞ!」(IV第58話、第65話、第72話) など。
大岡が一喝する場合
「上様の顔を見忘れたか!」「虚け者! この御方の顔を見忘れたか」 など。※横内正が演じていた時、一度は『水戸黄門』の渥美格之進(初代)役そのままに「これなる御方を何方と心得る!?」(IV第61話)と言ったことがある。
爺が一喝する場合
「あのお顔を知らぬと言わせぬぞ!」(IV第23話)「控えぃ、○○!上様であらせられるぞ」(V第29話)など。
山田朝右衛門が一喝する場合
「この御方がどなたなのかまだ分からんのか」(III第118話)「皆の者、控えろ」(V第11話)など。

さらに稀なケースとして、前回登場時(IV第16話)に吉宗と顔見知りになり、吉宗=新之助と知っている夜叉面お銀が一喝したこともある(IV第42話)。

黒幕は「なにぃ、余じゃと?」と言いながら(「なに?」のみや、何も言わず無言の場合もある)じっくりと顔を眺めると、江戸城での将軍謁見シーンが脳裏をかすめて吉宗と気付き(この時アングルの変更と共に「カーン」という効果音が入る)、「…う、上様!!」などと驚きながら、手下と共に慌ててひれ伏せ観念する。また、その場に善人や被害者がいる場合は「徳田様が上様!?」や「えっ?新さんが上様!?」などと驚き、同じように平伏する。このドラマでは、II第154話など、殺陣が一段落したところで吉宗が登場し、戦闘中の関係者が正体を暴露するというケースもあるが、『水戸黄門』のように殺陣が一段落したところで家紋入りの印籠を見せて「身分を明示」する方法や、『遠山の金さん』のように殺陣の際に桜吹雪の彫物を見せる方法とは異なり、殺陣の前に問いただして「顔を思い出させる」パターンがほとんどである。

回によっては、鋭い黒幕が吉宗が一喝する前に気付く場合(時にはそれより前。初期はこのパターンが多い)や、幕府直轄の領地(天領)において将軍・吉宗であることを名乗って登場する場合もある。

また稀に、悪人が平伏しないまま、殺陣に突入するパターンもある。
平伏のないパターン


黒幕の地位が吉宗より高い(前左大臣)ケース(III第81話)

悪人側の地位が謁見が許されない程低い(御家人や流浪人)などの理由で吉宗への謁見歴が無く、顔を思い出させても意味が無いケース(IV第4話他)

物語の冒頭で既に悪事が露見して処罰を待つ身になっており、開き直って吉宗暗殺を企むケース(IV第30話他)

吉宗と気付いてもひれ伏さず、いきなり反逆するケース(XI第15話)

尾張藩関係者の場合には最初から吉宗と見知っていて、ひれ伏さずいきなり反逆する特殊な例もある。
悪人の反逆

ひれ伏す黒幕に対し、吉宗は、これまでに自ら見届けた証拠をもとに悪事の所業の数々を並べたて(「(黒幕本名)、その方、(役職名)の座にありながら御用商人と結託して私腹を肥やし、あまつさえ、不正を告発した(善人の犠牲者)を手先を用いて亡き者にするなど」等)、「悪事は白日の下に晒されているぞ」「その罪、断じて許し難い」「任命した余にも責任がある」などと総括したのち、「この場にて腹を切れ!」「潔く法の裁きに服すが良い」「天に代わって成敗する」等その場にて切腹、あるいは悪人達の地位が露と消える厳しい沙汰を迫るが、身の破滅が確定した悪人は開き直って吉宗に刃向うため、殺陣となる。

悪人の開き直りの台詞には以下のようなパターンがある。
目の前の人物が吉宗ではないと否定し、居直るパターン
「上様がこのような所に来られるはずがない」「恐れ多くも上様の名を騙る不届き者(痴れ者・狼藉者)だ」「こ奴は上様ではない」「上様の顔を忘れた」「何をほざくか素浪人が」「この者はめ組の用心棒よ」「ここで死ねばただの徳田新之助」など
反逆を口にするパターン
「上様とて構わぬ」「かくなる上は、お手向かいいたしますぞ」「八代将軍も今宵限りよ」「ここで死ねばただの狼藉者」「上様のお命頂戴致せ(・頂戴仕る)」「無縁仏になってもらいましょう」「三途の川を渡っていただきましょう」「あいにく此処は我が屋敷。上様だろうとて殺してしまえば五里霧中」「お一人でお忍びとはもっけの幸い」「何をほざくか吉宗。良い所に現れたものよ」「飛んで火に入る夏の虫とはこの事よのぉ」「吉宗の首を我が殿、宗春公に差し出せ」(黒幕が尾張藩関係者の場合)「もはやこれまで、かくなる上は……」「上様を死への道連れにしてくれるわ」「上様、地獄への道連れとなってもらいますぞ」「上様に取り付いた死神になりましょう」「腹を切るのは拙者ではなく、上様の方じゃ」「上様……、お手向かい致しますぞ……!」(絞り出すような口調で)など
更に悪事を重ねても構わないと開き直るパターン
「悪党らしく死に花を咲かせてくれるわ」「そこまでばれているのなら、毒を食うは皿まで」「もはやこれまで、斬れ! 斬れ!」など
その他のパターン
「我ら幕閣(幕臣、幕客)あっての上様ではないか」「そんな事をしては、こっちの身の破滅」など。変則的なものとして、悪人が「吉宗殿、神君・家康公のお墨付きの御前でござるぞ。如何に8代様とて頭が高うござる。御控え召されぃ!」と初代将軍の威光を盾に反論したケースもある(VII第18話)。なお、そのお墨付きは吉宗の居合抜きで真っ二つにされ、前述の糾弾に戻った。
殺陣

殺陣(たて)はこの番組最大の見せ場である。殺陣は、メインテーマをアレンジしたBGM「4-43」(『暴れん坊将軍ベストコレクションVol.1 Best of Soundtrack』30曲目に収録)に乗って、概ね次の流れで展開される[注釈 4]。二人の御庭番とともに3名で戦うことが基本となっているが、回によっては忠相や山田朝右衛門、ゲスト出演の侍または忍びが殺陣の中に参戦することもある。

黒幕の「曲者じゃ! 出合え! 出合え!」の呼集に家臣たちが駆け付け(黒幕が悪徳商人の場合は「先生方!先生方!」と雇った用心棒を呼ぶ)、吉宗を取り囲む。さらに黒幕が「こ奴、上様の名を騙る不届き者。斬れ! 斬り捨てい!」「斬れ!斬れ!ぶった斬れ!!」「こ奴を屋敷から生かして帰すでない!」「こ奴を討ち取れ!」「○○の屋敷と知って金を盗みに参った。


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