時報
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1927年(昭和2年)には逓信省が検見川送信所から電波を利用した時報を開始し、この送信所はのちにJJYとなった[1]
屋外スピーカー

屋外スピーカーによる時報は、東京ではサイレンを用いたものが1929年5月1日から行われた。東京市教育局社会教育課が管轄し、毎日天文台から正確な時刻の通報を受けて時計を較正し、これによって全市のサイレンが制御された。サイレンは1分間鳴り響き、鳴り終わった瞬間が正午であった。
防災行政無線子供に帰宅を促す時報放送の例(千葉県船橋市の防災行政無線)。

域内に市町村防災行政無線による広報システムが構築されている地方自治体などの一部では、各地に設置された屋外スピーカーで時報を行なっている。毎時ではなく、主に特定の時間(朝・正午・夕方など)に、音楽、サイレン、アナウンスなどをスピーカーから鳴らし、時報としている。時刻を伝える目的のみで使用すると防災行政無線の目的外使用になるおそれがあるため、設備が正常に作動しているかを確認するための試験放送[4]や、防犯という名目で行われている。季節によって曲や流す時間を変える場合がある。

夕方の場合、全国的に、平日休日問わず16時から18時の間に児童の帰宅を促すアナウンスを音楽と合わせて流す例がある。静岡県浜松市天竜区の一部地域では、夏休みシーズンと年末年始のみ21時に「故郷」を流して児童の就寝を促している。

また、選挙の投票日のたび、投票所の開場時刻である7時と閉鎖時刻の20時(地域によっては閉鎖時刻の1時間前)にサイレンを吹鳴している自治体もある。
防災行政無線で時報を流す自治体の例


群馬県高崎市新町

長崎県壱岐市芦辺町地域

福岡県篠栗町

福岡県糸島市二丈地域

福岡県粕屋町

時報に用いられるBGMの例


家路

夕焼け小焼け

故郷

蛍の光

ウェストミンスターの鐘

市町村歌

放送

かつて、日本の放送ラジオテレビアナログテレビ放送)両方で時報の放送が行われていたが、地上デジタルテレビ放送は、音声・映像の送受信の際にどうしても遅延が生じる仕様のため(日本の地上デジタルテレビ放送#遅延問題参照)、地上デジタルテレビ放送開始以降はラジオのみで時報が行われている。

一方で各局の地上デジタルテレビジョン放送の電波には「TOT」(Time Offset Table)と呼ばれる時刻情報信号が含まれており、テレビやレコーダーの自動時計合わせなどに利用されている。
NHK.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}.mw-parser-output .listen .side-box-text{line-height:1.1em}.mw-parser-output .listen-plain{border:none;background:transparent}.mw-parser-output .listen-embedded{width:100%;margin:0;border-width:1px 0 0 0;background:transparent}.mw-parser-output .listen-header{padding:2px}.mw-parser-output .listen-embedded .listen-header{padding:2px 0}.mw-parser-output .listen-file-header{padding:4px 0}.mw-parser-output .listen .description{padding-top:2px}.mw-parser-output .listen .mw-tmh-player{max-width:100%}@media(max-width:719px){.mw-parser-output .listen{clear:both}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .listen:not(.listen-noimage){width:320px}.mw-parser-output .listen-left{overflow:visible;float:left}.mw-parser-output .listen-center{float:none;margin-left:auto;margin-right:auto}}NHKの時報この音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。

NHK(日本放送協会)は、地上アナログテレビ放送終了後の2011年以降、ラジオ第1ラジオ第2FM放送・国際放送「NHKワールド・ラジオ日本」のラジオ放送[注釈 2]でのみ時報を行なっている。各放送波特有の事例は次以降の節で後述し、まず共通の技術等の事項について述べる。

NHKの時報は、正時の3秒前から440ヘルツの予報音を3回、正時に880ヘルツの正報音を1回、正時の3秒後に正報終了という構成になっている。予報音は一定音量の440ヘルツ正弦波を100ミリ秒発振させ、その後900ミリ秒の無音を置く。これを1セットとして正時の3秒前から3回繰り返している。正報音は880ヘルツの正弦波を発振させ1000ミリ秒間ほぼ一定の音量に保ち、次の2000ミリ秒で直線的に減衰させている。
NHKラジオかつてラジオ放送の時報に用いられたドラとチューブラベル(NHK放送博物館蔵)。

1925年(大正14年)3月に社団法人東京放送局として日本初のラジオ放送を開始した当初は、アナウンサーが口頭でカウントダウンをしつつ時刻を伝えていた。1925年7月に仮放送所から愛宕山の局舎(現・NHK放送博物館)に移転してからは、正午および、21時30分の放送終了時に、アナウンサーのカウントダウンとともにチューブラベル(移転前後の7月13日 - 16日の4日間は銅鑼を使用)を1回鳴らしていた。

当初は逓信省銚子無線電信局の報時信号を使って校正した振り子時計を局内の標準時計とし、アナウンサーが、この標準時計で校正した機械式ストップウォッチスイスロンジン社製)を見ながら行なっていた。それでも時計の精度や運用方法などが原因で1 - 2秒程度の誤差が生じることが多く、ときには5秒の誤差が生じることもあった[5]


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