昼ドラ
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TBS系列(TBS、MBSCBC)制作の作品は、1970年代は第1作目(1969年)[19][20]女の絶唱』にみられるような「よろめきドラマ[21]」が主流で[19]、それ以降は家族や主婦を題材にした感動作やコメディー人情ものが主となった。1980年代には 『わが子よ』などに代表される社会派が目立ち[19]、同年代後半以降の7?8月は夏休みと重なるために親子で鑑賞出来るテーマを用いた作品が多かった。また、1970年代後半からは、15分枠としてMBSが制作する『妻そして女シリーズ』、CBCが制作する「昼の連続ドラマ」を「愛の劇場」から連続して放送していた。

一方、1964年5月に開始した東海テレビ (THK) 制作の作品は、かつては「愛の劇場」と同路線のホームドラマや、日本放送協会(NHK)の『連続テレビ小説』のような女性の一代記的な内容の作品が中心で、『日日の背信』『渚より愛をこめて』のような昼メロ路線[22]の内容も複数放送されていた[注釈 4]。一方、フジ系列で「ライオン劇場」が1984年9月に終了し、1986年放送の『愛の嵐』以降、ドロドロ路線(女性が好む愛憎劇を売り物にする)のドラマが主体となり、2000年代でも『真珠夫人』(2002年)、『牡丹と薔薇』、『愛のソレア』(いずれも2004年)、『冬の輪舞』(2005年)などがあり、グランドロマンや昼メロとも呼ばれた。あまりにもインパクトが強いため、「昼ドラといえば愛憎劇」として市民権を得て、2000年代後半までは「昼ドラのよう」といったら大概この愛憎劇的であることを指していた。2009年以降は愛憎劇以外にも、純愛物・時代劇ファンタジー物・アクション物などの作品を放送し、愛憎劇偏重の路線から変化を図っている。

TBS系制作の帯ドラマ2枠(ドラマ30は主にMBS制作のもの)でも、2000年代には再び愛憎劇を取り入れる作品があり、特に2005年10月17日-11月25日までは愛の劇場『貞操問答』と、ドラマ30『デザイナー』(10月3日開始)の2本連続で愛憎劇が続くことになったほか、東海テレビも『緋の十字架』を10月3日から12月28日まで放送していたことから13時台の3つの帯ドラマ枠は全て愛憎劇で占められる形となっていた。

他方、2000年代にはドロドロ路線とは反対の純愛路線のものとして、『ピュア・ラブ』(2002年・2003年)が3シリーズ制作され、加えて『砂時計』(2007年)、『ラブレター』(2008年-2009年)といった作品が人気を集めることもあった。
現状

2000年代以降、各局とも地上デジタルテレビ放送設備投資費用への多額の出資や広告費の減収などによる経営状況が悪化している。TBS系は『制作費のコストカット』と2009年4月の大改編(夕方から夜にかけて、帯の2時間ニュース番組『総力報道!THE NEWS』新設が軸の大規模な番組改編)を理由[要出典]に、2009年3月末に月曜から金曜13時台の2階建てドラマを廃止し、2009年4月からはTBSテレビ系列平日昼の情報番組枠を拡大し大型情報番組『ひるおび!』となった。

テレビ東京はTBS系列の昼ドラ打ち切りの動向から、それまで11:50 - 12:26の枠に放送されていた『Lドラ』を2009年4月以降、かつての『愛の劇場』と同じ13:00 - 13:30の枠に移動したが、2010年春改編を以て打ち切った。

2016年3月31日をもって東海テレビ制作の昼ドラも終了したため、日本の地上波から新作の昼ドラは一旦消滅した。前述の通り、2017年4月3日からテレビ朝日にて『帯ドラマ劇場』(第1期)開始により、昼ドラが約1年ぶりに復活した[23]が、2018年3月30日をもって第1期終了により一時廃枠扱いとなり、2019年4月8日に同枠の第2期を開始した(詳細は当該ドラマ枠記事を参照)。2020年3月27日をもって第2期終了により廃枠扱いとなり、日本の地上波から新作の昼ドラは再度消滅した。

一方、2021年7月から9月にかけて、金曜13時枠での週1回放送ではあるが、TOKYO MXにおいて『寺西一浩ドラマ 人生いろいろ』[24]、2022年5月から6月並びに同年9月(予定)には、金曜13時台での週1回放送ではあるが、フジテレビ系列ポップUP!』内において、『ひるドラ!「昼上がりのオンナたち」』がそれぞれ放送された[25][26]

減少については以下の理由がある。

2004年の『冬のソナタ』以降、かつての日本のトレンディドラマのような趣きがある韓国ドラマに視聴者が流れていった。

共働きの増加で昼間は視聴できない[27][28]

昼ドラでよくある不倫は珍しくなくなり、関係の同居も少なくなり、実生活が平凡ではなかったりするとそういう展開を見ても心が動かない[29]

昼間はドラマ(コンテンツ)よりワイドショー(情報)の時代となり視聴率が低迷[28]

スマートフォン向け乙女ゲームアプリや[30]、よくみられた過激な性描写はインターネット、スマホの普及で手軽に入手できるようになった[31]

過去の放送枠・作品
日本テレビ系列
日本テレビ昼1時枠帯ドラマ1962年2月 - 1968年日本テレビ制作)
詳細は「日本テレビ昼1時枠帯ドラマ#放送作品一覧」を参照
日本テレビ昼1時15分枠帯ドラマ1963年 - 1967年、日本テレビ制作)
詳細は「日本テレビ昼1時15分枠帯ドラマ#放送作品一覧」を参照
よみうりテレビ制作昼の帯ドラマ1965年 - 1968年、よみうりテレビ制作)
詳細は「よみうりテレビ制作昼の帯ドラマ#放送作品一覧」を参照
北日本放送制作昼の帯ドラマ1972年 - 1974年北日本放送制作)
詳細は「北日本放送制作昼の帯ドラマ#放送作品一覧」を参照
愛のサスペンス劇場1975年 - 1977年、日本テレビ制作)
詳細は「愛のサスペンス劇場#放送作品一覧」を参照
女の劇場(1977年、日本テレビ制作)
詳細は「女の劇場#放送作品一覧」を参照
テレビ朝日系列
女シリーズ1962年 - 1965年毎日放送制作)
詳細は「女シリーズ#放送作品一覧」を参照
ライオン女性劇場1968年 - 1969年日本教育テレビ(NET)制作、ライオン歯磨・ライオン油脂(現:ライオン)の一社提供


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