映画のレイティングシステム
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前述のように、この区分は1998年に廃止され、現在はR15+に名称は変更されているため、現在の日本映画界にR指定と呼ばれる区分は存在しないが、現在はR指定という名称が一人歩きして前述のR15+やR18+のような年齢制限のある区分の総称として、便宜的にR指定の名称が用いられる場合が多い[11][12][13]。そもそもR指定とは複数ある区分の一つに過ぎないため、誤用である。また、日本映画界でR指定という区分が有名無実となった現在はR指定のRの意味が区分を意味するレイティングの英語表記であるRatingの頭文字だとしてR指定という名称が映画区分全体を指す総称であるかのように言われることもある[14][15][16][17][18]。しかし、前述したようにこの区分の略称であるRはアメリカ合衆国の映画区分であるRと同様Restrictedの頭文字であるため、これも誤用である。
成人指定18歳未満の入場・鑑賞を禁止する指定のこと。成人映画とも呼ばれる。名称は、1998年5月にはR-18指定へ、2009年5月にはR18+へ変更された。
日本の指定一覧

PG-12指定の映画一覧

R-15指定の映画一覧

R-18指定の映画一覧

制限指定のアニメ一覧

年齢による入場制限

映画館側の判断で、映画の内容に関わらず、都道府県ごとに定められた青少年健全育成条例により入場制限が実施される。
上映館によりルールは異なり、夜間(19時?翌日の閉館まで)も上映する場合、「18歳未満」または「高校生と18歳未満」入場不可としている場合もある[19]

16歳未満の者は保護者同伴でないと入場できない

終演が19時を過ぎる上映回 - 大阪府


18歳未満の者は保護者同伴でないと入場できない

終演が23時を過ぎる上映回 - 島根県宮城県など複数の都道府県

終演が22時を過ぎる上映回 - 岐阜県高知県和歌山県沖縄県

終演が20時を過ぎる上映回 - 山口県


18歳未満の者は(保護者同伴でも)入場できない

終演が22時を過ぎる上映回 - 大阪府、群馬県三重県

終演が23時を過ぎる上映回 - 大阪府、群馬県、三重県以外


14歳未満の者は保護者同伴でも入場できない

終演が22時を過ぎる上映回 - 和歌山県

ユナイテッド・シネマグループでは、自主規制により「3歳未満入場可」のマークがない作品は、基本的に3歳未満の幼児は(保護者同伴であっても)入場できない[20]
アメリカ合衆国

1968年11月1日導入。モーション・ピクチャー・アソシエーション(MPA)が審査を行う。レイティングを受けることは任意だが、アメリカの多くの映画館が加盟する劇場連盟[要説明]はMPAAがレイティングした映画しか上映できない規程となっている。なお、1968年11月以前の映画は「上映承認」か「上映非承認」のみが審査されていた。レーティングを受けていなかった映画はそのままレーティング無しのものと再レーティングされたものがある。例えば(『サイコ(1960年公開)は「承認」だったが、1968年11月にM指定(PG指定相当)に、1984年にR指定に変更された。

アメリカの映画テレビ番組では、性描写や暴力シーンと並んで卑語についても非常に制限が厳しい[注 7]。性的な描写や含みがなくても、単に罵りなどで「Fuck」を1回使うだけでPG-13指定は免れず、2回以上使えばR指定される。言い換えとして、『Farscape』の「frell」や『Battlestar Galactica』の「frack」のような独自の隠語も生まれた。

また、映画内でのドラッグ(薬物)の使用に関しても大変厳しく、そのような場面があれば、最低でもPG-13指定になる。一方で喫煙シーンに関しては、レイティングが無頓着[注 8]であることが指摘されていたが[21]、2007年に喫煙シーンが多い場合はレイティング指定を行う新基準を発表した。ただし、それ以前から一定の配慮はされている(例として、1984年の『ゴーストバスターズ』では喫煙シーンがあるが、1989年の『ゴーストバスターズ2』では喫煙シーンがない[22])。
現行の区分とその指定基準

以下は2006年度の基準。G
G(General audiences)全年齢に適している。ただし、時代によってMPAAの審査員の判断も異なり、例えば『猿の惑星』(1968年版)はG指定(1969年のレーティング。1968年2月公開の同映画は「承認(Approved)」という審査のみ)だが[23]、主人公がラストシーンで卑語を連発するため、後年のテレビ放送では、同シーンのセリフの大部分がカットされている。PG
PG(Parental guidance suggested)視聴(入場)制限はないが、子供に見せる前に保護者が内容を検討することを提案したもの。保護者の教育方針によっては、子供に適さないと考えられる内容を含む可能性がある作品。実際に子供に見せるべきか否かの判断は保護者の判断に委ねられており、保護者によっては問題ないと判断したり、「保護者の監督」の提案自体を無視することもある。単なる注意喚起であり、日本の映倫なら「一般向け」とされる可能性も高い。例えば『E.T.』や『シュレック』、『Mr.インクレディブル』、『君の名は。』はPG指定になっている。G以外では最も弱い警告であり、問題になる要素があるというより、問題は蓋然的なレベルに留まる(明白に問題になる要素はない)という逆の意味の保証ともなる。例えば恋愛物でPG指定なら、日本で言う「成人向け要素」(濃厚なキスシーン)はない。子供に見せてよいかどうか慎重に検討すべき作品ならPG-13以上になるからである。PG-13
PG-13(Parents strongly cautioned)

映像外部リンク
A Brief History of PG-13
- ピッチフォーク・メディアによる解説動画
視聴(入場)制限はないが、13歳未満(12歳以下)の子供の観賞については、保護者の厳重な注意が必要。暴力・恐怖表現・ヌード・卑語などを含むが、マイルドであるもの[注 9]。その他、何らかの意味で12歳以下に向いていない内容を含む可能性がある作品。PG指定の『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』や『グレムリン』が、多くの子供に恐怖感を与えたことがきっかけとなり[24][25]1984年7月より導入された。「13歳なら見ても問題ない」「13歳以上にとっては適している(有益)」という判断であり、日本で言う「青少年に有害」などの観点とは異なる[注 10]ティーンエイジャーを主な観客層に想定している作品では、PG指定が可能でも、「幼稚な映画作品」と看做されて観覧を回避されないようにするために、わざとPG-13指定を狙う場合がある[26]。なお同一シリーズ内でも、作品によってレイティングが変わる場合がある。例えばハリー・ポッターシリーズは、第1 - 3、6作はPG指定、それ以外はPG-13指定となっている。また、スター・ウォーズシリーズはエピソード1、2、4 - 6、アニメ版はPG指定、それ以外はPG-13指定になっている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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