旭通信社
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1997年には国内初のインターネット調査パネル「KNOTs」[8]をリリースするなどの先進的な取り組みを行った。

アサツー ディ・ケイは、1999年1月1日に当時売上規模で国内3位だった旭通信社と7位だった第一企画が合併して発足した。旭通信社時代から引き継いだアニメコンテンツに強みを持つ。その歴史は古く1963年11月8日から放映された『8マン』にはじまり、それ以降『ドラえもん』シリーズに代表される藤子アニメなどの多くの作品の製作に加わっている。第一企画から引き継いだ『妖怪人間ベム』の派生作品では原作にADKの社名が単独でクレジットされている(『BEM』以降の作品は後述のADKエモーションズに継承)。

2002年にそれぞれの旧本社を集約する形で、東京都中央区築地のADK松竹スクエア[注 3](現・銀座松竹スクエア)へ本社を移転。そのほか、分散していたオフィスも統合された。その関係から、ADK松竹スクエアは大手広告会社を扱ったテレビドラマ『サプリ』などの撮影の舞台になった。

2006年9月にセプテーニとの合弁によりe-マーケティングソリューション事業を手がける子会社エイエスピーを設立。セプテーニが培ってきたソリューション系メディアにおける提案や運用に関するノウハウと、ADKがもつ総合広告代理店としての企画力を融合させ、新しいインターネットマーケティングソリューションをADKの顧客へ提供すると発表した。セプテーニにとっては新たな販路の開拓が、ADKにとってはインターネット広告に関する提案力のさらなる強化がそれぞれ見込まれるとともに、中長期的には、両社のインターネット広告市場における競合優位性の確保を図ることが目的[9]

2006年8月4日、デジタルガレージ電通サイバー・コミュニケーションズ(CCI)、アサツーディ・ケイ(ADK)が共同で、新会社「CGMマーケティング」を設立[10]した。 デジタルガレージの子会社でブログ検索サービスを提供するテクノラティジャパンの検索技術を活用した、CGM広告配信ネットワークの構築や、デジタルガレージのグループ企業である価格比較サイト「価格.com」、旅行の口コミサイト「4travel.jp」、食べ物に関する口コミサイト「食べログ.com」をはじめ、すでにデジタルガレージと事業提携しているシックス・アパートやグループ外のCGM運営企業とも連携し、新しいインターネットマーケティングの提案をしていくとした[11]

その後、2008年1月にはTwitter社とデジタルガレージが資本業務提携し、2008年4月にTwitter日本語版サービスがスタートした[10]流れを受けて、CGMマーケティング(デジタルガレージ・電通・ADK・CCI)がTwitterマーケティングに関する説明資料を用意したうえで積極的な企業利用を誘致[12]したり、日本の携帯電話向け Twitter 公式サイトを2009 年 10 月に β 版として立ち上げた。モバイルタイアップ広告を始めとした広告ラインナップを2010年8月2日から正式販売するなど、初期Twitterの広告開発やマーケティング活用などを促進する取組みを推進した[13]

2008年1月、子会社2社を統合して「株式会社ADKダイアログ」を設立。インドに合弁会社「ADK-FORTUNE PVT. LTD.」設立。

中国・上海に「旭通(上海)展覧広告有限公司」を、ロシア連邦の首都モスクワに駐在員事務所を設立。

2010年3月、清水與ニが代表取締役社長に就任。

同年9月、グロヴァレックス社とともにサイトパトロール「キキコミ」のサービスを開始。インターネットコミュニティのユーザー投稿を24時間365日、目視でチェックし、パトロール結果の抽出から企業活動の改善戦略立案までを行うサービス。専門の担当者が文脈を読み取りながらサイトをモニタリングして、「隠語」や「縦読み」「逆説的表現」などの特殊例の漏れを防ぐとしている[14]

2011年8月、「株式会社ADKデジタル・コミュニケーションズ」設立。

2013年3月、植野伸一が代表取締役社長に就任。

2014年6月16日、虎ノ門ヒルズ森タワーに移転。移転後の本社オフィスは「パワー・アイデア・キャンプ」と称しており、キャンプのようなオフィスに強い「個」が集い刺激しあってアイデアを生み出す場を目指す、としている。13階受付ロビー階には、藤子・F・不二雄ミュージアムを制作した乃村工藝社藤子プロ監修による「ドラえもん会議室」などを備える[15]

創業以来、稲垣正夫が社訓として「全員経営」を掲げている。2014年の虎ノ門ヒルズ移転およびコーポレート・アイデンティティ刷新に伴い、長期ビジョン『VISION2020』を制定して、「コンシューマー・アクティベーション・カンパニー」を標榜している。また「従来の広告ビジネスの枠を超えてビジネスを拡大していく」としている。

2017年12月13日、米ベインキャピタル傘下のビーシーピーイー マディソン ケイマン エルピーがTOBにより株式の87.05%を取得[16][17]、WPPグループは全保有株式を売却し、同社との資本・業務提携は解消された[18]

2018年3月16日付で上場廃止となり、3月22日付で株式併合が行われ、ビーシーピーイー マディソン ケイマン エルピーの完全子会社となった[19]

同年5月15日、早稲田大学と学術交流協定を締結[20]

同年10月18日、インターネットメディア「POSTAD」を創刊。ウェブマガジン運営などを手掛けるクリエイティブカンパニー「CINRA」との協業により、「実体験が、原動力。」をコンセプトに、モノよりも体験の重要度が増していく時代に「世の中に渦巻く情報を鵜呑みにせず、現場に足を運んで、汗をかきながら解き明かしていく」ことを掲げている。ADK社員が中心となって構成する編集部員が直接見て対話し、触れることで、日々感じる疑問などを明らかにした「価値のある一次情報」を掲載している[21]

同年11月21日に持株会社体制に移行することを発表、2019年1月にADKホールディングス(ADK HD)を純粋持株会社とし、以下の3事業会社との4社を中核とした企業グループとして再編された[22][23]

ADKマーケティング・ソリューションズ(ADK MS):コミュニケーションを中心としたマーケティング領域の統合的ソリューションの提供と、マーケティングデータを活用したデジタルおよびマスメディアの計画とバイイングを担うマーケティング事業会社として再編された。


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