日立製作所
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日経平均株価およびTOPIX Core30JPX日経インデックス400の構成銘柄の一つ[9][10][11]。通称は日立やHITACHI、日製(にっせい)[注釈 1]など。
概要産業革命鉄道発祥の地、英国ダラム州ニュートン・エイクリフ工場外に並ぶ385形800/803形08(入換機関車)

デジタルシステム&サービス(日立ヴァンタラ)、グリーンエナジー&モビリティ、コネクティブインダストリーズの事業体制をとる。かつては、IT、エネルギー、インダストリー、モビリティ、ライフ、オートモティブシステム、金属、その他の8の部門から構成されていた[12]連結子会社770社を傘下に置き、日立グループの中核企業でもある[13]。売上高10兆2646億円、営業利益7382億円、総従業員数35万864人は、総合電機の中で最大であり、日本の全業種中でもトヨタ自動車に次ぐ規模の従業員数を誇る巨大企業である。

前身は、現在の茨城県日立市にあった銅と硫化鉄鉱を産出する久原鉱業所日立鉱山である。日立鉱山を母体として久原財閥が誕生し、久原財閥の流れを受けて日産コンツェルンが形成された。また、日立鉱山で使用する機械の修理製造部門が、1910年に国産初の5馬力誘導電動機(モーター)を完成させて、日立製作所が設立された。やがて日本最大規模の総合電機メーカー、そして世界有数の大手電機メーカーとして発展することとなる。

全世界に製造・販売拠点を広げる多国籍企業でもあり、売上の59%は日本国外からもたらされる(2021年現在)[14]。米国誌『フォーブス』が毎年発表する世界企業ベスト2000[15] では、コングロマリット(複合企業体)に分類されていた[注釈 2]が、近年はコングロマリットディスカウントに対応するため、事業の選択と集中を徹底して子会社を削減する傾向にあり、2019年にはエレクトロニクスに分類された[16]

近年日立グループは上場子会社の整理・売却を含む「選択と集中」を進めており、2020年4月には日立グループの「御三家」の一角だった日立化成昭和電工に売却し、日立ハイテクを同年5月に完全子会社化として取り込んだ。また2022年8月には日立建機伊藤忠商事と国内の投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)に売却。同年10月に日立金属が米投資ファンドベインキャピタルへ売却され、11月には日立物流の米投資ファンドKKRによるTOB(株式公開買い付け)が成立した。これによってかつて22社あった上場子会社のうち、日立グループから半数以上の12社が離脱、残る10社が完全子会社化・合併、あるいは持分法適用関連会社としてグループに残留することになる。

グループ全体のコーポレート・ステートメントは「Inspire the Next」(インスパイアー・ザ・ネクスト)[17]
特徴
経営

小平浪平の創業の精神は「和・誠・開拓者精神」で、「正直なれ」を生涯のモットーとした。企業理念は「優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する」となっている。「技術の日立」にふさわしく、創業者・小平浪平以降、歴代の社長は全て技術畑出身である。

意思決定の迅速化、経営の透明性向上を目的として、日立製作所は2004年より委員会設置会社に移行した。日立グループの上場企業も順次移行している。

2009年4月、業績悪化の責任をとり、取締役会長の庄山悦彦と代表執行役執行役社長の古川一夫が退任し、元副社長で日立マクセル(現・マクセル)、日立プラントテクノロジーの取締役会長、元日立ソフトウェアエンジニアリング代表執行役の川村隆が代表執行役執行役会長兼執行役社長に就任。同時に、グループ会社に転出していた元副社長3名も副社長に復帰し、経営改革が進められた。

2009年ごろまでは、優良上場子会社が多く連結決算における少数持分利益が多額であった。そのため連結営業利益は数千億円の黒字でも最終利益は100億円程度の黒字もしくは赤字となることが多かったが、経営改革の結果、2018年3月期には3823億円の最終利益となっており、安定的に利益を出せる体質へ変化を遂げた。
日立用語

社内文章には、宛名は姓を丸括弧で囲む、課長以上は役職を表す記号を付ける、本部長以上はカタカナ2文字で略する、拝承、拝復、拝受といった略語など「日立用語」と呼ばれる独特の表記法が使われていたが、2022年ごろから使われなくなったという[18]
茨城県における日立

グループにはかつて、商社の日製産業もあった(現在の日立ハイテク)。また、「日研(にっけん)」は日立製作所の社内で使用する「日立研究所」の略称である。日立市内にあった旧日立工場(現在の三菱重工業日立工場)は東京ドーム約13個分の広さがあり、日立工場内で駅伝大会が開催されていた。
出資該当会社

SOMPOホールディングス(旧損害保険ジャパン

日立造船

ニッスイ


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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