21世紀までに奇跡的な高度経済成長と長期の経済停滞を経てきている。日本は1945年に敗戦した太平洋戦争からの復興を果たし、国内で多数の企業が躍進した結果、1964年のOECD加盟をもって先進国入りを果たし、OECD加盟時に受諾した資本自由化等の義務を忠実に履行して政策協調も行った。太平洋ベルトを基盤として官民が総力を挙げて取り組んだ経済成長の最高の到達地点と言えるバブル絶頂期を迎えた1989年、世界の時価総額ランキングの上位10社の殆どを日本企業が独占するほどに日本の産業(特に製造業)が世界を席巻した。しかし、その後はIT革命に乗り遅れ[33][34]、情報技術(IT)分野を中心とする米国企業に大きく抜かれた[35]。21世紀に入ってからは、中国やアメリカ、インドの企業群との競争が激しい状況下であるが、自動車産業やエレクトロニクス産業、重化学工業の中心地であり[36][37]、科学技術のリーダーとされる[38]。しかし、情報技術(IT)では遅れをとっており、古くブラックボックス化したレガシーシステムが産業界の至るところに残っているため、2025年には「2025年の崖」という問題が発生してデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現に歯止めが掛かると言われている[25]。DXの遅れは大きな経済損失を生むため、「2025年の崖」を境にして日本の経済は大きく落ち込む可能性がある[25]。更に2030年には日本経済を駆動する物流において、トラックドライバーの不足により全体の3割以上の荷物がトラックで配送できなくなる「物流危機」が生じるため、日本経済が致命傷を受ける可能性がある[39]。
トヨタ自動車、パナソニック、東京エレクトロン、任天堂、日立製作所、三菱重工業、日本製鉄、三菱ケミカル、東レ、武田薬品工業、ENEOS、INPEX、三菱商事、ソニー、セブン&アイ、三井不動産、日本電信電話、三菱UFJフィナンシャル・グループなど多数の大企業を輩出し、また、経済複雑性指標において日本は1984年(昭和59年)以降、一貫して世界首位を維持している。