日本語
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漢字中古音[注釈 11]中期朝鮮漢字音[注釈 12]
密mitmil三mi?[36][37]
于次hju-tshijHwucha五itu[36][37]
難隱nan-??nXnanun七nana[36][37]
コtoktek十to?wo[36][37]
旦tanHtan谷tani[36][37]
頓twontwon
?thenthon
烏斯含?u-sje-homwosaham兔usagi?[36][37]
那勿na-mjutnamwul鉛namari[36][37]
買m?Xmay水mi?(du) <*me [36][37][38]
美mijXmay
彌mjieXmi

また、高句麗語に鉛(なまり)=那勿(ナムル)、泉(いずみ)=於乙、土(つち)は内、口(くち)は口次と呼んでいた記録があり、高句麗の武将である泉蓋蘇文は日本書紀で伊梨柯須彌(イリカスミ)と記録されていて、泉(いずみ)は高句麗語で於乙(イリ)と呼ばれていたことが分かる。件の地名が高句麗の旧領域内に分布していることから、多くの研究は半島日本語は「高句麗語」であるとしている[33][39]Unger (2013)[40] によって想定された日本周辺の語族分布の変遷

伊藤英人は半島日本語(大陸倭語)を高句麗語とした上で、日本語と半島日本語は同じ祖語から分かれた同系統の言語であり、半島日本語集団から分かれた集団が紀元前900年から紀元700年にかけて水田農耕を携え日本列島に渡来したと考えた[35][注釈 13]

なお、伊藤英人は半島日本語が京阪式アクセントと類似していることを指摘している[35]。詳細は「半島日本語」、「?貊語」、および「日本語の起源#故地(起源地)に関する議論」を参照
中国語との関係

中国語との関係に関しては、日本語は中国の漢字を借用語として広範囲に取り入れており、語彙のうち漢字を用いたものに関して、影響を受けている。だが語順も文法も音韻も大きく異なるので、系統論的には別系統の言語とされる。詳細は「日本語の起源#中国語同系説」を参照
アイヌ語との関係

アイヌ語は、語順(SOV語順)において日本語と似る。ただし、文法・形態は類型論的に異なる抱合語に属し、音韻構造も有声・無声の区別がなく閉音節が多いなどの相違がある。基礎語彙の類似に関する指摘[47]もあるが、例は不充分である[47]。一般に似ているとされる語の中には、日本語からアイヌ語への借用語が多く含まれるとみられる[48]。詳細は「日本語の起源#アイヌ語起源説」および「アイヌ語#他の言語との近縁関係」を参照
その他

南方系のオーストロネシア語族とは、音韻体系や語彙に関する類似も指摘されているが、これは偶然一致したものであり、互いに関係があるという根拠はない[49][注釈 14]。詳細は「日本語の起源#オーストロネシア語族説」を参照

ドラヴィダ語族との関係を主張する説もあるが、これを認める研究者は少ない。大野晋は日本語が語彙・文法などの点でタミル語と共通点を持つとの説を唱える[注釈 15]が、比較言語学の方法上の問題から批判が多い[注釈 16]タミル語#日本語クレオールタミル語説」および「大野晋#クレオールタミル語説」も参照

また、レプチャ語ヘブライ語などとの同系論も過去に存在したが、これに関してはほとんど疑似科学の範疇に収まる[47]。「日ユ同祖論#ヤマト言葉とヘブライ語の類似」および「イスラエルの失われた10支族#失われた10支族の行方」も参照
音韻詳細は「日本語の音韻」を参照
音韻体系

日本語話者は普通、「いっぽん(一本)」という語を、「い・っ・ぽ・ん」の4単位と捉えている。音節ごとにまとめるならば [ip?.po?] のように2単位となるところであるが、音韻的な捉え方はこれと異なる。音声学上の単位である音節とは区別して、音韻論では「い・っ・ぽ・ん」のような単位のことをモーラ[50](拍[51])と称している。

日本語のモーラは、大体は仮名に即して体系化することができる。「いっぽん」と「まったく」は、音声学上は [ip?po?] [mat?tak?] であって共通する単音がないが、日本語話者は「っ」という共通のモーラを見出す。また、「ん」は、音声学上は後続の音によって [?] [m] [n] [?] などと変化するが、日本語の話者自らは同一音と認識しているので、音韻論上は1種類のモーラとなる。

日本語では、ほとんどのモーラが母音で終わっている。それゆえに日本語は開音節言語の性格が強いということができる。もっとも、特殊モーラの「っ」「ん」には母音が含まれない。

モーラの種類は、以下に示すように111程度存在する。ただし、研究者により数え方が少しずつ異なる。「が行」の音は、語中語尾では鼻音(いわゆる鼻濁音)の「.mw-parser-output .jis2004font{font-family:"源ノ角ゴシック JP Normal","源ノ角ゴシック JP","Source Han Sans Normal","Source Han Sans","NotoSansJP-DemiLight","Noto Sans CJK JP DemiLight","ヒラギノ角ゴ ProN W3","ヒラギノ角ゴ ProN","Hiragino Kaku Gothic ProN","メイリオ",Meiryo,"新ゴ Pr6N R","A-OTF 新ゴ Pr6N R","小塚ゴシック Pr6N M","IPAexゴシック","Takaoゴシック","XANO明朝U32","XANO明朝","和田研中丸ゴシック2004絵文字","和田研中丸ゴシック2004ARIB","和田研中丸ゴシック2004P4","和田研細丸ゴシック2004絵文字","和田研細丸ゴシック2004ARIB","和田研細丸ゴシック2004P4","和田研細丸ゴシックProN",YOzFont04,"IPA Pゴシック","Yu Gothic UI","Meiryo UI","MS Pゴシック";font-feature-settings:"jp04"1}か゚行」音となる場合があるが、「が行」と「か゚行」との違いは何ら弁別の機能を提供せず、単なる異音どうしに過ぎない。そこで、「か゚行」を除外して数える場合、モーラの数は103程度となる。これ以外に、「外来語の表記」第1表にもある「シェ」「チェ」「ツァ・ツェ・ツォ」「ティ」「ファ・フィ・フェ・フォ」その他の外来音を含める場合は、さらにまた数が変わってくる[注釈 17]。このほか、外来語の表記において用いられる「ヴァ・ヴィ・ヴ・ヴェ・ヴォ」については、バ行として発音されることが多いものの、独立した音韻として発音されることもあり、これらを含めるとさらに増えることとなる。

直音拗音清濁
母音――
子音+母音きゃきゅきょ(清音
しゃしゅしょ(清音)
ちゃちゅちょ(清音)
にゃにゅにょ――
ひゃひゅひょ(清音)
みゃみゅみょ――


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