「電車に乗車する」のように同意の語を重ねた言い方を重言といい[17]、しばしば誤用と見なされることがある。
例えば、「頭痛が痛い」、「馬から落馬する」、「挙式をあ(挙)げる」、「まだ(未だ)未定」など。
創作関連
世界観
元は18世紀以来のドイツ語Weltanschauungの訳語であって、世界全体の統一的な把握をいう。「世界像 (Weltbild)」のように、単に世界の客観的・知的な見方であるだけでなく、より直接的な主体的評価を含むものであり、世界に〈姿〉とともに〈意味〉を見出すところに世界観成立の切っ掛け(契機)があり、〈意味〉は歴史と文化の文脈に応じて多様であることから、世界観もまた多様である[18]。20世紀初めにおいて、ドイツ語の「世界観」という言葉は学問用語として頻繁に用いられるようになった[19]。上記のような意味としての「世界観」ではなく、俗に、文学や音楽などで、その作品がもつ雰囲気や状況設定のことを「世界観」と表現することが増えている[20]。
世界線
物理学用語。四次元において時空座標で表せられる質点の連続をつなげ、線にしたもの。しかしながらサイエンス・フィクションにおいてはパラレルワールドや並行世界を表す語として利用されている。
誤用ではないとの考えもあるもの
新年明けましておめでとう
旧年が明けて新年になるのだから、「新年」と「明ける」を並べるべきではなく、単に「新年おめでとう」か「明けましておめでとう」とするべきだとの意見がある。同様に、「夜が明ける」とは言っても「朝が明ける」とは言わない。しかしながら、「新年が明ける」は変化の結果に注目したものであって、誤用ではないとの考えもある[21]。これは「湯がわく(水が沸いて湯になる)」が誤用でないと同様との考えである。
汚名挽回(おめいばんかい)
かつては普通に使われていた表現であったが[22]、1970年代半ば頃から「汚名返上」や「名誉挽回」の誤用であり日本語の乱れであるとする説が広まり[22]、2000年代には誤用と解することが一般的となった[23]。しかしながら、「挽回」は「悪い状態から普通の状態に戻す」という意味であり「汚名を着た状態を元通りにすること」であって、汚名を取りもどすことではなく誤用ではない[24][25][22]との考えもある。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 同等の感情の共有は「共感」と表現する。
出典^ “「憮然」5割超が誤用”は本当に誤用?時代とともに変化する“正しい日本語”とは 。ORICON NEWS