江戸時代。お伽草子の流れを汲み、仮名草子や井原西鶴らの浮世草子がうまれた。また、歌舞伎や浄瑠璃が興り、近松門左衛門などが人気を博した。俳諧が盛んになり、松尾芭蕉、小林一茶といった人々が活躍した。
近現代文学(明治・大正・昭和・平成・令和時代の文学)詳細は「日本の近現代文学史」を参照
明治維新後、文明開化による西欧文明の輸入と近代国家の建設が進められ、いわゆる「文学」という概念が生まれた時代。西欧近代小説の理念が輸入され、現代的な日本語の書き言葉が生み出された。坪内逍遥の『小説神髄』の示唆を受けて創作された、二葉亭四迷の『浮雲』によって、近代日本文学が成立したとされる。日本文学は、中国・朝鮮の近代文学の成立にも大きな影響を及ぼした。なお、近代と現代を分離し、戦前の文学を「近代文学」、戦後の文学を「現代文学」として分ける場合もある。 近隣では古代から中国文学の大きな影響を受け続け、明治時代に言文一致運動が高揚するまで、漢詩や漢文も日本文学の一部として重きを置かれていた。琉球文学の活動と隣接しており、中国文学とともに日本文学は琉球文学の成立に関わっている。近代以降の日本文学は、英米文学、フランス文学、ドイツ文学、ロシア文学など欧米の文学から強く影響を受けたが、その摂取・模倣により、独自の近代文学を創造した。日本の近代文学は、辛亥革命以降の近代中国文学や、近代文学としての朝鮮文学の成立に深く関わった。
形式
散文
物語 - 古物語 - 作り物語 - 歌物語 - 擬古物語 - 軍記物語
説話
小説 - 私小説 - 戯作
戯曲 - 能 - 歌舞伎 - 文楽(人形浄瑠璃)
随筆
日記
紀行
伝記・自伝 - 往生伝
文芸評論・評伝
韻文
詩 - 自由詩 - 定型詩 - 散文詩
和歌 - 短歌 - 長歌 - 旋頭歌 - 仏足石歌
連歌 - 俳諧連歌 - 狂歌 - 俳諧(連句)
俳句 - 定型 - 自由律
川柳 - 狂句
歌謡 - 記紀歌謡 - 今様 - 小唄
漢詩
日本文学に隣接する文学活動
日本文学の研究「評論家一覧」、「比較文学」、および「翻訳文学
日本文学研究は、上代文学・中古文学・中世文学・近世文学・近代文学・漢文学の6つの区分のもと、研究が進められている。それぞれの分野は独立しつつも、研究対象や研究手法が共有されたり、研究者の研究対象が複数分野にまたがることも少なくない。以下、日本文学研究における時代区分と、関連する日本学術会議協力学術研究団体を挙げる。
上代文学 - 上代文学会[3]。萬葉学会[4]。
中古文学 - 中古文学会[5]。和歌文学会[6]。
中世文学 - 中世文学会[7]。
近世文学 - 日本近世文学会[8]。俳文学会[9]。歌舞伎学会[10]。
近現代文学 - 日本近代文学会[11]。昭和文学会[12]。