日本放送協会
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「NHK」の商標登録は1950年7月6日に行われた[9]。ただし当時はサービスマーク制度がなかったため、日本放送協会の商標登録は雑誌等の商品区分についての登録である。テレビ、ラジオ放送についての商標登録は、サービスマーク制度導入後の1995年5月31日[10]。なお、日本発条側は放送協会との混同防止のため「NHKニッパツ」の表記を併用している。
ロゴマーク
丸みを帯びた赤文字を卵形図形三つでNの字に囲った先代の
ロゴマークはNHK開局70周年(東京放送局ラジオ開始70周年)を記念して制定され、1995年3月22日から使われていた[注釈 5] もので、当時在籍していたアートディレクター中谷日出[注釈 6] がデザインを考案し、所有物(中継車など)や番組放送の開始、終了時などで使用されたほか、総合テレビで2007年度から4年間放送されていた『三つのたまご』という広報番組の名称はこのロゴマークに由来していた。NHKニュース等のNHKを冠する番組の一部や関連団体のロゴマーク用として、卵形の部分を除いた丸みを帯びた文字のみのロゴも1995年の変更当初から併用されていたが、後記するNHKプラスの本配信を控えた2020年3月30日以降はこれをベースに文字の間隔と角度を調整したものが正式なロゴとなり、グレー色基調のデザインにモデルチェンジされている(冒頭掲載のロゴを参照)[11][注釈 7]
その他の略称
その他の略称として総合テレビでは「GTV」(: general television)を使用し、教育テレビでは「ETV」(: educational television)を使用していたが、放送開始50年を過ぎた2011年度からは「Eテレ」を新たな略称とした[注釈 8]。衛星放送は「BS1(ビーエスワン)」、「BS2(ビーエスツー)」、「BShi(ビーエスハイ、あるいはビーエスハイビジョンとも)」を使用していたが、2011年3月31日にチャンネルが新編成され、新たに 「BSプレミアム(ビーエスプレミアム)」を使用している[注釈 9][注釈 10]。そして2018年12月1日から新たに「BS4K(ビーエスヨンケイ)」と、「BS8K(ビーエスハチケイ)」が始まり、4K・8K放送がスタートした。

2020年度から使用されているNHKロゴマーク(灰色バージョン)

2020年度から使用されているNHKロゴマーク(赤バージョン)

1995年度から2019年度まで使用されたロゴマーク「三つのたまご」

1995年度から2019年度まで使用されたロゴマーク「三つのたまご」カラーバージョン

1962年度から1994年度までのロゴマーク

旧社章

公共放送として詳細は「公共放送」を参照「国営放送#日本の現状」も参照

公共放送」であり、国内向け放送については視聴者からの受信料を財源とした独立採算制がとられている。これは国家が直接運営し国費を財源とする「国営放送」や、広告コマーシャルメッセージ)を放送し広告料収入を主な財源とする「民間放送」と区別されるものである。

しかし、国営放送と区別される公共放送といっても、事業予算、経営委員任命には国会総務委員会本会議での承認が必要であるなど、経営、番組編集方針には国会の意向が間接的に反映される形となっている。総務大臣は、国際放送の実施の要請[注釈 11](法65条)、ならびに放送に関する研究を命じることができ(法66条)、その費用は国(日本国政府)が負担することになっている(法67条)。
受信料制度詳細は「NHK受信料」を参照

「政治的公平」「対立する論点の多角的明確化」など法4条が求める放送を行い、受信者と契約することが規定されている(法64条)。法に定める要件を満たしたテレビジョン受信設備の設置者から、受信契約に基づく受信料を徴収することによって運営されている。このほか、受信料収入に比べれば極一部ではあるが、国際放送に対する日本国政府からの交付金がある。

フランス共和国アメリカ合衆国大韓民国ドイツ連邦共和国などの公共放送では広告収入は認められているが、NHKにおいては広告を行って収入を得ることは放送法で禁止されている。しかし、番組宣伝や、公益社団法人ACジャパンとのタイアップによる公共広告は、任意で流すことができる。
税制上の特例措置

法人税法上の公共法人とされているため、法人税の納税義務が免除されている。ただし地方税法上では非課税とされていないため、法人の道府県民税(都民税)市町村民税については、従業員数等に基づく「均等割」のみ納付している。

国税のうち地価税、放送局の免許に係る登録免許税が非課税となっている。地方税については、不動産取得税特別土地保有税事業所税が非課税、固定資産税および都市計画税は課税標準の2分の1となっている。電波利用料は、民間の放送事業者に比して減免されていない。

受信料は、NHK(公共放送)を維持・運営するための「特殊な負担金」であり、放送サービスへの対価ではないとされているが[12][13]消費税法施行令では「不特定かつ多数の者によつて直接受信されることを目的とする無線通信の送信で、法律により受信者がその締結を行わなければならないこととされている契約に基づき受信料を徴収して行われるもの」は「対価を得て行われる資産の譲渡若しくは貸付け又は役務の提供に類する行為」にあたるとされており(同法施行令第2条)、消費税の対象となっている[12]。すなわち受信料額には消費税および地方消費税が含まれ、NHKはこれらを国に納付している。
経営、財務
経営計画

事業一切は、中期計画である経営計画に基づいて行われる。放送法令での具体的規定はないが、法令に基づく毎年の計画は、この経営計画に基づいて作成される。経営計画では、ネットワーク・編成・人事・収支その他、経営・事業活動一切について、概ね3年ないし5年の単位での目標とすべき事柄を定める。

経営計画の意思決定は以下のようにして決められる。
執行部が素案を作成し、経営委員会、与党の意見を仰ぐ。

NHKオンラインなどで公表し、視聴者からの意見を募集。

各方面からの意見を集約して修正を加え、執行部が最終案を経営委員会に提出。

経営委員会が承認した場合に限り、最終案が確定。中期経営計画についてはここで最終決定。

橋本元一の会長時代に、ここで承認が得られず、経営計画が単年度分になってしまったことがある。

後任会長の福地茂雄の就任時代には、執行部が「白紙状態」とした受信料の扱いについて、経営委員会が「その次(2012年度開始)の経営計画実施から収入の1割を還元する」旨経営計画を修正して承認議決した。


4.の最終案を総務大臣に提出。総務大臣は差し戻しとしない場合意見を付けて衆議院に提出。

衆議院総務委員会で審議。承認される場合は、大抵附帯決議がなされ、本会議へ。

衆議院本会議で承認されると、参議院へ送付。

参議院総務委員会で審議。ここでも承認される場合に附帯決議がついて、本会議へ。

参議院本会議で承認されて、成立。

財務会計

日本放送協会の財務諸表は、会計検査院の検査を経て国会に提出することとなっており(法74条第3項)、会計についても会計検査院が検査する(法79条)。
財務内容

2019年度現在、現預金を1000億円、国債等の有価証券を3400億円近く保有しており、資産は簿価で1.3兆円程度計上されている。負債の大半は前受け受信料や退職引当金等の引当金になっており合計で4500億円程度である。そして、簿価ベースでの自己資本は9000億円程度である。なお、不動産の多くが簿価で計上されており、本社所在地の10万平方メートルに上る不動産含み益だけでも5000億円近くになり、実質的な自己資本は1兆円を超える。


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