日本会議
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メンバーのうち大原康男百地章は日本会議の政策委員を務めており、長谷川三千子、板垣正小田村四郎加瀬英明小堀桂一郎竹本忠雄丹羽春喜は代表委員などを務めていた[102][47][49][103]中西輝政岡崎久彦佐々淳行津川雅彦渡部昇一は「『21世紀の日本と憲法』有識者懇談会」(民間憲法臨調)の代表委員などを務め、小林正は「『日本の教育改革』有識者懇談会」(民間教育臨調)の教育制度部会長を務め、平川祐弘屋山太郎は「皇室の伝統を守る国民の会」の代表発起人を務めていた[104][86][105]

小川榮太郎は発起人メンバーには入らなかったが、グループ結成に参画し、総理に復帰させるための20ページほどの戦略プランを立てた[106][107]。総裁選は9月26日に実施され、安倍が決選投票で石破茂を破り党総裁に選出された。

当選から4日後の9月30日、安倍は日本会議京都北部支部の集会に講師として出席した。外交問題では尖閣諸島に触れ、「今後、海上保安庁の予算的、また法的な強化が必要だろう」と語った[108]

2014年10月1日、日本会議の主導の下、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」が設立[74][75]されるが、「安倍晋三総理大臣を求める民間人有志の会」の発起人のうち、佐々淳行すぎやまこういち鳥居泰彦中西輝政、長谷川三千子、百田尚樹平川祐弘屋山太郎は「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の代表発起人に名を連ね、百地章は同幹事長を務めた。小川榮太郎も代表発起人を務めた[109]
報道・分析による位置づけ
日本国内

毎日新聞は、日本会議の神社における署名活動に関して、「神社の職務は、参拝者に気持ちよくお参りをしていただく環境を整えること。不快感を抱く人もいる改憲運動を持ち込むのは、神職の職務放棄、神社の私物化」などの、独立神社(神社本庁傘下ではない神社)関係者からの批判を報じている
[110]

塚田穂高は、日本会議は愛媛県靖国神社玉串訴訟にみられる厳格な政教分離判断には反対しており、社交儀礼・国民的な習俗の範囲内と判断すべきとする立場であるとしている[35]。また、元会長で裁判官の三好達は、最高裁が政教分離関係訴訟で初めての違憲判決を下した愛媛玉串料訴訟で裁判長をつとめており、違憲判断へ反対を表明した2人の裁判官のうちの1人であることも指摘している[35]

毎日新聞は、「選択的夫婦別姓に反対するなど、復古的な家族観を持つ政治団体」(水無田気流雨宮処凛との座談会での岡田憲治・専修大学法学部教授の発言)であるとの識者の意見を報じている[111]

朝日新聞は、日本会議は親学推進協会(親学)を男女共同参画の「対案」と位置づけているとする[112]

山口智美は、「日本会議は夫婦別姓や男女共同参画を『性差を否定する』『日本の伝統を破壊する』と激しく非難してきた」とし、家族関係における個人の尊厳と両性の本質的平等を定めた憲法第24条を改正することは、日本会議の「運動の核心部分だ」と述べている[113]

朝日新聞は日本会議について、「右派」「保守系」とされる団体では国内最大級の組織であり、安倍晋三と思想的にも近く、集団的自衛権の行使を認める閣議決定の際にも、支持する見解を出した、としている[114]。2016年3月には、日本会議研究と題して、憲法編3本、6月に家族編3本の特集記事を組み、憲法改正と署名運動、家族条項、親学、夫婦別姓反対などの取り組みを報じている[79][115][116][112][117][118]。同年9月5日には「日本会議って何だ? 関連本ブーム」と題し、菅野完『日本会議の研究』、青木理の『日本会議の正体』が紹介された[119]。同年11月6日、朝日新聞記者の藤生明が、「日本会議研究 その源流 衆参2/3「神業に近い」 出発点は「全学連打倒」」と題した記事を執筆[120]、11月8日から12月12日にかけて「日本会議をたどって」と題した19話の連載記事を発表している。連載は加筆の上で新書にまとめられた[121]。また2016年10月7日、明仁天皇の生前退位の意向に対し、日本会議は統一見解を示せずにいると報じた[122]

西日本新聞は、日本会議を「保守系団体、ナショナリスト団体」と報じた[39][114][123]

東京新聞および神奈川新聞は、日本会議を「日本最大の右派組織」である、と報じた[124][15][125]。また東京新聞は2014年7月31日付記事で、「前身の『日本を守る会』は、旧満州侵略を主導した将校らの思想的バックボーンとなった宗教右派の流れを汲む。同じく『(日本を守る)国民会議』は右翼と結びついた組織だった」とした上で、上杉聡のコメントを報じた[124]

毎日新聞および北海道新聞は、憲法改正の署名活動を主導する「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の背後にいる団体と報じた[126][127]。また毎日新聞は、2016年6月5日、日本会議が「ひな型」を作った憲法改正の意見書や請願が5月3日までに33都府県議会で上がり、700万筆の改憲賛同署名を集めたことを報じた[126]

日本経済新聞は、2016年10月9日、日本会議を「草の根の保守」を支える保守系団体とし、戦後70年談話従軍慰安婦に関する日韓合意は、日本会議に動揺を与えたと報じた[128]

魚住昭は『週刊金曜日』で、「日本会議の実態は小さなグループの寄り集まり」、「日本会議は戦術が巧みで、実態以上に自分たちを大きく見せるやり方がうまい。その結果、彼らがあたかも現在の日本を覆い、政治を動かしているかのような誇大イメージが現在、あちこちに広まっている。


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