日本人の大半が日本語を話すほか、沖縄県では琉球語(琉球方言)、伝統的な方言はほとんど衰退しており、本来、琉球語を個別言語とするか日本語の方言とするかで議論があり、琉球語の下位方言をさらに独立した言語とする場合もある。これらの言語・方言は「日本語族」あるいは「日琉語族」という語族に属してる。アイヌ語は、母語として使用できる話者の数が極めて少なくなっている。アイヌ語は孤立言語である。
日本語族の起源については、孤立した語族とする説は支配的である。日本語は、膠着語であり、助詞、モーラ、高低アクセントなどの特徴を持っている。漢文の影響で、シナ語派由来の多くの字音語(漢語)が使われている。また、近現代以降は、英語など欧州の言語を中心に外国語から多くの語彙を借用している(外来語)。
言語社会学的に見ると、一部の日本人は明治以来、外国語を美化する感情から日本語に対する自己否定的な姿勢を持っており、甚だしくは英語やフランス語のような外国語を日本の国語として採用してはどうかという意見を持つ有識者(森有礼、志賀直哉、尾崎行雄)まで現れていた[34]。日本人の言語である日本語は大日本帝国の時期、アジア大陸・太平洋に広く伝わった。 日本在住の外国人を含んだ宗教の信者数は、2018年(平成30年)時点の日本の宗教法人に対する文化庁の宗教統計調査では、神道系が約8,721万人、仏教系が約8,433万人、キリスト教系が約192万人、その他約785万人、合計1億8,131万人と日本の人口の約1.5倍になっている[35]。いっぽう、読売新聞が2008年(平成20年)に行った全国有権者へのアンケート調査では、「何らかの宗教を信じている」と答えた人の割合は26.1%、「何らかの宗教を信じていない」と答えた人の割合は71.9%という結果だった[36]。河合隼雄は『対話する生と死』の中で、「日本人は宗教を毛嫌いしたり無宗教であることを公言する人が他国に比較し多いことを指摘し、キリスト教やイスラム教信者の信仰心は日本人の想像を超えるものである」と述べている。また、「日本では戦時中に宗教が国家権力と結びつき悪用されたことやもともと日本人は日常生活の中に、宗教性を入れ込んで生きる姿勢を保持していたため、特定の宗教を他の一神教の信者らが『信じる』ような態度で信仰しなかった」と指摘している[37]。詳細は「日本の宗教」を参照 以下、民族的分類による日本人について概説する。 皮膚の色はやや赤みがかった薄い黄色(いわゆる肌色[38])、頭髪は黒色か茶色で直毛もくせ毛もあり、瞼は一重・奥二重のものも二重のものもあり[39]、身長は中位、また幼児期に蒙古斑が現れる[40]。平均身長は1940年代末ごろから伸び、男性は171.7cmになっている。成人女性は通例として、成人男性より平均身長がほぼ8%低い[41]。平均身長は男性女性ともに1978?1979年生まれ以降、低くなっている。 主要に日本人を形成したのは、「ウルム氷期の狩猟民」と「弥生時代の農耕民」とが渡来したことだった[42]。「ウルム氷期にアジア大陸から日本列島に移った後期旧石器時代人は、縄文人の根幹をなした」という[42]。「ウルム氷期直後の厳しい自然環境」が改善され生活が安定化していくと、「日本列島全域の縄文人の骨格は頑丈」となり、独自の身体形質を得ていった[42]。そして縄文時代終末から弥生時代にかけて、「再びアジア大陸から新石器時代人が西日本の一角に渡来」した[42]。その地域では急激に新石器時代的身体形質が生じたが、彼らが直接及ばなかった地域は縄文人的形質をとどめ、その後「徐々に均一化」されていった[42]。
宗教
自然人類学的特徴
身体的特徴
日本人の形質変化
歴史的に日本人の形質が大きく変化してきたことは人類学者・鈴木尚らの研究によって明らかになっている。近代以降は下肢が伸びて身長が高くなる、顎が縮小して面長になるなどの変化(小進化)が著しい。歯の縮小と永久歯の減少が進んでおり、親知らずが生えない日本人が増えているが、それ以上に顎の退化が進み、歯並びが悪い日本人が増えている。歴史的には同様の現象は徳川将軍家を始めとする江戸時代の大名家にも顕著にみられ、柔らかい食べ物を好むようになったことが、原因と考えられている。
成立
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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