日本の警察官
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上衣の下衿は、ピークドラペル[注釈 4]からノッチドラペル[注釈 5]になった。肩章の襟側に飾りボタンが左右1個ずつ付いた。4つボタンから3つボタンになった。胸部のポケットの張り合わせが、ひだ一条になった。腰部左右にポケットとポケット蓋を留めるボタンがあったものから、ズボンベルトに付けた帯革の拳銃と無線機を出す貫通口とその蓋となった。センターベンツから、サイドベンツになった。

帯革を上衣の下に締めることとして負革が廃止された。そで章を袖前面に一直線に配した線から、袖前面に外上がり内下がり斜めに配した線に変更。

警部補の帽子の帯章の黒色線を紺色線に変更。

警棒が全長60センチの木製からアルミ合金特殊警棒に統一された(捜査員や白バイ隊員は従来から特殊警棒)。

階級章のデザインを変更(警察庁長官章と警視総監の階級章を除く)し装着位置を両襟(盛夏服は右胸)から左胸に変更。

右上腕部にエンブレムが付いた(これは交通取締時に運転手へ警察官と証明し、交通警察活動を認識させるため。警備員のワッペンは逆に左腕や、アメリカの法執行官同様の両腕である)。エンブレムはシリコン製となっている。

夏服

夏服(6月1日から9月30日まで着用)は、水色の制式シャツ(肩章とエンブレムが付く)、あい色ズボン。シャツは半袖と長袖があり、長袖着用時は腕まくりも認められている。夏服のみ第一ボタンがなく、ネクタイも着用しない。
階級章

階級章は巡査から警視監まで同じ型で、左胸に付ける。金色の部分が多いほど階級が上になる(警視総監の階級章および警察庁長官の長官章のみ、1968年当時から変わらず肩章。これは両方とも一人しかいないため)。

2002年10月、続発した警察不祥事への対策の為、IDを示す半月状の識別章(書式は英字2字に3桁の数字。英字が所属警察本部または警察署、数字が個人番号を表す。裏側には警察本部名だけが書かれていて、従事する個人を特定されると支障が生じる強制捜索の場合など、必要に応じて反転させられる構造)が取り付けられるようになった[注釈 6]。色は巡査部長まで全て銀色、警部補以上は縁が金色になる。

巡査部長は冬服・合服の袖に銀のライン、警部補・警部は金のライン、警視以上は金に加え紺のライン一条または二条が入る。また、制帽の帯章には警部補は紺、警部以上は金のラインが入る。
防弾・防護具

大戦前には、特殊帽防火・防弾具については地方長官が内務大臣の認可を得て制定することとされており、府県ごとに相違していたと思われるが、1941年には内務省警保局長通牒により防空警備に従事する警察官の特殊制帽の様式が示され、これにより各府県警察部は防空警備時には軍用品に類似の略帽および鉄帽(いずれも徽章旭日章)を使用できることとなった。鉄帽については当初白色と指定されていたが、大戦末期の鉄帽着用警察官の写真ではいずれも暗い色調となっている。

現在では、服制改正以降、薄型の防刃衣が導入され、外勤警察官の多くが着用するようになった。また、この頃から、銃器による犯罪の捜査現場や暴力団抗争事件の現場警備などで、突入捜査班・機動隊など以外の警察官も自衛隊88式鉄帽類似の戦闘用ヘルメットセラミックプレート入り防弾衣(旧型の金属板入りタイプも残存)を着用して捜査・警戒にあたる姿が報道などを通じてみられるようになっている。また交通機動隊の白バイ隊員は夜光チョッキと一体化した防護衣を着装している。

東京大空襲空襲警報発令中の警視庁正面玄関。鉄帽を被っている

突入型防弾衣を着用し、ベレッタ92の射撃訓練を行う熊本県警察人質立てこもり部隊

警視庁ERT。鉄帽および特殊防弾衣を着用している

埼玉県警察RATS。独特の防弾衣を着用している

制服・装備品年表

1871年明治4年) - ら(邏)卒(巡査の前身)制度発足。

1877年(明治10年) - 近代警察制度発足。二等巡査以下はサーベルを帯刀できず。

1883年(明治16年) - 巡査を含む全ての警察官がサーベルを帯刀する。

1896年(明治29年) - 立襟5つボタン

1908年(明治41年) - 立襟5つボタン。新たに肩章が付く。

1923年(大正12年) - 10月22日、警察官及消防官服制改正公布(勅令)、必要なとき警察官の拳銃使用を認める。

1935年昭和10年) - 立襟5つボタン。ポケットや肩章に変更がある。

1946年(昭和21年)

7月30日 - GHQの指導により「警察官及び消防官服制」(昭和21年勅令367号)公布。内容は下記の通り。

冬服は詰襟から濃紺色開襟式4つボタン背バンド付きに変更。常時ワイシャツ・ネクタイを着用。


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