日本の地上デジタルテレビ放送
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

ただし「双方向番組」といっても受信機から局に向けて電波を飛ばすことはできない[注 13]ので、インターネット接続することで実現される。

当初はチューナーに電話回線接続ジャックがありそれで通信を行っていた[22]が、近年はインターネットでの通信が主流であるため電話回線接続ジャックはLANジャックに置き換えられている。クイズに正解するなど条件をクリアすると、キーワードやQRコードが表示され、それで応募させる番組もある。

しかし多大なコストが掛かることや2011年7月24日までに予定されている地上アナログ放送の停波実施までの期間は地上アナログ放送とサイマル放送をする都合上、通常編成で導入している番組はワンセグ以外ではNHK総合テレビの『あさイチ』(火曜日のみ。ただし、祝日は番組自体休止となる)と日本テレビ系の『秘密のケンミンSHOW』(読売テレビ制作)、独立局であるテレビ神奈川(tvk)の『SOLiVE モーニング』(ウェザーニューズ制作)と『NEWS 930』・『NEWS FRIDAY』しかない。以前放送されていた番組では、テレビ朝日系の『奇跡の扉 TVのチカラ』が双方向機能を利用して捜査依頼や目撃情報を受け付けていた。また日本テレビ系の『サプライズ』でも出演者のイメージアンケートを行い、それを基にクイズが出されていた。特別番組ではNHKの『紅白歌合戦』『歴史の選択』『天下統一[23]』、TBS系の『オールスター感謝祭』、テレビ朝日系の『テスト・ザ・ネイション』などで双方向番組が行われている。
移動体向け地上デジタル・テレビジョン放送詳細は「ワンセグ」を参照
ゴーストのない映像およびノイズ

アナログ波より電波障害には全般に強く、アナログ放送で電界強度が十分でありながら画質が劣化してしまう条件であってもデジタル放送では障害物の影響を排除してゴーストのない鮮明な画像が受信できる。ある程度の受信レベルさえ確保できれば難視聴地域の減少も可能となり、中継局の合理化にもつながる。従来のアナログ放送の場合、電波が微弱であってでも不鮮明な映像や音声で限定的に受信することができたがデジタル放送の場合は全く受信できず画面にはエラーメッセージが表示されるか鮮明に受信できるかのどちらかになる場合が多い。中間状態においてはベリノイズコマ飛びなどを伴う場合がある。しかしブロックノイズモスキートノイズなどのデジタル非可逆圧縮映像特有のノイズが存在する。また、BSデジタル放送よりも実効ビットレートが低いためにこれらがより多い。

CNR(搬送波雑音比)と呼ばれる搬送波とノイズの比が小さい場合、信号強度はあっても受信できない場合がある。直接波以外の反射波を受信してしまった場合、信号強度が高いのに受信できないという事態が発生する。なお市販されているテレビなどの民生向け受信装置のアンテナレベルは信号の強度ではなく、CNRを表示している場合もある。

この他、デジタル放送では同じ物理チャンネルの複数の電波が混信すると受信障害を発生する[24][25]

デジタル放送では誤り訂正技術が使われているため、雑音(ノイズ)や多重波伝播(マルチパス)により発生した符号誤りにはある程度の耐性があるものの、テレビの機種によって、また符号誤りの原因がノイズかマルチパスかによって視聴可能となるCNRの閾値 (所要C/N) が異なる[26]
リモコンキー番号とチャンネル番号

日本の地上デジタルテレビジョン放送では放送波の中にSI情報を含めて送信しており、郵便番号などで地域設定をした受信機でその情報を受けることで受信した放送をリモコン上の特定の番号に割り当てることができる。この番号は、その放送が受信可能とされる対象エリア内で放送局毎に1 - 12のいずれかがリモコンキーIDとして割り当てられている。割り当ての設定自体はほとんど自動で行なわれ、一般的に地上アナログ放送の場合より容易である。リモコンキーIDとは別に000 - 999の3桁の論理チャンネル番号もあり(物理チャンネルなど、ISDB-Tも参照のこと)、上2桁は「局番号」、下1桁は「編成番号」を意味する。局番号はフルセグ・Gガイドワンセグで異なり、それぞれリモコンキーIDと1対1で対応する。リモコンキーIDと局番号の対応は次のようになる。

ID123456789101112
フルセグ局番号010203040506070809101112
Gガイド局番号212324252628
ワンセグ局番号616263646566676869707172

編成番号は、フルセグ及びワンセグの場合、「1」がメインチャンネル、「2」「3」がサブチャンネル、その他が臨時チャンネルに割り当てられる。Gガイドの場合は必ず「8」となる。
同一周波数中継(SFN)

親局と中継局(または基幹中継局と補助中継局)が同じ周波数で放送することが可能である。これにより電波の利用効率を大幅に高めることができるほか、外出先でワンセグ放送を受信する際に(受信端末の選局ボタンなどに登録している放送局の周波数と、外出先の地域における周波数が同じ場合には)設定をし直さなくて済むメリットがある。特に近畿地方で多く見られるが一部では混信による受信障害[注 14]も発生しており、一例として生駒送信所と同一周波数で放送を行なっていた奈良県の大規模中継局である栃原中継局(近畿圏広域民放4局とNHK大阪Eテレ)の周波数が兵庫県摩耶山送信所と同一周波数であったNHK奈良総合テレビと奈良テレビ放送を含めて全局が2012年1月末をもって変更される事例も発生している。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:236 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef