480iでの放送信号を受信した場合はテレビ受像機側の機能で自動的にピラーボックス形式に表示される。
SDTVでは(480i)×最大3番組の編成が可能。1チャンネル当たりの帯域幅には制限があるので、高精細度テレビジョン放送(HDTV)とマルチ編成はどちらか一方のみとなる。したがって、「ハイビジョン画質でマルチ編成」はできない[注 10]。なお近年はNHK BS1で行われているHDTVとSDTVを合わせたマルチ編成が地上波帯でも行われており、2023年4月現在以下の放送局で実施されている。
TOKYO MX(全時間帯)[17]
テレビ大阪(ローカル放送の阪神戦中継の延長時)
テレビ愛知(テレビ愛知 10チャンベースボール延長時)
中京テレビ(深夜帯フィラー)
tvk(川崎競馬中継など)
サンテレビ
三重テレビ
テレビ北海道(不定期)
北海道文化放送(不定期)
日本テレビ(不定期)
広島ホームテレビ(不定期)
テレビ東京(不定期)
フジテレビ(不定期)
CBCテレビ(不定期)
読売テレビ(不定期)
東北放送(不定期)
札幌テレビ(不定期)
静岡朝日テレビ(不定期)
中国放送(不定期)
毎日放送(不定期)
関西テレビ放送(不定期)
その他ケーブルテレビの独自チャンネルにて実施されている。
また、似たような放送として視聴者が同じ番組内で最大3種類の映像から選択して視聴できる「マルチビュー」放送も存在しているがこちらが本放送で使用された例は2020年時点でNHK総合テレビで放送したドラマ『マルチチャンネルドラマ 朝ドラ殺人事件』(2012年3月28・29日放送)[注 11]とテレビ東京で放送されたドラマ『添い寝くん2.5≦3.0』(2020年3月9日?3月11日[注 12]放送)の2番組である[18]。
2021年10月現在、定期的に運用されている放送局はNHK Eテレ、TOKYO MX、三重テレビ、サンテレビ、チバテレビの5局である(放送大学は2018年10月をもって廃局、テレビ北海道では2021年10月よりマルチ編成を実施していた番組をメインチャンネルにて放送)。このうち放送大学を除く全てが同時2番組の運用となっている。民間放送でのマルチ編成が少ないのは、編成上ハイビジョン画質CMの放送が困難になることや、特にマルチビュー放送の場合、1本の番組の為に(制作方法や番組中のマルチビュー実施時間にもよるが)一般的に通常より多めのコストを掛けなければならなくなる事が一因である。
また特別番組や臨時編成がある際は他の放送局(NHK総合・民放共)も行う場合がある。NHK総合は2011年現在、NHKプロ野球などスポーツ中継を中心にマルチ編成を全国・ローカルとも実施している(『NHKニュース7』を挟む場合や試合延長時など)ほか、日曜日 4:10 - 4:13にも動作試験をかねてマルチ編成を行なっている(番組内容はどちらも同じ)。2011年にはコパ・アメリカの生中継が延長になった際にマルチ編成が実施されたほか、台風の臨時ニュースにより大相撲秋場所の中継が「Eテレの」マルチ編成に急遽移されたこともある。
民放キー局(および同時ネットした一部系列局)の例では2011年3月6日、日本テレビがアイドルグループ・AKB48の主演ドラマ『桜からの手紙 ?AKB48 それぞれの卒業物語?』のスピンオフ番組にて初となるマルチ編成を行った。サブ1chでは大島優子を、サブ2chでは板野友美をメインにした番組がそれぞれ放送された。