2011年(平成23年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の主な被災地である岩手県、宮城県、福島県(以下上記3県)に限り、総務省が同年7月24日のアナログ放送の停止を半年 - 1年程度延期する方向で調整に入ったことがメディアで報じられ同年4月20日に総務省よりその旨が正式発表され[80][注 28][81][82]、同年6月15日に東日本大震災に伴う地上デジタル放送に係る電波法の特例に関する法律が公布・施行され上記3県におけるアナログテレビ終了期日は当初は最長で2012年(平成24年)7月24日までに設定されていたが、2011年(平成23年)7月5日に「岩手・宮城・福島3県におけるアナログテレビ放送終了期日は"2012年3月31日"とする」旨が正式決定した。
このため、アナログテレビ放送終了猶予対象は上記3県にある地上波テレビ局
日本放送協会(いずれも総合・Eテレ)
NHK盛岡放送局(JOQG-TV、JOQC-TV)
NHK仙台放送局(JOHK-TV、JOHB-TV)
NHK福島放送局(JOFP-TV、JOFD-TV)
民間放送
岩手県
IBC岩手放送(JODF-TV)
テレビ岩手(JOII-TV)
岩手めんこいテレビ(JOYH-TV)
岩手朝日テレビ(JOIY-TV)
宮城県
東北放送(JOIR-TV)
仙台放送(JOOX-TV)
宮城テレビ放送(JOMM-TV)
東日本放送(JOEM-TV)
福島県
福島テレビ(JOPX-TV)
福島中央テレビ(JOVI-TV)
福島放送(JOJI-TV)
テレビユー福島(JOKI-TV)
に対し、アナログテレビ関連機器(テレビマスターおよび各送信所にあるアンテナ・送信機器類)の維持管理費を総務省が一部助成することとした。また特別措置として、上記3県と周辺の被災地域で地上波を受信できなくなった地区については地デジ難視対策衛星放送(BSデジタル放送による東京キー局の再送信)の対象とされた。
このため、上記3県における地上アナログテレビ放送は最長でも1年しか延長出来ない(その後上述の通り上記3県では2012年〈平成24年〉3月31日をもって地上アナログテレビ放送を完全終了させることが正式決定)。上記3県以外の都道府県とBSについては当初からの予定通り2011年(平成23年)7月24日をもってアナログテレビ放送が完全終了し、上記3県の地上アナログテレビ放送についても、2012年(平成24年)3月31日をもって完全終了し、日本全国で完全デジタル化が完了した。
被災3県のNHK(盛岡・仙台・福島)の各局では、アナログ放送終了記念特番として2012年(平成24年)3月31日11:00 - 11:54まで『東北3県さようならアナログ!もっとデジタル!』[注 29]を放送した。なお、岩手・宮城・福島の民放テレビ局では東北放送が11:59 - 12:00まで『ありがとう!アナログ放送』を放送したのみで他局では昼前のローカルニュースで触れるだけにとどまった(ローカルニュース終了後、お知らせ画面が切換わる12:00まで通常のCMを放送)。 (パソコンにチューナー機能を装備して地上デジタルテレビジョン放送を受信する場合(の問題)については「限定受信システム」の項目を、携帯電話端末などでワンセグを受信する場合については「ワンセグ」の項目をそれぞれ参照のこと) デジタルチューナーを搭載したパソコンではデジタル放送を録画・視聴することが可能だが、暗号化が施されて録画したパソコン以外で利用できないように厳しく制限されている。当初は内蔵HDDへの保存のみだったが、2005年(平成17年)頃からDVDレコーダー同様に記録型DVDにムーブできる製品も登場し始めた。しかし2006年(平成18年)以降Blu-ray Disc/HD DVDドライブ搭載PCが発売されても、デジタル放送の保存にはレコーダーに比べて制限が厳しい場合が多い。制約が多いパソコンでの地上デジタル放送であるが、2007年(平成19年)11月に発売されたフリーオではハードウェアでのHDCP対応などは一切必要とせず地上デジタル放送を受信することが可能である。 2008年(平成20年)4月8日、デジタル放送推進協会はパソコンで地デジ放送のフルセグメント(12セグメント)が受信できる機器「PC用デジタル放送チューナ」のガイドラインを発表した[83]。これによって自作機を含むパソコンのオプション機器として視聴、録画およびその再生が可能となる。この「PC用デジタル放送チューナ」はUSBの外付けオプション、またはパソコン本体に内蔵するオプションとしてPCIバスに接続できる[84][85]。
パソコン・携帯電話による受信