日本のロック
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1960年代後半にはより日本という風土に根ざしたフォークを歌う五つの赤い風船高石友也岡林信康といった人やグループが登場した[8]。1969年から1971年にかけて3回開催された日本初の野外フェスティバル「全日本フォークジャンボリー」は中津川フォークジャンボリーという名でも良く知られている。1971年から、大阪の天王寺公園野外音楽堂で5月のゴールデンウィークに大規模な野外コンサート「春一番」が開催された[9]
グループサウンズ・ブーム

1966年6月29日、ビートルズが来日し、社会現象として語られるほどの熱狂ぶりを示し、彼らを代表とするリバプールサウンドに触発されたグループ・サウンズのブームが到来した[4]。初期のブームを牽引したのはザ・スパイダースブルー・コメッツであり、ビートルズ来日前から活動していたスパイダースは日本におけるグループサウンズの原型を確立し、ブルー・コメッツの「青い瞳」はリバプールサウンドとはまた違う独自のサウンドを示した[4]。最盛期の1967年から1968年にかけて、特に人気のあったのが沢田研二を擁するザ・タイガースと、萩原健一を擁するザ・テンプターズで、タイガースは「シーサイド・バウンド」「モナリザの微笑」「君だけに愛を」「シー・シー・シー」など、テンプターズは「神様お願い!」「エメラルドの伝説」などが大きくヒットした[4]。他にもザ・ゴールデン・カップスザ・カーナビーツオックスザ・ジャガーズヴィレッジ・シンガーズザ・ワイルドワンズザ・モップスといった多数のバンドが活躍した[10][4]
「日本のロック」の誕生

1960年代末、グループ・サウンズが商業化していくの反して、反体制的なアングラな文化から生まれたフォークソングが注目されるようになった[4]1968年、アングラ・フォーク・シーンから登場したザ・フォーク・クルセダーズの「帰って来たヨッパライ」が大きくヒットし、ジャックスのアルバム『ジャックスの世界』が発売された[4]。ジャックスのアルバムは当時はほとんど売れず、1970年代後半に再評価された[11]

1970年には細野晴臣大滝詠一松本隆鈴木茂の4人によるはっぴいえんどがデビュー、アルバム『はっぴいえんど』と『風街ろまん』は日本語のロックを確立させた名盤として評価されている[4][12]

またこの時期に音楽雑誌『ニューミュージック・マガジン』で「ロックは日本語で歌うべきか、英語で歌うべきか」という日本語ロック論争が起こる[13]

2012年ぴあ発行『R&Rぴあ』での「1972-2012 日本のロック40年史」では、その始まりをキャロルのデビューに置いている[14]

バンド:はちみつぱいブルース・クリエイション、フライド・エッグ、フラワー・トラベリン・バンド村八分頭脳警察サディスティック・ミカ・バンドファニー・カンパニーなど。浅川マキ遠藤賢司高田渡加川良三上寛あがた森魚友部正人吉田拓郎井上陽水泉谷しげるなど。

アングラ・フォークに呼応するかのように、日本のロックもよりアート志向のニュー・ロックの時代を迎えた。70年代のニューロックのバンドには沢田研二、萩原健一らが結成したPYGや、パワーハウス、ブルース・クリエイションなどがあった。また、70年代のハードロック・バンドとしてはコンディション・グリーンBOWWOWなどが活動した。クリエイションやCharらは、ジェフ・ベック・スタイルのロックを演奏した。
1970年代

日本人ロック表拍ノリ論争:日本、日本人の音楽には最初の1
を打つ表拍の曲が多いと指摘される事がある[15]ダウンビート

ヤマハ主催コンテスト:1970年代後半 - 1980年代前半にかけて開催されたヤマハ主催のコンテストである「EastWest」および「8・8ロックデイ」、「ヤマハポピュラーソングコンテスト(ポプコン)」がバンドの登竜門的な役割を果た。

ニュー・ミュージック

ジャパノイズと後に呼ばれる音楽も始まる。

歌謡ロックAOR

アイドル歌謡曲:1976年3月発売のキャンディーズ「春一番」等のヒット曲がある。山口百恵ピンクレディーキャンディーズ中森明菜松田聖子沢田研二郷ひろみ小泉今日子工藤静香等は国民的人気を得た。

ガールズバンド

吉祥寺マイナー:東京都武蔵野市吉祥寺に存在した邦楽アンダーグラウンドシーン。パンク・ニューウェイブ・ノイズ・フリー・ジャズ・即興演奏・ニュー・ジャズ、現代音楽、プログレッシヴ・ロック等。

左翼パンクロック:新左翼・全共闘・全学連などによる政治運動が激化した時期の最後1972年にレコードデビュー頭脳警察や、1979年結成自閉体を母体として1980年ザ・スターリンなどが東京都杉並区高円寺等で活動。


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