専用の装幀部門(新潮社装幀室)を持っており、刊行する文庫・書籍のほとんどを社内装幀している。
東京都新宿区矢来町に、広大な不動産を持っていることでも知られている。 新潮社では、単行本の発行部数が累計で10万部を突破すると、記念に革装本が4部だけ作られる。4部の内、2部は著者に贈られ、残る2部は新潮社用として、1部は資料室の閉架に、もう1部はガラス戸付き本棚に鍵がかかった状態で保管されている。この特装本には新書も含まれ、単行本には山羊の革が、新書には羊の革が使用される。 1956年(昭和31年)、三島由紀夫の『金閣寺』が10万部を突破した際、担当編集者による、何か記念になるものを作ろうとの企画から始まった。2009年(平成21年)11月までに作られた特装本は547点に上り、三島由紀夫、司馬遼太郎、松本清張、遠藤周作、大江健三郎などのほか、さくらももこ『さくらえび』や『鈴井貴之編集長 大泉洋』なども革装本になっている。村上春樹の『1Q84』は初版から10万部を超えたが、38刷で特装本化された伊坂幸太郎の『重力ピエロ』のように、版を重ねて特装本化された例もある。[7] また、上記の、記念品としての特装本とは異なり、三島由紀夫賞・山本周五郎賞の正賞として、限定1部の製本作家による総革装本が作成されており、毎年受賞者に贈呈されている。 2015年10月5日、橋下徹大阪市長の出自に関する2011年11月3日号に掲載された『週刊新潮』の記事で精神的苦痛を受けたとして、発行元の新潮社に慰謝料など1100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は名誉棄損があったと認め275万円の支払いを命じた。[8]週刊新潮編集部は控訴、上告したが、2017年6月最高裁判所で地裁判決が確定した。[9]
特装本
ギャラリー
佐藤俊夫(第3代社長)
佐藤亮一(第4代社長)
『小説新潮』1947年9月創刊号
『週刊新潮』1964年2月10日号
不祥事
刊行物
選書
新潮選書 - 江藤淳『漱石とその時代』、藤原正彦『天才の栄光と挫折』など、多数のロングセラーがある。
叢書
新潮クレスト・ブックス - 日本国外の文学の翻訳。『朗読者』がベストセラーとなる。
新潮モダン・クラシックス
とんぼの本 - 美術・文化を中心としたビジュアル本のシリーズ
新潮日本古典集成
プリシラブックス
新書
ラッコブックス - 実用・雑学分野を扱う。新潮新書創刊時を境に発行は止まっている。
新潮新書 - 養老孟司『バカの壁』、藤原正彦『国家の品格』がベストセラーとなる。
文庫
新潮文庫 - 哲学、古典から、サブ・カルチャーやタレント本まで、文庫レーベルで最も多彩で刊行数も多いが、初版のみで絶版となるタイトルも多い。
新潮文庫nex - 新潮文庫創刊100周年の節目に、2014年8月28日刊行開始[10]。
新潮pico文庫 - 1996年、短期間発行していた手のひらサイズの小冊子。なお、同様のコンセプトのレーベルとして角川mini文庫がある。