新明解国語辞典
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

初版から第三版までは三上幸子、第四版からは第三版の途中から加わった吉村三惠子が担当している[注 26]。第八版では吉村からの引き継ぎのこともあり、チームを組んで編輯作業にあたった[95]
新明解国語辞典を扱った番組等

「ちょっと止まって右左」
東京放送(TBS)が1980年代前半(昭和50年代後半)に制作したラジオ番組『
大橋照子のラジオはアメリカン』の投書紹介コーナーで、頻繁に「新明国」の語釈が紹介された[41]

「明解さんちゃん」
東京放送が制作したラジオ番組『土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界』で、1997年(平成9年)から始まった内包番組[96]。同番組終了後は後継番組の『六輔七転八倒九十分』及び『いち・にの三太郎?赤坂月曜宵の口』の内包番組として、引き続き放送された[97][98]

クイズ!新明解国語辞典
TBSが2011年(平成23年)に制作した単発番組[99]

「新明解国語辞典を読む」
TBSラジオが制作する番組『ジェーン・スー 生活は踊る』の内包番組[100]。2017年(平成29年)から2019年(平成31年)まで放送された[101][102]

「ナイツの新明解国語辞典で調べました」
TBSラジオが制作する番組『土曜ワイドラジオTOKYO ナイツのちゃきちゃき大放送 』で、2019年(平成31年)4月から始まった内包番組[103]

「辞書の世界」
フジテレビが2005年(平成17年)から約3年間制作したテレビ番組『タモリのジャポニカロゴス』のコーナーで、「新明国」の語釈が紹介された[41]
新明解シリーズ

新明解シリーズ[16]の古語・漢和辞典等は、同時期に刊行されている『新明解国語辞典』に合せたカバーデザインとなっていた。古語辞典・漢和辞典では、国語辞典の改訂に合わせてデザインが変更になることもあり、同じ版であっても発売時期によって表紙・箱が異なる物が存在する。

『新明解国語辞典』は今なお三省堂の発行する国語辞典の筆頭格であるが、古語辞典と漢和辞典は90年代を最後に改訂が止まり、両者ともに絶版になった。

高校生向け辞典としての役割は、『新明解国語辞典』及び『現代新国語辞典』、『全訳読解古語辞典』及び『詳説古語辞典』、『全訳漢辞海』及び『新明解現代漢和辞典』に引き継がれている。
古語辞典

1953年4月15日:明解古語辞典 初版

1958年11月5日:改訂版

1962年10月1日:新版

1967年11月1日:修訂新装版

1972年12月15日:新明解古語辞典 初版

1977年12月1日:第二版

1995年1月20日:第三版

『明解古語辞典』は金田一春彦が中心となって編纂された。当時、現代語のみをまとめた小型国語辞典は存在したが、そこで省かれた古語(上古?近世の語彙)を調べるには、『大日本国語辞典』や『大言海』のような大型辞典か、『広辞林』『辞苑』といった中型辞典に頼る必要があり、学習者に不便を強いていた。現代語と意味の変わらない語彙・語釈を除き、古語のみを扱う方針を徹底することで、小型国語辞典と同等のサイズで豊富な古語情報を提供した『明解古語辞典』は、のちに多くの出版社が追随する学習者向け古語辞典の原型となった。『新明解国語辞典』と揃える形で書名が変更されたが、それ以降もほぼ同一の編者による改訂版である。
漢和辞典

1959年3月25日:明解漢和辞典 新版

1974年
4月10日:新明解漢和辞典 初版

1981年12月10日:第二版

1986年12月10日:第三版

1990年12月10日:第四版

2012年1月10日:新明解現代漢和辞典

『明解漢和辞典新版』は長澤規矩也が中心となって編纂された。長澤は1937年に同じ三省堂から『新撰漢和辞典』(宇野哲人・長澤規矩也編)を出しており、そこで『康煕字典』の部首索引を現代日本の利用者が引きやすいように改変するなど、学習者向けの漢和辞典を志向するいくつかの工夫を行った。これを発展継承したものが『明解漢和辞典新版』である[注 27]。古語辞典と同様に、書名が変更されつつも同一の編者による改訂が行われていた。

『新明解現代漢和辞典』は、長澤の漢和辞典を直接引き継いだものではなく、三省堂『例解新漢和辞典』の編者のひとりである影山輝國が主幹となって新たに作られた。
その他特殊辞典

明解日本語アクセント辞典(初版1958年、第二版1981年)
金田一春彦が監修、
秋永一枝が編纂。現代において使われる話し言葉を中心に、地名、人名などの固有名詞や新語・外来語も加え、その標準的な発音アクセントを示した辞書。アクセントは、その言葉になじみのある人の発音を重視して選定しており、鼻音化や母音の無声化も注記している。文章に用いられる雅語漢語も多く含み、よく使用する動詞形容詞にはすべての活用形にアクセントを表示している。

新明解日本語アクセント辞典(初版2001年、CD付2010年、第二版CD付2014年)
『明解日本語アクセント辞典』の後継。長い間に変化の生じたアクセントには、注記をつけて移り変わりも示している。巻末にはアクセント習得の法則をまとめ、本文それぞれの語に習得法則の番号を示して、アクセントの仕組みを体系的に学べるようにしており、その代表的な語例の実際の音声を、別冊のCDで聞くことができる。

新明解百科語辞典(1991年)
編者は三省堂編修所。最新の科学用語から先史時代の動植物名まで、あらゆる時代における様々な分野の語を凝縮した辞書。

新明解四字熟語辞典(初版1998年、第二版2013年)
編者は三省堂編修所。日常生活で見聞きする一般的なものから中国の典籍を典拠とするものまで、あらゆる四字熟語を精選して収録した辞書。意味や出典のほか、類義語なども記載しており、作家の作品での使用例を掲載している。

新明解故事ことわざ辞典(初版2001年、第二版2016年)
編者は三省堂編修所。簡潔な意味と詳しい補説で用法を理解しやすくなるよう工夫しており、文学作品や評論に使われている「用例」を数多く掲載している。また、必要に応じて類義、対義、英語、注意なども記している。

新明解語源辞典(2011年)
編者は小松寿雄と鈴木英夫。日常の言葉を中心に選定して、その語源を一般向けにわかりやすく解説した辞書。幕末期ないし明治初期の和製漢語翻訳語も収録している。これまでの研究を踏まえつつ、できるだけ使用例を掲げながら、諸説あるものも紹介している。

新明解類語辞典(2015年)
編者は中村明。『三省堂類語新辞典』(中村明・芳賀綏森田良行編、2005年、日本図書館協会賞を受賞)の本文に増補を行い、再編輯したもの。位相による場面が分かるよう、ニュアンスの違いなども説明した語義解説が施されており、用例も豊富。季語連語慣用句オノマトペも多く収録している。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 新明解国語辞典初版が発行された1972年(昭和47年)1月24日は、旧暦にすると明治104年12月9日であり、官版語彙が発行された旧暦の明治4年11月[9]から100年目となる[10]
^ 「新明解」は三省堂の登録商標である[15]
^ 「A」を引くと「B」と書いてあり、「B」を引くと「C」と書いてあり、「C」を引くと「A」と書いてある、というような状況。例えば、ある辞書で「キス」を引くと〈くちづけ。接吻〉とあり、同じ辞書で「くちづけ」を引くと〈接吻。キス〉とあり、「接吻」を引くと〈くちづけ。キス〉とある場合、これは「キス→くちづけ→接吻→キス」という換言の反復であって、語義を説明していることにはならない[32]。ただし、この語釈の在り方に関しては、「辞書は定義集ではなく、ことばを分かりやすく説明することを目的とする」ので、「客観的記述を離れても、直感的に分かる語釈であれば、それは有効だ」という意見もある[33]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:134 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef