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現代に繋がる文庫出版という出版の一形式を日本に定着させたのは岩波文庫である。岩波文庫成功以降、新潮文庫、改造文庫、現代教養文庫など多くの文庫が出版社から立ち上げられたが、いずれも世界の古典的名著を安価に提供することを目的としている。なお新潮文庫は岩波文庫に先んじて創刊されたのであるが、岩波創刊時は廃刊になっていた、そのために岩波以後再刊されたものを第二次新潮文庫と呼ぶ。戦後に春陽堂文庫、新潮文庫が復刊し、角川文庫、国民文庫などが創刊され、第2次文庫ブームがおきた。1970年代になると大手出版社も文庫に参入し、講談社文庫、中公文庫、文春文庫、集英社文庫、ハヤカワ文庫など、現在も刊行が続く文庫が生まれた(第3次)。1980年代には文庫は多様化をたどり、光文社文庫、河出文庫、ちくま文庫などの一方で、PHP文庫、知的生きかた文庫、ワニ文庫など実用的な内容の濃い文庫が出るようになった(第4次)。大手出版社も文庫を細分化し、講談社学術文庫や、角川ソフィア文庫などが出た。平成期になると、幻冬舎文庫、ハルキ文庫などが創刊され、多数の出版社から多様な種類の文庫が現れた(第5次)。
1990年代頃から大きく成長したライトノベルは書き下ろし作品が多数派を占めるが、古参のソノラマ文庫、角川スニーカー文庫、富士見ファンタジア文庫などをはじめとして文庫本スタイルが基本となっている。
漫画においては、1970年代後半ごろから秋田書店、集英社など大手から、主に再刊・保存版として判型の大きい愛蔵版と小さく安価な文庫版が出版されている。一方、判型の小ささは漫画だと絵の鑑賞性という点で直接のハンデとなるため、漫画文庫は通常版の単行本よりも上質の用紙により鮮明な印刷がなされる等して保存版の面目を持たせている。 この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方)
文庫ブームの変遷
第1次
円本ブームの反動として、1927年(昭和2年)に岩波文庫が刊行され、ついで改造文庫、春陽堂文庫、新潮文庫が出て文庫ブームが起こった。
第2次
1949年(昭和24年) - 1952年(昭和26年):角川文庫、現代教養文庫、市民文庫、アテネ文庫などが創刊された。
第3次
1971年(昭和46年) - 1973年(昭和48年):講談社文庫、中公文庫、文春文庫、集英社文庫などが発刊され、戦後第2次文庫ブームが起こる。
第4次
1984年(昭和59年) - 1985年(昭和60年):光文社文庫、徳間文庫、PHP文庫、ちくま文庫、ワニ文庫、講談社X文庫、講談社L文庫、廣済堂文庫、祥伝社ノンポシェット、福武文庫が創刊。
第5次
1996年(平成8年) - 1997年(平成9年):幻冬舎文庫、ハルキ文庫、小学館文庫などが創刊。
装幀
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昭和期以降では、廉価で携帯に便利な形状をした、普及を目的とする小型本という出版形態の名として用いられるようになり、このため現代では、文庫といえば多くの場合、このような小型本を指すのが一般的である。
文庫と呼ばれる形態の出版物は、並製本(ソフトカバー)で、A6規格、105×148mmの判型をとるものが一般的である。この形態の本は「文庫本(ぶんこぼん)」とも呼ばれ、新書と同じように欧米のペーパーバックにあたる。ペーパーバックと同じように当初はジャケット(カバー)を持たなかったが、戦後の多くの文庫はジャケットを持つようになり、1983年より岩波文庫にもジャケットがつけられるようになった。