文字多重放送
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各社から文字放送の付加音機能と、同様にメロディ機能に「MUSCOT」を採用したキャプテン規格(CAPTAIN PLPS)[19][20]に対応したデコーダや音源LSIが開発され、コルグからはデコーダ「TVM-2」[19][23][24]「TVM-3」[25][26]日本楽器製造(現:ヤマハ)からはFM音源LSI「YM3526[27][28]、「YM2413[29][30]などが開発・販売され、文字放送受信機やキャプテン端末に搭載された[注釈 4]。NHK系のテレモ日本や日本テレビ系のAXES4では、付加音機能を使用したカラオケのコンテンツが存在した[34]。廉価な受信機では音源を搭載しない機種も存在した。デジタル放送のデータ放送の仕様には文字放送由来の付加音に関する規定が残されているが、運用は行われていない[35][36]

使用されていた書体(フォント)は受信機メーカーによって違いがあったが、標準字形として定義されていたフォントは、数字の3が「ろ」の形をしていたり、数字の4の上が閉じていなかったりと独特な書体だった。

かつての山手線205系車両に1両だけあった6ドアの車両では、車内に設置されていた広告用液晶ディスプレイで広告の合間に文字放送を流していた。

コールサイン

かつては独自放送が行われていた関係で、主に大都市圏の放送局では「JO○○-TCMx」(xは独立系事業者が放送を行う場合に付与される連番。以下同じ)というコールサインが付与されていた。

その後、放送法改正で字幕放送が「本来業務」に加えられ実質義務化された関係で、字幕放送分のコールサインは本体に包含され、それ以外の独立データ放送部分のコールサインが「JO○○-TDMx」と改められた。このとき、字幕放送のためだけにTCMコールサインを取得していた放送局はコールサインが廃止された。

2011年7月24日(宮城・岩手・福島は2012年3月31日)の全国地上アナログ放送終了に伴い、TDMコールサインは全廃された。なお、デジタルテレビ放送は字幕も独立データも最初から含まれているため、独立したコールサインは無く全て「JO○○-DTV」でまとめられている。
海外における実施
テレテキスト

文字多重放送の英名(teletext)。一般にはテレビ放送に多重される文字多重放送の事を指す。日本では「文字放送」と同義語として使われるが、ヨーロッパでは「文字多重放送」と同義語として使われる事が多い。

ただ地上デジタル放送が始まってからは、それに対応するデータ放送への移行などから、字幕放送以外の独立番組が相次いで終了した。因みに、かつて海外向け国際放送のNHKワールドで放送されていた「NHK文字ニュース」は、地上アナログ放送の901#(ヘッドライン)と902#で放送されている内容が、BGMを加えた上でそのまま放送されていた(2007年度いっぱいで事実上終了)[注釈 5]

海外の文字放送サービス国名サービス名運用機関
イギリスCeefaxBBC
OracleiBA
フランスAntiopeCCETT
アメリカClosed Captioning SystemPBS
Touchu-ToneKSL-TV
Info-TextMicro-TV
CBSKMOX-TV
InteltextMicrobaud, KCET-TV
News-Viewsロイター
スウェーデンExtra textSR(スウェーデン放送協会)
韓国KoinsKBS
MindsMBC
南アフリカTeledataSABC

クローズドキャプション

字幕放送のこと。狭義には北アメリカで行われている字幕放送を指す。詳細は「クローズドキャプション」を参照
FM文字多重放送

NHKによって開発された、FM文字多重放送技術(DARC=Data Radio Channel)、その受信端末であるパパラビジョン、パパラジーコムについて本項で扱う。
概要

「見えるラジオ(見えラジ)」という愛称で、エフエム東京(TOKYO FM)1994年10月1日に開始したのを始めとしてJFN系列のラジオ局が用いて放送していた。わかりやすい愛称で全国的に展開されたため、FM文字多重放送一般を指す言葉として用いられる事があるが、TOKYO FMの登録商標(第4005056号)である。1画面は全角15文字×2行で、ラジオ番組と連動した番組情報、ニュースや交通情報などの独立情報、緊急時の緊急情報が見れた。

TOKYO FM・JFN系列では、AIR-G'を除き2014年3月31日を以てサービスを終了し[37]、その後もJR車内向け等に唯一放送を続けていたAIR-G'も2016年9月30日をもってサービスを終了した[38]。これについてTOKYO FMは「近年のインターネット環境の浸透で、携帯電話などで様々な情報を見ることができるようになり、見えるラジオの役割を果たし終えるのが妥当と考える」としている。
運用

JFN系列以外のFM放送局においても実施された実績がある。

NHKは
1996年3月に全国8つの基幹局(関東・東海・近畿)で開始したが、ワンセグで情報が得られる様になったこと、地上デジタル音声放送実用化試験放送が始まった(2011年3月31日終了)こと、また、受信料収入減少による経費削減などの理由により2007年3月31日に終了することが決定したため、他の地域では実現しないまま終了を迎えた。

J-WAVEは「アラジン」という名称を用いていた(2010年9月30日終了)。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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