文字多重放送
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世界初の文字放送(テレテキスト)は、BBC(英国放送協会/イギリス)のシーファクス(Ceefax)である[1]。シーファクスは1974年9月23日にサービスを開始し、BBCの視聴者に対し様々な情報を提供した[1]2012年10月23日、サービスを終了した[1]

日本では漢字の様に文字数が多くフォントROMが高額になること、ビット誤りが起きた際の誤字が人間側で容易に(想像による)訂正できない文字が使われていたため当初はパターン方式での放送が検討された[2][3]。NHK方式以外にも朝日放送と松下電器(現在のパナソニック)が開発した方式もあった[4]が、1983年10月3日、東京と大阪のNHK総合テレビで、パターン方式による試験放送を開始[5][6][7]。聴覚障害者を主な対象として、連続テレビ小説おしん』のセリフの字幕放送を行ったのが最初とされる。

文字多重放送の本格実用化にあたり、NHKが試験放送を実施してきたパターン方式と、民放各局が実験してきた情報を符号化して受信機側で文字・図形に再生するコード方式の要素を併せ持つ符号化伝送方式(ハイブリッド方式)の導入が1985年に決定し[3][8][9][10][11]、1985年11月29日にNHK総合(東京大阪)と日本テレビがハイブリッド方式による文字多重放送の本放送を開始した[7]。NHKが全国でニュース・天気・生活情報などを提供する本格的な文字放送を開始したのは1986年11月29日である[12][13]2008年3月31日地上デジタル放送への完全移行の準備のため、字幕サービスを除く文字多重放送の番組が全て終了し、データ放送に集約された。

1983年10月の試験放送開始時にはソニーから文字多重デコーダー「TXT-10」(119,000円)、シャープから文字多重対応テレビ「21C-L1」などが発売された。いずれもパターン方式にのみ対応でハイブリッド方式には対応していない。文字多重デコーダーは放送波から直接信号を取り出すのではなくビデオ入力で入力された映像信号から文字放送をデコードする方式だった。
1983年 NHK(JOAK-TCM)試験放送実施時の番組表


1# 目次

2# 主なニュースヘッドライン

3# ニュース

4# ローカルニュース

5# 天気予報

6# お知らせ

7# おしん あらすじ

8# おしん 字幕放送(月 - 土曜 生放送 8:15 - 8:30、再放送 12:45 - 13:00)

テレビ放送における文字多重放送

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日本のデジタルテレビ放送での規定では、番組本編音声の文字切替(「字幕」、その意味での通称”字幕放送”)を含め、「文字多重放送」という名称ではない。
デジタル放送の字幕放送
概要

アナログ放送では字幕放送に対応するために文字放送の表示に対応する必要があったため対応するテレビは少なかったが、デジタル放送では受信機の構成要件のうち必須として扱われていたため
データ放送とともに対応する受信機が広く普及する結果となった。

日本国内のテレビではNHK・民放各局・放送大学(地上波・BSとも)で、主に日本語のものを実施している。

2012年の時点で、NHK総合・NHK Eテレ・在京キー局5系列のほとんどのゴールデンタイムの番組、朝昼夕夜のニュース番組(一部地域の地域情報番組も含む)と一部の深夜番組にも導入している。

ワンセグ放送でも字幕放送は実施されているが、ワンセグ端末の字幕表示は規格上オプション機能であるため、字幕非対応の端末もある。auソフトバンクNTTドコモP901iTVを除く)、PHSはウィルコムの機種やニンテンドーDS用チューナー、ワンセグ付きポータブルDVDプレーヤー等、おおむねの端末は字幕表示に対応している。

@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}録画機器においては、アナログ放送時代のVHS/ベータマックスにおいては、直接的には文字放送の字幕信号を録画することができないため、文字放送内蔵テレビ・またはチューナーの外部出力端子から、VHSの外部入力端子に接続するか、S-VHSでは字幕放送の信号も録画できるようになっていたが[要出典]、デジタル放送以後のHDDDVDBD等においては直接字幕放送の信号も記録できるようになっておりテレビを受信している時同様に字幕のオン・オフの切り替えができる。一部の機種ではDRモード以外のモードでは「字幕焼きこみ」をオンにすることで(字幕をオフにすることはできない)字幕が記録できるようになっている。

運用開始とその拡大

NHKは
BS2BShiで本放送開始の2000年12月1日から本放送終了の2011年3月31日まで、総合テレビEテレで本放送開始の2003年12月1日から、BS1BSプレミアム(BS2とBShiの実質的な統合)で2011年4月1日から実施している。

日本の民放BSデジタル局(スカパー!(旧:スカパー!e2)に属するチャンネル以外)では、BS-i(現:BS-TBS)とBSジャパン(現:BSテレ東)が開局の2000年12月1日から開始し、BS日テレBS朝日BSフジも翌2001年までに開始。更に2012年に入ってからはTwellVDlife(同年3月17日の開局と同時)・J SPORTS(有料テレビ局)[14]で開始。2015年12月1日からはWOWOWでも開始[15]2018年10月1日からはこれまで無料放送局で唯一実施していなかったBS11でも開始。2022年3月にはBSよしもとBSJapanextBS松竹東急でも開局と同時に開始された。

BSデジタル放送(旧:スカパー!e2に属するチャンネル以外)では、NHK BSプレミアム・BS朝日[注釈 4]・BS-TBS・BSテレ東[注釈 5]・BSフジ・放送大学・Dlife・BS松竹東急で字幕放送付加番組が比較的多い。ただNHK BS1・BS日テレ[注釈 6]・BS11[注釈 7]・TwellV・BSJapanext[注釈 8]・BSよしもとでは現在の所、字幕放送付加番組は概ね1番組から3番組程度とごく少数に留まっている[注釈 9]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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