救急戦隊ゴーゴーファイブ
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設定上災害現場が舞台となるため、第1 - 2話では多大な予算をかけて隕石に見舞われた都市部のミニチュア撮影が行われたほか[注釈 4]、ロケも瓦礫や炎の表現がついて回り、西岡らから「現場で殺される!」と評されたり[5]、スタッフの苦労が多い作品だった[8]

また敵組織である「災魔」には、16世紀フランス占星術師ノストラダムスの著書『百詩篇集』で「恐怖の大王」が降臨するとされた「1999の年7の月」や「グランドクロス」など、本作品が放送された1999年という年に関連する要素が複数盛り込まれている。第44話では、当時騒がれていた2000年問題についても若干ながら触れられている。

メンバー全員が5人兄妹として設定されているが、東映プロデューサーの日笠淳はテレビドラマ『ひとつ屋根の下』や自身が担当した『有言実行三姉妹シュシュトリアン』を意識したという[2]。また、主人公側のみならず敵側の幹部も4人兄妹として設定され、「主人公側の兄妹」対「悪役側の兄妹」という図式を打ち出している[9]。その「兄妹戦士」という設定から6人目の戦士を出しにくいことに加え、タイトルにも「-ファイブ」と大きく謳っていたこともあり、当時スーパー戦隊シリーズで既に定着しつつあった、レギュラーキャラとしての「6人目の戦士」の登場については、企画当初の時点で全く考慮されていなかったという[1][注釈 5]。ただし公式にメンバーとして扱われてはいないものの、巨大ロボットのライナーボーイは登場回のサブタイトルなどでも触れられているように「6番目」と呼ばれたこともある。

変身前はシリーズ初のアウターウェアの共通衣裳を着用しており、またシリーズで初めてアパレルグッズとして発売された[10]。以後のシリーズでもアウタータイプの共通衣裳が主流となった[10]

てれびくん』誌上では、ゴーゴーファイブが読者から募集した悩み相談に乗る電話サービス企画「QQコール」が行われ、アクセス数は毎月5万件に達した[11]。また1999年6月21日には、根本匠厚生省政務次官からゴーゴーファイブに「救命手当てを普及せよ」という内容の「緊急指令」が下され、以後のイベントで啓蒙活動を実施している[11]

2011年3月11日東日本大震災が発生した折りには、人命救活動に貢献した自衛隊救助隊を応援するために本作品をテーマにした作品がSNSに投稿され、実際に被災地でも本作品のOPを被災者が歌って励ます姿が見られた。

ロボット玩具はコンビネーション性が高く、すべてのメカが合体や格納を通じていずれかの他機と結びついている[12]。販売個数は累計で100万個を達成し[13][14]、特にグランドライナーは問屋筋から「黒いダイヤ」と呼ばれるほどヒットした[15]。主要アイテムである『DX超合金 緊急合体ビクトリーロボ』の売れ行きは好調であり、年末には品切れとなる店舗も多かった[16]。関連商品の売上は前作『ギンガマン』とほぼ変わらず総売上92億円、うち玩具売上57億円[17]となった。
あらすじ

西暦1999年、世紀末の地球に5人の兄妹がいた。江戸火消しを祖先に持つ巽家の五人兄妹、長男・マトイ(消防士)、次男・ナガレ(化学消防班員兼研究者)、三男・ショウ(消防ヘリコプター隊員)、四男・ダイモン(警察官)、長女・マツリ(救急隊員)。5人はそれぞれ、人々の命を守る自らの仕事に誇りを持って職務に取り組んでいた。

ところが、ある日出勤したところ、なぜか全員退職したことになっていた。退職届けを出した人物が、8年前に行方不明となった父・巽モンドであることを知った兄妹がその理由を問い詰めると、突如空が暗雲で覆われた。それは父・モンドが何年も前に予測した世界の大災害・大魔女グランディーヌを降臨させようと、災厄をもたらす悪の一族、災魔一族が飛来してきたからだった。地上は天変地異にあふれ、やがて大混乱に陥る。

巽世界博士は秘密裏に立ち上げていた巽防災研究所の存在を明かし、自らの子供である5兄妹を救急戦隊ゴーゴーファイブに任命。兄妹たちは父の開発したアンチハザードスーツを着装、救急ロボやツールを駆使し、災魔一族に立ち向かう。
登場人物
救急戦隊ゴーゴーファイブ

災魔一族の侵攻を察知した巽モンド博士が長い歳月をかけて結成したレスキュー戦士のチーム[18]江戸時代以来の町火消し[19]の家系に生まれ、博士の子供たち5人も市民の安全を守る職業に就いている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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