政治献金
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フランスカナダのように、企業献金を全面的に禁止している国がある一方で、イギリスドイツのように政治献金に上限規制がない国もある[1]
寄附金控除

なお、政党に対する献金や現職の国会議員の後援会に対する献金など、総務省や各都道府県に届出した、一定の要件を満たす政治団体への献金(個人献金のみ)は、寄附金控除の対象となり、確定申告によって所得税の減額措置を受けることができる。
その他
迂回献金
政治資金規正法では、企業および
業界団体が、特定の政治家個人へ献金をおこなう行為を禁止しているが、政治家の所属する政党や政治資金団体へ献金することについては認めている。迂回献金とはこの点を利用して企業や業界団体が政党や政治資金団体へ資金供与をおこない、政治家がそこから資金を受け取ることで間接的に政治家個人への献金がおこなわれている状態を指す。迂回献金は(間接的であれ)最終的には企業・団体から政治家個人へ資金供与がおこなわれている形になるため違法性を指摘されているが、現行法においても禁止規定が存在しないことや、発覚した場合でも摘発・立件が見送られてきた経緯などから、企業や業界団体が特定の政治家個人へ資金供与をおこなう際の抜け道(脱法行為)として常態化しているとの指摘がなされている[2]
トンネル献金
他人名義による政治献金あるいは
政治資金パーティーのパーティー券購入は政治資金規正法が禁止しているものであり、その罰則は3年以下の禁固または50万円以下の罰金である。政党及び政治資金団体以外に対する企業からの献金も禁止されており、その罰則は1年以下の禁固または50万円以下の罰金である。これらの公訴時効は3年である。トンネル献金であることを隠蔽し、政治資金収支報告書に虚偽の記載を行った場合には、その罰則は5年以下の禁固か100万円以下の罰金、時効は5年となっている[3]
ソフトマネー
アメリカにおいて、特定の政党へ寄付する場合に限って許される政治献金。1978年以降は上限無しの献金が認められていたが、選挙費用の増大につながり金権政治が横行したため、2002年マケイン・ファインゴールド法によって上限が規定されることとなった。
ハードマネー
間接的な献金であるソフトマネーに対して候補者およびその組織に直接される献金のことをハードマネーと呼ぶ。アメリカでは前述のマケイン・ファインゴールド法によってソフトマネーを制限するかわりに個人の献金などの上限が引き上げられた。
政治資金規正法の改正

政治資金規正法は1948年に施行された。1994年、当時の連立与党は政治資金団体に対する企業・団体献金を2000年から全面的に禁止する措置を講ずることを検討したものの、現実には「政治家個人の資金管理団体」に対する企業・団体献金を禁止することのみを定め、「政党本部」や「政治家が代表を務める政党支部」に対する企業・団体献金は禁止しなかった。

ただ本法の附則には、2000年以降に、「会社、労働組合その他の団体の、政党及び政治資金団体に対してする寄附のあり方について、見直しを行うものとする」ということが定められている(1994年2月4日法律第4号第10条)。
問題となった事件

八幡製鉄事件

南九州税理士会政治献金事件

東京佐川急便事件

日歯連闇献金事件

脚注[脚注の使い方]^ https://www.rieti.go.jp/jp/papers/contribution/curtis/04.html
^ 池田信夫 (2009年3月8日). “ ⇒迂回献金と「逆国策捜査」”. 2009年6月8日閲覧。[リンク切れ]
^小沢氏秘書ら逮捕 規正法違反容疑で3人 西松トンネル献金」『産経新聞』 2009年3月4日朝刊、1面

関連書籍

古賀純一郎 『政治献金 実態と論理』
岩波書店、2004年 ISBN 978-4004308898

関連項目

政治資金

企業倫理

ロビー活動

奉加帳方式

ブラック企業

癒着


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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