政治家
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ヴェーバーは、『職業としての政治[6]』の中で、政治家にクオリティ(Qualitaten)として次の三つを挙げている[7][8][9]
情熱 (Leidenschaft) : Sacheへの情熱

責任感 (Verantwortungsgefuhl)

目(Augenmas) : 距離をおくこと

日本の「政治家」

一般的に内閣総理大臣国会議員地方議会議員地方自治体首長などが政治家と呼ばれている[1]公職選挙法政治資金規正法においては、その適用対象となる「候補者、立候補予定者、現に公職にある者」を総称して政治家と呼ぶ[1]

政治家は、国民の代表者として選挙によって選ばれた上で、有権者の意思を地方自治体の政策に反映させようと活動する[1]。主な仕事は、自らが所属する議会委員会での議案の審議に参加することで、修正などの作業に関わり最終的に表決することである[1]。また、陳情を聞いたり集会に参加することで有権者の意見を聞き政策に反映させる[1]。地方自治体の首長大臣など行政府の役職に就いた場合には、官僚機構全体を統括して調整し動かすことで政策を決定・実行する[1]

近年では、親族や親戚の後を継承した世襲政治家や、タレントとしての知名度を武器に当選したタレント政治家の割合が増えつつあるが、このような形で政治家となることに疑問を呈する意見もある[10][11][12]。世襲議員に関しては、国会議員のうち、選挙における地盤や資源に恵まれるため、当選回数が多く、自分が代表する地域により多くの補助金をもたらしているという分析がある[13]。タレント政治家に関しては、批判も多いが政党を牽引しているとする指摘もある[14]

また現在、政治家はお札の肖像画になることが出来ない[注 1]。理由は、後世になって悪い人物だったと判明する場合があるからである[15]
評価

政治家を職業として見る時、日本国内での評価は芳しいものではない。村上龍13歳のハローワーク』では、「ひょっとしたら政治家ほどわかりにくい職業はこの世にないかもしれない。この本は職業を定義するためのものではないので結論を先にいうが、世の13歳はこんなにわかりにくい職業を目指すべきではない」「将来的には、NPONGOなどで国際的に活動してきて、利害調整の困難さと重要性を理解した人がやむにやまれず政治に参加するようになればいいと思う。あるいは企業活動と環境保護の調整に長く深く関わった人とか、企業や銀行を見事に再生させた人とか、地域社会や教育の活性化にたずさわった人とか、そういった分野から政治家が現れるようになるべきだ」と酷評されている[1]

精神科医斎藤環によれば、政治家の特徴として「どんな場所でも、どんな相手でも、とにかく自分の話しかしない」「ガサツで、押しが強く、明らかに後から植え込まれた強い自己肯定感を持っている」という特徴を挙げ、ドブ板選挙は「カルト自己啓発セミナーの洗脳」と同構造と指摘、「謙虚さと卑屈さを履き違え、駅前で土下座せんばかりに頭を垂れている政治家を見て、子どもたちが「あんなふうになりたい」と思うわけがないでしょう」と批判している[16]

事実、政治家自身の職業肯定感も低く、NHKによる地方議員2万人への調査では「生まれ変わっても議員になりたいですか」という質問に、現職の地方議員の7割近くが「NO」と回答している[17]
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 過去には岩倉具視伊藤博文などが採用されたことがある。

出典^ a b c d e f g h “「政治家」の職業解説【13歳のハローワーク】”. 13歳のハローワーク公式サイト(13hw) ?中高生のための…未来のヒントに出会う場所。?. 2021年10月24日閲覧。
^ “政治家?政治屋?見極めよう ジャーナリスト・池上彰さん@町田市立成瀬中央小(東京)|好書好日”. 好書好日. 2020年5月3日閲覧。
^ a b c 遠藤晶久 (2014-04). “職業としての政治家”. 日本労働研究雑誌 56 (4): 26-29. https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2014/04/pdf/026-029.pdf. 
^ “アメリカ人の職業政治家嫌いが顕著に”. WEDGE Infinity(ウェッジ) (2016年1月27日). 2021年6月27日閲覧。


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