放射線
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^ *電離放射線にはα線β線γ線X線中性子線陽子線、陽電子線、重粒子線などが含まれる。

非電離放射線には、電子レンジで使われている極超短波携帯電話PHSで用いられている電波赤外線可視光などがある。 なお、紫外線は電離放射線と非電離放射線の境界に位置すると考えられることがある。周波数の高い紫外線は電離作用があり、生体破壊作用はある(日焼け[1]

^ 電磁波工学では、放射する電磁界のことを「放射界」または「放射電磁界」と呼ぶことがあるが、空気を電離する能力を持たない電磁波のことを「放射線」とは呼ばない。
^ なお、日本の法律「原子力基本法」の放射線の定義は「電磁波又は粒子線のうち、直接又は間接に空気を電離する能力をもつもので、政令で定めるもの」(出典:原子力基本法第3条第5号)をいい、2012年現在政令で定められているものは「一.アルファ線、重陽子線陽子線その他の重荷電粒子線およびベータ線 二.中性子線 三.ガンマ線及び特性エックス線(軌道電子捕獲に伴って発生する特性エックス線に限る。) 四.1メガ電子ボルト以上のエネルギ一を有する電子線及びエックス線」(核燃料物質、核原料物質、原子炉及び放射線の定義に関する政令第4条)である。
^ 「放射能」という言葉が「放射性物質」の意味で使われることがあるが、本来「放射能」の意味は「放射線を出す能力」であり、放射能を持つ物質である放射性物質とは異なる。また、「放射能漏れ」と(あまり詳しくないような)マスコミ関係者が言っている場合、「放射性物質」が漏れていることを言おうとしている場合と「放射線」が漏れていることを指そうとしている場合がある。「放射能」という言葉が実質上「放射性物質」と同義語で用いられてしまっている。それを認めても、放射性物質と放射線は全くの別物である。放射性物質を「放射能物質」「放射線物質」などと表記したりするのは誤解を助長する可能性があり、科学的、または社会的文章では適切ではない。
^ なお、放射線は一般的に高エネルギーであることが条件とされるが、中性子線に限っては低エネルギーであっても放射線扱いされることが多い。
^ 電離作用:原子の軌道電子をはじき飛ばすことによって、原子を陽イオンと電子に分離する作用
^ 日本における関連資格として、診療放射線技師診療エックス線技師放射線取扱主任者エックス線作業主任者ガンマ線透過写真撮影作業主任者などがある。
^ 電磁波には、電波(ラジオに使われている中波、短波、テレビの超短波、通信のマイクロ波など)、遠赤外線、赤外線、可視光線、紫外線が相当し、それぞれ波長が異なるに過ぎない。なお、波長によって名前をつけて区別しているのは、発生の方法やものに当たったときの反応に大きな違いがあるためである。ちなみに、紫外線は電離作用を有するが放射線に含めないことが多い。
^ なぜレントゲン写真が撮れるのかと言えば、X 線が人体を透過するためである。
^ なお、電磁波は電磁気学的な波動現象であるが、光電効果やコンプトン散乱など量子力学的効果を扱う際は粒子(光子、光量子)であるとも考えることができる。
^ 原子核崩壊によらず加速器で電子を加速するものを指す。
^ α線、β線はその発見の歴史の中で物理的な正体が不明な時代に名前がつけられたために、他の粒子放射線とは異なって実体とは関係の無い名前になっている。
^ アルファ線やベータ線などの荷電粒子放射線は霧箱を用いることでその飛跡を可視化することができる。詳細は「霧箱」を参照
^ ベータ線と電子線は区別されることからこのような表現とした。なお、陽電子(positron)も含む。
^ アルファ線陽子線など
^ 陽電子については対消滅による光子放出もあるとされる[7]
^ : cascade shower
^ 電荷が無い。また電気的に中性であることから、ほか荷電粒子に比べて原子の原子核と直接反応することが容易であるためである。
^ 弾性衝突、非弾性衝突を繰り返すことで、中性子の速度は周りの衝突する原子や分子の速度と熱・統計力学的に等しくなる。このように熱・統計力学的気体分子のように扱える速度を持つ中性子を熱中性子 (thermal neutron) と呼び、核分裂反応などにおいて重要な役割を果たす[9]
^ 電荷を持っているという点では電子と同じであるが、電子は陽子の1800分の1の質量しか持たず、重荷電粒子放射線と物質との相互作用は電子のものとかなり異なったものとなる。
^ 電子と異なり制動放射はほとんどの場合無視してよい。
^ 重荷電粒子放射線は物質との相互作用のバリエーションは少ないが、その相互作用によって物質に与えるエネルギー量は大きい。
^ 吸収線量の定義において物質の指定は無い。
^ Gy = J/kg として定義される。1989年4月以前は吸収線量の単位として rad(ラド) が用いられていた。G = 100rad。
^ 日本では1989年4月以前はrem(レム)が使用された。Sv = 100rem。
^ 1レントゲンは0°C、1気圧の空気中で、2.58 × 10−4クーロン/kgの電離を発生させる照射線量を意味する。
^ この単位は国際単位系 (SI) に採用されず、日本では1989年4月の国際単位系への切り替え以降使われなくなった。
^ 詳細な分け方については次を参照[13]
^ 放射線は生物だけでなくコンピューターにとっても有害であり、コンピューターは放射線を浴びることによってソフトウェアがエラーを起こしたり、半導体としての機能が失われたりする。人工衛星は宇宙空間で被曝することを前提として高い放射線耐性のあるシステムで作られている。ロボットが放射能漏れを起こしている原子炉内部で作業する場合にはコンピューターが放射線で破壊される危険があり、特殊な放射線耐性を持った電子機器でなければ正常に動作できない。
^ 自然放射線や医療行為による被曝は含めないもの
^ 性質の分類については次を参照した[18]
^ 医療分野では、主に放射線診断としてX線撮影X線CT検査が用いられている。
^ 工業分野では、例えば自動車の最終検査においては人間用の100倍程度の強いX線を使った断層撮影によって、車体全体を一度に検査することが可能になっている。航空機の溶接状態や、半導体チップの破損検査にも使用する。
^ 他には例えば、アメリカ合衆国をはじめとする多くの国の出入国管理の現場では、テロ対策の一環として手荷物検査に厳重なX線を使った透視画像検査が行われている。
^ ガンマ線照射によって、内部を透過する放射線が生み出すフリーラジカルが内部の微生物の DNARNA を傷つけ生理活性を失わせることで滅菌を行う。大腸菌であれば、60グレイ も受ければ完全に死ぬ(死滅する)。ただし、一部の耐放射線菌は強力なDNA修復能により遥かに強い放射線にも耐えうる。例えば、テルモコックス・ガンマトレランスは、セシウム137を線源とする30,000グレイ の非常に強力なガンマ線にも耐えることができる。
^ 従来から医療衛生器具の殺菌・滅菌処理は「高圧蒸気処理」と「酸化エチレンガス処理」が行われているが、近年使用が増えるプラスチック製の使い捨て医療衛生用品は高温処理には適さず、また、金属製品でも、高圧蒸気釜での「ベイク処理」には時間・手間・費用が掛かる。酸化エチレンガスを使うには個々の器具を包装する前に行わねばならず、処理後に酸化エチレンガスが抜けた状態では再汚染の可能性があり、酸化エチレンガスが残留したまま包装すると医療従事者への健康被害が懸念される。
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