そのためその対象となるのは、聖体、不朽体、宝座、イコン、イコノスタシスなどといった崇敬の対象にとどまらず、神品、誦経者・詠隊などの奉仕者、そして参祷者全員である。神品、参祷者は炉儀が自らに向けて行われた場合、お辞儀をして答礼を行い、謙遜の意を表す(主教は炉儀を行っている者に対して祝福を与える)[4][6]。
日本ハリストス正教会でも振り香炉という語は用いられるが、祈祷書における指示等においては単に「香炉」と称されている[7]。正教会の公祈祷で用いられる香炉は振り香炉である事が多いが、置き香炉や手持ち香炉も用いられており、祈祷書のこうした記載は振り香炉以外の香炉を用いる場面も想定したものである。 カトリック教会や聖公会にも振り香炉を用いる伝統は存在し、かつては日常的に用いられていたが、他の種類の香炉と合わせ、現在では使用頻度は下がっている。正教会との違いとしては、香炉を振る際に縦ではなく横に振る事が挙げられる。なぜこのような縦・横の相違が東西教会の間に生じたのかについては、よく分っていない。 映画『薔薇の名前』でも振り香炉が登場するが、中世のカトリック教会の修道院を舞台に設定した事から、当然、振り香炉は横に振られている。 一方、プロテスタントでは、カトリック教会の典礼や正教会の奉神礼を取り入れたごく一部の教会の他では、振り香炉を含めた香炉は用いられない。「ボタフメイロ」も参照
西方教会における香炉
脚注^ ⇒正教会にわくわくの好奇心をお持ちの方に
^ ⇒カトリックの祈り: 里山のフクロウ
^ ⇒三光教会(日本聖公会) - 三多摩の鐘
^ a b c d e ⇒正教の奉神礼 炉儀 (名古屋ハリストス正教会)
^ ⇒炉儀 (名古屋ハリストス正教会)
^ a b ⇒香炉・炉儀(名古屋ハリストス正教会)
^ ⇒24復活祭
関連項目
教派別のキリスト教用語一覧
外部リンク
⇒聖器物や祭服 - 日本ハリストス正教会の公式サイト内のページ
⇒炉儀について - 正教会の奉神礼を解説するページ内の項目( ⇒名古屋ハリストス正教会)
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