一方、政治体制が異なる台湾(中華民国)では、標準中国語(国語)の発音表記体系として、漢語?音ではなく注音符号が使用されてきた。固有名詞を中心としたローマ字表記としては長らくウェード式を用いてきた。ほかに、国語ローマ字(1928年公布)、国語注音符号第二式(1984年公布)もあった。1998年にはさらに通用?音が考案され、漢語?音と通用?音のどちらを採用するかをめぐって関連当局間でも同意を得られない状態が続いたが、最終的に2009年1月1日、公式に漢語?音を採用した。ただし都市名等の「台北、Taipei」や「高雄、Kaohsiung」のようなウェード式表記や、「基隆、Keelung」のような非北京語音を基にした表記など、国際的に定着しているものについては変更していない(仮にこれらを漢語?音にするなら、Taibei、Gaoxiong、Jilong となる)。 ?音には v を除く25文字のラテン文字が使われる。ほかに u, e と声調符号が使われる。 セル内に太字で?音を、角括弧内に国際音声字母を示した。 唇歯茎反り舌歯茎硬口蓋軟口蓋 漢字に添えてその発音を示すときは、綴りを短くするため、zh ch sh を ? ? ? と省略することができることになっているが、現実の使用例はほとんどない。 セル内の1段目には国際音声記号を、2段目には声母がなく韻母だけで構成される形の?音を、3段目には声母と組み合わされる形の?音を示した。 尾音
表記
声母(音節頭子音)
破裂音無声無気音b [p]d [t] g [k]
無声有気音p [pʰ]t [tʰ] k [kʰ]
鼻音m [m]n [n]
破擦音無声無気音 z [t͡s]zh [ʈ͡ʂ]j [t͡ɕ]
無声有気音 c [t͡sʰ]ch [ʈ͡ʂʰ]q [t͡ɕʰ]
摩擦音f [f]s [s]sh [ʂ]x [ɕ]h [x]
側面接近音 l [l]r [ɻ~ʐ]
声母の順序は、 b p m f d t n l g k h j q x zh ch sh r z c s である。
韻母
?/i//u//n//?/
介音?[??], [z?]
-i 3[?]
e
-e[a]
a
-a[ei]
ei
-ei[ai]
ai
-ai[ou]
ou
-ou[?u]
ao
-ao[?n]
en
-en[an]
an
-an[??]
-ong[??]
eng
-eng[??]
ang
-ang
/i/[i]
yi
-i[i?]
ye
-ie[ia]
ya
-ia[iou]
you
-iu[i?u]
yao
-iao[in]
yin
-in[i?n]
yan
-ian[i??]
yong
-iong[i?]
ying
-ing[i??]
yang
-iang
/u/[u]
wu
-u[uo]
wo
-uo 2[ua]
wa
-ua[uei]
wei
-ui[uai]
wai
-uai[u?n]
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