拳銃は警察官の基本装備として各国で広く使用されている。
米国では、かつては安価で扱いやすく信頼性が高いリボルバーが一般的だった。しかし犯人側の重武装化に対して警察側の火力不足が目立つようになり、特に1997年のノースハリウッド銀行強盗事件を契機として、現在ではほぼすべて多弾数のオートマチックへ移行した。世界的にも自動拳銃が主流となりつつあるが、大規模な銃撃戦が稀な日本では、リボルバーは軽量である、操作が容易、調達価格などの理由からいまだ警察用拳銃の主流となっている。また中国の武装警察のように、既存装備のオートマチック拳銃を新開発のリボルバーに切り替える国もある。従前の軍用拳銃の流用では警察用として威力が過大であること、ゴム弾が使用できることが理由という[12]。
信号・照明用ドイツ連邦軍のH&K P2A1信号拳銃
信号拳銃と呼ばれる専用の拳銃が存在しており、軍隊や民間で連絡や遭難時に使用される。 隠し持てるため、犯罪に多用される。そのため所持規制を課している国家が多い。 元は比較的容易に所持登録できたが、1970年代以来、規制が強化されていった。 現在一部の国は市民が自衛用に所有することを認めているが、持ち歩く携帯は別の許可を要する場合が多い。 射撃競技のピストル種目に使用する。最初から競技用として設計されたものと、既に製造された銃を競技向けに改造したものがある。 拳銃の民間所持が認められている国では、猟銃とともに拳銃を持ち歩くハンターがいる。目的はさまざまで、 拳銃には、単発式・複銃身式・回転式・自動式といった種類に大別される。 一本の銃身を持ち、一発の弾薬しか装填できないものを単発式と呼び、単発式の銃身を複数にして連射・斉射できるようにしたものを複銃身式と呼び、前装式銃器の時代から様々な形式のものが作られた。 後に銃身後端を切断して、ここに回転式の弾倉(シリンダー)を付けたものが作られるようになり、これが前装式回転式拳銃へと発展した。 弾丸と火薬を一体にした薬莢が用いられるようになった時代から、これを装填するために銃身部と機関部の間で2つに折って装填できる形式のものが作られるようになり、単銃身?4連銃身程度のものが製造されてきたが、本数が増えるだけ重量が増すため小型の製品が多かった。 デリンジャーは上下二連銃身の小型拳銃で、中折れ式拳銃の代表例であり、手の平や袖の中に収まるコンシールメント・ウェポン、つまり隠すのが容易で、目立つ拳銃を取り上げられた場合の最後の抵抗手段としても有名である。.41リムファイヤのレミントン・ダブルデリンジャー、.22LRのハイスタンダード・デリンジャーなどがある。
犯罪用途
市民の自衛用
競技用競技向きに改造された自動拳銃
狩猟用
大型獣に遭遇した時の護身用。通常散弾銃に装填してある散弾をそのまま発射しても獣の突進を止められず、かと言ってスラッグ弾を装填しなおす時間もない場合に、大型拳銃で対処する。
動きの速いオオカミや毒ヘビに対して、長い銃身の散弾銃やライフルでは捕捉が困難なため、取り回しのよい拳銃を用いる。
ウサギや鳥などの小型動物を獲る時に、高価な猟銃弾を節約し、また食べる部分を損なわないように拳銃を用いることがある。
拳銃の種類について
単発式・複銃身式拳銃デリンジャーが使用されたリンカーン大統領暗殺の様子を描いた絵
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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