技術
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または科学研究成果を人間生活に役立たせる方法[2]、科学を応用して自然を改変・加工して役立てる技[3]

テクニック(技術)やテクノロジー(技術学)の語源古代ギリシア語テクネー」であり[4][5]、この言葉は学術芸術知識エピステーメー[4][6]制作的な理知ロゴス)・能力等も指す[5]古代?中世にわたって原始的な科学の試行錯誤を行った技術・哲学宗教思想実利追求などの固まりは、錬金術と呼ばれる[7]。16世紀以降、主に「科学革命」によって神秘性や思弁性が消えつつあった錬金術は、近代的な科学および科学技術へと変化していった[7][注 1]

なお、エンジニアリング工学)も「技術」と和訳されることがある[1]。「科学技術(テクノロジー)」、「工学(エンジニアリング)」、「応用科学」、および「技術哲学」も参照
概要

以下は『日本大百科全書(ニッポニカ)』の解説を出典とする[4]。「技術」という言葉は非常に広く使われており、「手法」や「手段」という言葉に交換可能な場合もある[4]。一方で「技術」は「科学技術」とも言うように、「科学」と並列されることが多くなっている[4]。現代では両者は接近し、計画的に結合可能となっており、「一体化」されている[4]技術史学者・山崎俊雄は「今後さらに「科学技術」の用語は普及するであろう」と記述している[4]。「理工学」および「工学の一覧」も参照


歴史的には「技術史観」(theory of technological development)という歴史観があり、この観点では《歴史は究極的には技術の進歩により発展する》と考えられている[8]。技術史観にとって思想文化・社会制度は普遍的でなく栄枯盛衰を繰り返すが、技術は普遍的であり進歩・発展し続けている[8]。人間の生活様式・社会関係・社会構造・文化・思想の飛躍的変化は、新技術(の発明と普及)によって起きるとされる[8]。「農業革命産業革命エレクトロニクス革命」という段階的用語は、その例である[8]。詳細は「技術史(テクノロジー史)」を参照「農業革命」、「産業革命」、「エレクトロニクス革命(IT革命)」、および「第四次産業革命」も参照
由来・歴史

技術の歴史人類誕生から続いており、科学よりも古い[4]。(厳密には、1870年代まで《技術》は「芸術」や「技芸」と呼ばれ、《科学》は「自然哲学」と呼ばれていた[4]。) 技術の語源はギリシア語のテクネー(techn?)やラテン語のアルス(ars)で、「わざ、、技、」を意味する[4]。技術と近代科学が接近したのは、1870年代以降の先進国内だった[4]。そこでは物理学者化学者が、大企業によって雇用されるようになっていた[4]政府も、軍備産業振興のために研究所を設置した[4]
古代の技術 ― 技術哲学

古代ギリシアでは、人間の「制作活動一般に伴う知識能力」が尊重されて《技術 テクネー》と総称されていた[5]。また、技術は学問古代科学)でもあった[6][9]プラトンの『ゴルギアス』によると、技術とは《本質についての理論的知識(ロゴス)を持つ働き》である[5]

アリストテレス哲学では、技術は《知識 エピステーメー》と同義であり、《ある事柄を原因から認識する一般的知識》だとされる[6][9]。(技術と似たものに「経験 エンペイリアー」があるが、これは事柄についての単なる習熟だとされる[6][9]。) 特にアリストテレスの『ニコマコス倫理学』によると、技術は《創造的方法について考究する働き》であり、《真の理知(ロゴス)を伴う制作能力》である[5]。すなわち技術は単なる知的能力ではなく、《学問的かつ経験的で普遍的かつ個別的な真理認識の能力》だとされる[5]ハイデッガーの著名な解釈によると、ここでの「技術」とは《制作による一定の真理解明》(エントベルゲン Entbergen)だと言う[5]

なおアリストテレスの言う《知識》は、理論知実践知とに区別されることもある[6][9]。後者は近現代的な意味での「技術」へと繋がっていった[6][9]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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