打狗英国領事館
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2013年10月には台湾の実業家である黄騰輝がオーナーのティーサロン「古典?瑰園(ローズハウス)」が官邸内に開業した[9]


領事官邸からの高雄港官邸内の砲台

領事官邸からの国立中山大学台湾海峡の夕陽

領事官邸からの旗後灯台

登山歩道

打狗英国領事館登山古道
中華民国 文化資産
登山古道
登録名称打狗英國領事館登山古道
種類その他
等級国定古蹟
文化資産登録
公告時期(市定)2004年10月18日
(国定)2019年2月22日
位置 台湾高雄市鼓山区哨船街(水産試験所後方)
建設年代 光緒7年(1879年)
詳細登録資料

官邸(海洋観測所)と領事館(水産試験所)を結ぶ全長約200メートルの階段。領事官邸落成と同時に供用された。花崗岩と珊瑚石、赤レンガで造られている。山頂の官邸に至る坂道は他にもあるが、この歩道のみが園内のものとして扱われている。


登山歩道中腹登山歩道頂点

登山歩道とは別の領事官邸に続く園外の生活歩道

沿革19世紀末の領事館建築一帶の景色1893年出版《台灣島之?史與地誌》(L'ile Formose : histoire et description)のフランス語地図[10]。図の右上部にある建築群の左側「L」字形建築物が「Consulat Anglais」、即ち英国領事館の当時の位置[7]
清朝時代

1858年咸豊8年):清朝天津条約締結により淡水?籠(現在の基隆市)、安平打狗の4港を開港を迫られる[11]:頁(2-3)。

1864年同治3年):税関が設置され打狗港が正式開港。英領事館が淡水から移転する前は7月に英国副領事ロバート・スウィンホー(R. Swinhoe)が甸徳洋行(Dent & Co.)から打狗港内の廃船「三葉号」(Ternate)を借り上げ仮の副領事館として業務を行う[11]:頁(2-4)。

1865年(同治4年)2月:打狗副領事館が領事館に昇格[11]:頁(4-2)、旗後の華人住居を館舍として利用。同年8月に旗後碼頭に天利洋行(Macphail & Co.)の2階建ての洋館を建立。

1867年(同治6年)5月:新領事のチャールズ・キャロルが天利洋行との間で旗後の洋館の5年間の賃貸契約を締結、打狗領事館館舍として使うことになった。数週間後に天利洋行は破産し競売で怡記洋行(中国語版)(Elles & Co.)の所有物になったが契約には影響しなかった[2]:頁12。

1876年:英国政府は哨船頭碼頭周辺と税関関連の一帯の土地を永久租借権を得たため、領事館建造に着手。英国政府と税関周辺の土地に境界を示す石碑が設置される[11]:頁(2-6)。そのうち2つの石碑は2008年現在も元の場所に存在している。「VR大英國地界1876」、「台湾關地界」と記されている[11]:頁(2-7)。

1877年1月:英国政府は哨船頭山上下の関連する土地を正式に取得[11]:頁(2-10)、領事官邸建設計画に着手した。年末に官邸建設が始まる。

1879年8月:英国政府は哨船頭碼頭(現在の哨船頭公園)に領事館を、山頂に領事官邸を落成[11]:頁(2-11)、両者を連結する石段も開通した。

日本統治時代

1895年下関条約により台湾が日本割譲。

1896年1月5日:駐日本公使館の管轄下となり、英国外交通商関係の業務対象が清国政府から大日本帝国政府となる。同年10月31日の明治天皇生誕日祝賀も開かれた[11]:頁(2-18)。

1909年:英国領事館は総督府に領事館用地の永久借地権を要求し、条件付きで承認される[11]:頁(2-21)。

1910年3月:領事館閉鎖が決定し、領事業務を終了[2]:頁86。

1925年12月15日:英国が領事館建屋を日本に売却し、移転登記が完了。英国の永久借地権が消滅[11]:頁(2-24)、(2-39)。

1931年4月1日:台湾総督府総督官房に属する高雄海洋観測所(現・高雄気象站(中国語版))を設置し[12]、山頂の官邸を気象台として使用[13]:頁70。

1932年:日本政府(総督府)、領事館を高雄州水産試験場として使用[11]:頁(2-24)。

1936年5月4日:日本政府、領事官邸を海洋観測所として使用。高雄市役所は高雄海洋観測所設立と高雄州庁舎(中国語版)(現高雄地方法院庁舎)の落成および全島実業大会開催を祝賀、高雄の経済建設を宣伝すべく5月1日から7日まで「高雄港勢展覧会」を開催[14][15]

1939年:高雄州水産試験場が「台湾総督府水産試験場高雄支場」に改称[11]:頁(2-24)。

1941年:水産試験所高雄支所設立[11]:頁(2-27)。

第二次世界大戦後

1949年:終戦に伴い建造物の所有権が中華民国国民政府)となり、旧領事館の水産試験所は中華民国経済部(現在は行政院農業委員会)傘下の水産試験所(中国語版)と旧領事官邸の気象測候所も接収される[11]:頁(2-30)。

1973年5月1日:台湾省気象局高雄測候所が前鎮漁港(中国語版)に移転[13]:頁71、旧領事官邸は管理者不在となり放置される。

1976年:水産試験所が移転、旧領事館は試験所職員の宿舍として利用される[11]:頁(2-31)。

1977年:領事官邸が台風テルマ(昭和52年台風第4号)により被災、屋根が全壊した[16]:頁19-21。

1983年行政院文化建設委員会(現文化部)が「打狗領事館」(実際には官邸)を古蹟として保存価値があると評定し、修復と調査費用を補助[16]:頁27。


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