また、アメリカでは炭素鋼の手錠が一般的であり、多くの法執行機関で原則的にスミス&ウェッソンやPeerless、Hiattなど限られたメーカーの、ニッケルめっきされたシルバーの手錠を使うように定められている(アメリカで使われている手錠は同じモデルでもガンブルーとシルバーの二色のラインナップがあるが、ガンブルー(黒色酸化皮膜)はニッケルメッキの表面処理に比べ剥げやすく、露出した部分から赤錆が進行するため)。
日本で採用されている手錠の構造は、諸外国のものとはかなり違い、非常に珍しいものである。現在海外で使用されている手錠はラチェット式(可動部のギザギザが返しとなってロックする)のシンプルな構造なのに対し、日本で使用されている手錠はロータリーロッキング式(可動部に穴(窪み)があり機関部内の歯車とかみ合うことでロックする)を採用した複雑な構造である。日本はこの構造で特許を取っている。 日本では司法機関で使用する製品(官給品)が市中に出回ることが禁止されている。手錠の一つ一つに管理番号が刻印されているため、たとえ闇市場などに流通しても出所が確認できる。また、民間人はもちろんのこと、警察官や看守などの正当な職務者であっても、私的に購入・所持することもできない(過去には、警察官が官給品を私的に購入することが可能な時代もあった)。他方、日本国内であっても、アジア製など粗悪なものを含め、防犯グッズ店、マニア店や通信販売で、鍵がなければ開かない真正品が容易に入手できる(中には警察に納入しているメーカーが製造した、シリアルナンバーの入っていないレプリカなども)。アメリカでは警察官・保安官が消耗した装備品を個人購入出来ることもあり、市販されている(ピアリス 日本におけるニュース映像などでは1990年代頃から、被疑者に掛けられた手錠を極力映さないようにし、映った場合もその部分にはモザイク処理などで隠されている。これは、ロス疑惑において三浦和義が「有罪が確定していない、推定無罪の被疑者を晒し者にする」として訴訟を起こしたことがきっかけとなった[4]。 同様にフランスなどでも拘束された囚人撮影に制限がある[5]。
販売
拘束とメディア
国際的なメーカー
⇒Smith & Wesson (米国)
⇒Peerless Handcuff Company (米国)
ASP(米国)
⇒TCH Limited (イングランド)
⇒New Season Ind. Corp. (アジア)
日本のメーカー
中村商店(N社)
今泉商店
武田商店(T社)
脚注^ 製品例: ⇒Safariland Model 8220 Double Cuff
^ ⇒KeyCuff Double Reusable Restraint
^ 「手錠のクサリ 切った瞬間に御用 脱走の男」『朝日新聞』昭和47年(1972年)7月13日朝刊、13版、22面
^ “『逆転無罪』”. web.archive.org. 松山大学 (2007年7月10日). 2022年12月8日閲覧。
^ Gauthier-Villars, Thomas Varela And David. “ ⇒France Urges Restraint From Media, Politicians” (英語). WSJ. 2022年12月8日閲覧。
関連項目.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、手錠に関連するメディアがあります。
逮捕
逮捕術
首輪
手鎖
サムカフ(英語版) - 手の親指同士を拘束する。
足枷
手枷
捕具
典拠管理データベース
全般
⇒FAST
国立図書館
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⇒イスラエル
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