手錠
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なお、日本では1972年、手錠を付けた被疑者が逃走している最中、市販の金ノコで手錠の鎖を切断した事件も発生している[3]

また、アメリカでは炭素鋼の手錠が一般的であり、多くの法執行機関で原則的にスミス&ウェッソンやPeerless、Hiattなど限られたメーカーの、ニッケルめっきされたシルバーの手錠を使うように定められている(アメリカで使われている手錠は同じモデルでもガンブルーとシルバーの二色のラインナップがあるが、ガンブルー(黒色酸化皮膜)はニッケルメッキの表面処理に比べ剥げやすく、露出した部分から赤錆が進行するため)。

日本で採用されている手錠の構造は、諸外国のものとはかなり違い、非常に珍しいものである。現在海外で使用されている手錠はラチェット式(可動部のギザギザが返しとなってロックする)のシンプルな構造なのに対し、日本で使用されている手錠はロータリーロッキング式(可動部に穴(窪み)があり機関部内の歯車とかみ合うことでロックする)を採用した複雑な構造である。日本はこの構造で特許を取っている。
販売

日本では司法機関で使用する製品(官給品)が市中に出回ることが禁止されている。手錠の一つ一つに管理番号が刻印されているため、たとえ闇市場などに流通しても出所が確認できる。また、民間人はもちろんのこと、警察官や看守などの正当な職務者であっても、私的に購入・所持することもできない(過去には、警察官が官給品を私的に購入することが可能な時代もあった)。他方、日本国内であっても、アジア製など粗悪なものを含め、防犯グッズ店、マニア店や通信販売で、鍵がなければ開かない真正品が容易に入手できる(中には警察に納入しているメーカーが製造した、シリアルナンバーの入っていないレプリカなども)。アメリカでは警察官保安官が消耗した装備品を個人購入出来ることもあり、市販されている(ピアリス、スミス&ウェッソン、ビアンキ・インターナショナルなどが有名)。
拘束とメディア

日本におけるニュース映像などでは1990年代頃から、被疑者に掛けられた手錠を極力映さないようにし、映った場合もその部分にはモザイク処理などで隠されている。これは、ロス疑惑において三浦和義が「有罪が確定していない、推定無罪の被疑者を晒し者にする」として訴訟を起こしたことがきっかけとなった[4]

同様にフランスなどでも拘束された囚人撮影に制限がある[5]
国際的なメーカー

Smith & Wesson (米国)

Peerless Handcuff Company (米国)

ASP(米国)

TCH Limited (イングランド)

New Season Ind. Corp. (アジア)

日本のメーカー

中村商店
(N社)

今泉商店

武田商店(T社)

脚注^ 製品例: ⇒Safariland Model 8220 Double Cuff
^KeyCuff Double Reusable Restraint
^ 「手錠のクサリ 切った瞬間に御用 脱走の男」『朝日新聞』昭和47年(1972年)7月13日朝刊、13版、22面
^ “『逆転無罪』”. web.archive.org. 松山大学 (2007年7月10日). 2022年12月8日閲覧。
^ Gauthier-Villars, Thomas Varela And David. “ ⇒France Urges Restraint From Media, Politicians” (英語). WSJ. 2022年12月8日閲覧。

関連項目.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、手錠に関連するメディアがあります。

逮捕

逮捕術

首輪

手鎖

サムカフ(英語版) - 手の親指同士を拘束する。

足枷

手枷

捕具

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