「保健所発祥の地」としても知られており、記念碑が所沢駅東口ロータリーに設置されている。1937年、東京・京橋に「都市保健館」と所沢市(現在の所沢駅東口付近)に「農村保健館」が建てられた。農村保健館を開設して3年後、「所沢保健所」に改称された。1964年には、けやき台に移転し、2010年に狭山保健所に統合されるまで業務を行った[1]。
静岡茶、宇治茶と並んで日本三大茶の一つと称される狭山茶の生産地としても知られており、生産量は埼玉県入間市に次ぐ全国第2位となっている。狭山茶は市内全域で栽培されており、特に三ヶ島地区、富岡地区で栽培面積、収穫量が多くなっている。
プロ野球・埼玉西武ライオンズの本拠地球場であるベルーナドーム(西武ドーム)の所在地である。また、西武グループの本拠地(本店所在地は主に池袋)でもある。所沢市内にはベルーナドームを始め、西武鉄道本社、所沢駅ビルのGrand Emio(グランエミオ)所沢、西武所沢S.C.(旧セゾングループ、かつての西武流通グループ)、西友(旧セゾングループ)、西武園ゆうえんち、西武園競輪場、狭山スキー場、ところざわのゆり園(旧ユネスコ村)など、西武系列の施設が多く所在する。また豊島区のダイヤゲート池袋に移転するまでは西武ホールディングスの本社も位置していた。また、近年は、西武グループによって所沢駅周辺(エミテラス所沢)やベルーナドーム・西武園ゆうえんち周辺の再開発が行われている。
主に閑静な住宅街や工業団地、のどかな田園風景となっている松井地区(東所沢和田)には、KADOKAWAのところざわサクラタウンが所在する[2]。
日本経済新聞社産業地域研究所が全国815市区を対象に実施した「SDGs(持続可能な開発目標)先進度調査」において、所沢市が環境部門で全国1位となった。電気自動車充電インフラの整備や、スマートエネルギー補助金による、市域全体の再生可能エネルギー利用や省エネの促進などが高く評価された。2020年11月3日の市制施行70周年記念式典において、2050年までに市内の二酸化炭素の排出量実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を市長が表明した。また、2021年2月15日に、所沢市は近隣4市(飯能市、狭山市、入間市、日高市)と共に、「ゼロカーボンシティ」共同宣言を表明した。
住宅情報誌『SUUMO』が2020年10月に発表した「災害に強い街」ランキングで、所沢市は1都3県の184市区のうち1位となった。この順位は公益財団法人の地盤工学会関東支部が、自然災害発生頻度と被害人口に、ハード・ソフト対策の充実度を掛け合わせ算出した、自然災害に対する独自のリスク指標「GNS」に基づいており、市の大半が武蔵野台地に位置していることが有利に働いた。(2位は和光市、3位は北本市)[3] 「所沢」という地名は、野老(トコロ。ヤマノイモ科の植物)が群生する湿地の意といわれるが不詳。古くは「野老澤」(ところさわ)の字が当てられた。市内西部から市内中心部を通り、東部に流れる東川(あずまがわ)を指しているとする説もある。
地名の由来
地理所沢市中心部周辺の空中写真。画像中央下部付近が所沢駅。画像上部に見える広い敷地は所沢航空記念公園と在日米軍所沢通信基地である。2007年8月7日撮影の77枚を合成作成。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス
埼玉県西部、武蔵野台地に位置し、南部には狭山丘陵が広がっている。狭山丘陵から流れる東川、柳瀬川は市内東部へ流れ、最終的には荒川に至る。山口貯水池(通称:狭山湖)は当市内にあるが、東京都民用の水源となっている(東京都水道局が管理)。
池袋を起点とする西武池袋線と西武新宿を起点とする西武新宿線の2つの幹線が東と南からやってきて、所沢駅に互い違いで乗り入れている。その後2つの路線はそれぞれ北と西とに進路を変え、当市内を横断する。
西武池袋線は西武有楽町線経由で東京メトロ有楽町線・副都心線・東急東横線・横浜高速鉄道みなとみらい線と相互直通運転を行っている。