所ジョージ
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1999年には明石家さんまの人生を描いた曲『明石家さんまさんに聞いてみないとネ』をリリース。この企画はさんまが司会を務める『さんまのまんま』に所がゲスト出演したことがきっかけで始まった。この曲にはさんま本人とゲストとしてたまたま通りかかった工藤静香も参加している。プロモーション・ビデオは多忙なさんまと所の2人のスケジュールが取れないため、レコーディング風景の映像をそのまま使っている。記者会見では「ライバルはGLAY」「目標は売り上げ5000万枚」「NHK紅白歌合戦出場を狙う」などと言っていた。なおアルバム『洗濯脱水』には『明石家さんまさんに聞いてみてもネ』という曲も入っている。

2002年7月には、女性フォークデュオ素一(すっぴん)」のシングル「白い月」で初めて他のアーティストのプロデュースを行った。シングル「白い月」は2002年7月24日に発売され、収録されている「白い月」「治療」「ガンバレ」 の3曲の作詞・作曲も所が担当している。

2004年9月、男性フォークデュオ「コブクロ」とともに「トコブクロ」を結成。所がイメージキャラクターとして出演した缶コーヒー「ワンダ モーニングショット」(アサヒ飲料)のテレビCMのイメージソングを制作した。2004年9月29日には、マキシシングルCD『毎朝、ボクの横にいて。』として発売。

その他にも、NHKみんなのうた』では、1989年には「背中でツイスト」、1999年には「歩いてみっか!」を歌っている(前者は所の歌では未発売。ただし中尾隆聖柳田ヒロ赤坂東児らがカバーしたものがCD発売されている。後者は所の歌でCD発売)。なおこれらの曲について、前者ではアニメキャラクター、後者はCGキャラクターとして、映像に登場している。

2006年には、エイベックスより、アルバムを1枚リリース。また山本譲二とのユニット「譲二さんと所さん」名義でコラボレーションシングルをリリース。山本との競演に関しては「この異色ユニットでNHK紅白歌合戦に出たい。」と望んでいたが叶わなかった。

2010年3月、アルバム『コケコッコゥ!!?七色の声色?』をリリース。八代亜紀奥田民生トータス松本GO!GO!7188、ビートたけしとおぼしき声が聴こえるが、所は「最新技術を駆使して私の声を七色に変えている」と言い張っていた。その後のインタビューで所は、最新技術云々はレコード会社の契約上の問題で直接に歌手名を出せないがために考案した架空の設定であると語っている[7]

2012年10月8日に、”世田谷一郎”の名でYouTubeにチャンネル登録がされており、所ならではの遊び心に富んだ自主企画と合わせ、”最近の歌”と称して、生歌(販売前のものも含む)を投稿している。なお、所の意向により、収益化はしていないことも明らかにしている。後にチャンネル名が“SETAGAYA BASE 工作部”に変更されている。

2014年9月13日に自主レーベル「Jam Cracker Record」を設立し『JAM CRACKER 1』と『JAM CRACKER 2』の二作を同時に発売。CDの価格は破格の1枚756円、収録曲は2枚で合計29曲である。
楽曲の特徴

曲作りに関しては、いろんなものが混在して明確ではないが、ベースには吉田拓郎レッド・ツェッペリンがあると思うと話している[8]。楽曲には遠慮のない表現やパロディが盛り込まれていることが多い[9]。そのためレコード・CDが販売されても早々に廃盤になったり、ライブで演奏はできても発売されない楽曲も多くある。シングル『まったくやる気がございません』のイントロでも「滅多に売れたことのないと言う(以降省略)」と言っており、1982年のインタビュー記事では「うちは、宣伝もしないし、あまりプレスもしないんでね。もう限定盤みたいなもんです。(笑)〔ママ[9]」と語っており、20周年記念アルバム『カニバーサミー』を出演番組で宣伝した際も「(自分の歌は)どうかしてる。売れないわけだ」とコメントした。しかし、デビューアルバム『現金に手を出せ!!』はオリコン最高位33位を記録し、シングル『寿司屋』はザ・ベストテンで、20位より下のかなり低い順位ではあるがランクインしたこともある。1982年のインタビュー記事では「ぼくのシングル盤だって、一万か二万は売れる[9]」と語っている。

実体験をモチーフにした曲が多く[9]、権威的なオーディオ関係誌のレビューコーナーで「ドキュメンタリーソングの第一人者」と評されたことがある。また、コミックソングも多いが、業界の中では宇崎竜童奥田民生などから高い評価を受けており、レコーディングに大物ミュージシャンや森高千里などの意外なゲストが参加することもある。友人であるアルフィー高見沢俊彦は、『新堂本兄弟』に所がゲスト出演した際に「こいつ天才なんじゃないかな」と語っていた。音楽業界において唯一無二の存在であるが「一人だとその分野は盛り上がらない」と、自分の後に続く者が現れないことを嘆いてもいる。

パロディに関しては、若手の頃から所の楽曲作りにおいて欠かせないものとなっている。ロックバラードテクノレゲエ演歌民謡民族音楽童謡軍歌に至るまで、ジャンルにとらわれることなく幅広い曲作りをしている。

レコーディングされたもっとも短い楽曲は、「スブタ」という曲(『ホング・コングの逆襲』『史上最大全集しょのいち』収録)。歌詞が12文字、演奏時間が5秒の作品。よくバラエティ番組で披露されることが多い。『どっちの料理ショー』や『SMAP×SMAP』で紹介されたこともある。

NHK『スタジオパークからこんにちは』出演時[10] に「♪梅雨時ーに元気なのはカタツームリー。元気なのに、遅い」(『安全第二』収録の「かたつむり」)という、大抵の人が聞いたら呆れる歌(所本人が発言)を歌った際、住吉美紀(当時NHKアナウンサー)が曲を聴いて生放送中に感動して泣きだすハプニングがあり、所が「あなたどういう感覚してるんだろう」と驚いていた。

コミックソングを歌う反面、心に染み入る歌や哲学的で深い内容の歌も数多く歌っている。音楽評論家の萩原健太は、2009年2月17日放送の『誰も知らない泣ける歌』において「僕は所さんの歌が大好きで、本当に良い曲多いんですよ。日本で一番過小評価されているシンガーソングライターだと思います」と評している。その日、所が自分の歌で一番好きだと言っているという「ご自由にどうぞ」(『洗濯脱水』収録)が「娘への愛にあふれた歌」として紹介された。
その他、音楽に関して

大きな影響を受けたという吉田拓郎が司会を務めていた[11]LOVE LOVEあいしてる』に3度出演した際、吉田の楽曲を色々貰ったので、お返しに「『ラクダの商人』や『精霊もどし』あげる」と所の楽曲をプレゼントしようとすると、吉田から、「いらない」とあっさり断られた[11][12]。なお、貰った楽曲のうちの1曲「恋の唄」は、所が2番の歌詞を書き加えて、1999年に発売したアルバム『洗濯脱水』に収録している。

ギターで3カポを多用するため、3フレット分ネックをカットしたギターをオーダーメイドした。ボディの裏側に大きく「TURBO」と書かれていたため、「ターボギター」と呼ばれていた。後に井上陽水にこのギターをプレゼントした際、陽水はネックの短さに驚いている。この経緯については『LIVE 絶滅の危機』に、所本人が語っている様子が収録されている。

宝くじ・ミスタードーナツのCMやいくつかの看板番組では出演するとともに、テーマソングを作詞・作曲し歌っている。なお、日本石油(現在のJXTGエネルギー)が発行していた『日石・ONE-UPカード』のCMにも1987年から1989年まで出演していたが、歌詞の内容から恐らく作詞・作曲を手掛けたとおぼしきCMオリジナルソング(1989年頃に放映された、『映画・バットマン』とのコラボレーションCMにてCMソングとして起用された)は本人の歌唱ではない。『世界まる見え!テレビ特捜部』におけるラサール石井の証言によれば、出演料だけでなく、別途作詞・作曲料も請求している。この件に関して、所本人は否定せず苦笑していた。ただし、所とのCM契約終了後も使用されていることがあり、ネタか本当かは不明。また、『所萬遊記』では「権利料はいらないから過去の曲を番組のテーマなどに使用して欲しい」などと話しており、現在は動画サイトで新曲を無料配信している。


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