截金
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金箔入りメダリオン(3世紀から4世紀頃 ヴィクトリア&アルバート博物館所蔵) 男性の肖像画 

金箔入りメダリオン(3世紀頃 コーニングガラス美術館所蔵)Latin: ANATOLI GAVDIAS ("Anatolius, rejoice!")  

メダリオン(3世紀から4世紀頃 ブレシア サンタジュリア美術館)アンサ女王とその子供アデルチとアンセルペルガ

金箔入りガラスベース(4世紀頃 イスラエル美術館所蔵)

吹きガラスのカップ(3世紀から4世紀頃 エール大学アートギャラリー)金箔により文字が刻まれ、パルメット文様が表現されている 

金箔入りガラスタイル(9世紀から12世紀頃 シリア メトロポリタン美術館所蔵)

金箔入りガラスタイル(10世紀頃 マアッラト・アン=ヌウマーンの教会 シリア 大英博物館所蔵)

武寧王妃の頭枕(6世紀頃 百済 国立公州博物館所蔵)亀甲文様の截金

武寧王妃の頭枕の拡大画像(6世紀頃 百済 国立公州博物館所蔵)亀甲文様の截金 鳳凰、魚竜、飛天、蓮などの彩色図

十一面観音菩薩立像(中国 北宋時代 クリーブランド美術館所蔵)

不動明王坐像(鎌倉時代 13世紀初期 快慶作 メトロポリタン美術館所蔵)

地蔵菩薩立像 正面(13世紀 メトロポリタン美術館所蔵)

地蔵菩薩立像 下部(13世紀 メトロポリタン美術館所蔵)

不動明王像立像 正面 (14世紀 メトロポリタン美術館所蔵)

不動明王立像 背面 (14世紀 メトロポリタン美術館所蔵)

観音菩薩立像(江戸時代 17世紀から18世紀 メトロポリタン美術館所蔵)

勢至菩薩立像(江戸時代 17世紀から18世紀 メトロポリタン美術館所蔵)

十一面観音来迎図(14世紀 メトロポリタン美術館所蔵)

釈迦三尊十六善神像(14世紀 メトロポリタン美術館所蔵)

見返り地蔵菩薩図(南北朝時代 14世紀 メトロポリタン美術館所蔵)

道具と方法
箔の種類縁付金箔(五毛色)箔打紙で叩き延ばされた時にできる格子状の跡が見える銀箔

金箔
を1万分の1 mmまで薄く延ばしたもので、通常大きさが3寸6分角(約11cm2)の箔が用いられる。これを2枚焼き合わせ、さらに両面に1枚ずつ焼き合わせを繰り返し、直線の場合は6枚、曲線の場合は5枚の厚みにしてから使用する。和紙製の箔打紙により作られる縁付金箔(えんづけきんぱく)とグラシン紙により作られる断切金箔(たちきりきんぱく)の2種類販売されているが、断切金箔は硬く扱いにくいため縁付金箔が好んで使用される。湿気を嫌うので焼き合わせは好天の日を選び、の日や梅雨時は避けたほうがよい。

銀箔
平安・鎌倉時代は使用されていたが、経年変化で黒く変色する可能性がある[49]ため現代ではあまり使用されない。

仏師箔
金箔と金箔の間に銀箔を挟んだもの

プラチナ箔
現代では銀色を表現するためプラチナ箔を用いる場合がある。焼き合わせは2枚程度であるが、金箔に比べかなり高い温度と長い時間を要する。
箔の焼き合わせ

ばさみ
金箔を挟んで持ち上げ、移動させる時や焼き合わせを行う時に用いる。静電気が発生しないので金箔が付着することがないという利点を持つ。

アイロン
備長炭を使用しない現代的なやり方で、金箔の焼き合わせを行う場合に用いる。工業用のアイロンでスチーム式でなく温度調節が利かないタイプ、つまり蒸気を放出せず温度が上昇し続けるものを使用する。温度調節機が内蔵されている家庭用タイプのアイロンでは温度が低く焼き合わせに時間を要し、またうまくいったように見ても接合強度が弱いので経年変化とともに剥離する可能性があるため使用されない。アイロンで金箔の焼き合わせをする際に左右に動かしながら加熱すると、金箔に皺が寄ったり破れることがあるので、垂直に上げ下げして焼き付けていくようにする。煙が少し立ち始め、和紙が茶色く焦げるまで加熱すれば焼き合わせ完了。ただアイロンを用いて金箔の焼き合わせを行った場合、箔が固くなり細く切っても滑らかな曲線が描き辛くなる[50]という指摘もある。

和紙
アイロンを用いて焼き合わせをする際、金箔がアイロンに付着しないようにするためのもの。特殊な和紙を用意する必要はなく、金箔1枚1枚の間に箔合紙が購入時に挟まれているのでそれを使用する。

備長炭
アイロンを使わず伝統的な方法で、金箔の焼き合わせを行う場合に用いる。備長炭の中で密度が高く、温度を一定に保つ時間が長いとされる姥目樫が好んで用いられる。形がまっすぐ整っているものを用いて、割れ目があれば下に向けておき、横に寝かせた状態で焼き合わせを行う。


備長炭で金箔の焼き合わせをする際に備長炭の周囲を灰で覆う。灰にゴミや小さな塊があると金箔が引っかかり破れてしまうので、事前ににかけ、それらを取り除く必要がある。灰には保温効果があり備長炭を完全に灰の中に埋めておけば長時間にわたって炭火が熾り続ける。

火鉢
備長炭で金箔の焼き合わせをする際に備長炭と灰を火鉢の中に入れる。
箔の切断左から箔盤と金箔、竹ばさみ、小刀、竹刀

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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