ドリームワークスのステイシー・スナイダーはリチャード・カーティスに脚本の執筆を依頼し、スピルバーグは監督を確約した[12]。スピルバーグが監督することは2010年5月3日[13]、キャストは2010年6月17日[14]に発表された。2011年4月にトライベッカ映画祭でピーター・マランが語ったところによると、マランが出演を決めたのはスピルバーグが監督するためだけでなく、「美しく、本当によくできた脚本」のためでもあった[15]。
モーパーゴによると、スピルバーグは数週の間にケネディの舞台の感想を聞き、「観劇し、キャストに会い、帝国戦争博物館を訪れて、これを次の監督作にしようと決めた。次の数週間、彼はリー・ホールとリチャード・カーティスとともに脚本に取りかかり、そして数か月のうちに映画の製作が始まった」[16]。
スピルバーグはこれまでに第二次世界大戦にまつわる映画の監督を6作(『1941』、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』、『太陽の帝国』、『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』、『シンドラーのリスト』、『プライベート・ライアン』)、クリント・イーストウッド監督の映画の製作を2作(『父親たちの星条旗』と『硫黄島からの手紙』)、テレビドラマの製作を2作(『バンド・オブ・ブラザーズ』と『ザ・パシフィック』)手がけているが、第一次世界大戦にまつわる仕事はこれが初となる[17]。ケネディは「第一次世界大戦を扱った映画が少なかったことは、私たちがこれに惹かれた理由の一つだと思う」「アメリカでは忘れられた戦争だが、スティーヴンと私には非常に大きな影響を及ぼしている」と語った[18]。
バトルフィールド・パートナーシップス社のデイヴィッド・ケニオンとアンドリュー・ロバートショウが軍事監修を務めた[19][20][21]。 いくつかの憶測が流れた後、2010年6月17日にキャストが発表された[14]。直前の週にはエディ・レッドメインがアルバート・ナラコット役で主演することが噂されたが[22]、実際にはそれより無名の舞台俳優ジェレミー・アーヴァインが選ばれた。キャストはヨーロッパ人で固められており[23]、イギリス人、フランス人、ドイツ人の俳優がそれぞれの国の人物を演じる[24]。デイヴィッド・ライオンズ役のロバート・エムズ
キャスティング
2010年7月下旬にデヴォンでエキストラのキャスティングが行われた[26]。カースル・クームで行われた撮影にモーパーゴの原作の基になった退役軍人の一人バジェット大尉の孫娘がエキストラとして出演している[16]。またモーパーゴ自身もカメオ出演している[27][6][28]。
撮影前の2か月間、俳優たちは苛酷な乗馬訓練を受けた[29]。