日本を代表する空の玄関口(ハブ空港)のひとつであるが、歴史的経緯(別項成田空港問題を参照)により現在も、建設計画自体が完了しているとはいえない。開港後の拡張工事も進まず、騒音問題から0時 - 6時 (JST) の離着陸禁止や[15][16][17]、羽田空港の拡張、再国際化や24時間運用が進められた。これに対し、成田空港も京成成田空港線の開業によるアクセス向上や、発着枠の拡大、24時までの離着陸容認で国際競争力を高めようとしている[17]。左から、新管制塔・旧管制塔・ランプセントラルタワー(2020年)
1992年に供用を開始した第2ターミナルによって管制塔からの航空機視認性が悪化するため、1990年2月から新たな管制塔の建設が進められ、1993年2月2日に旧管制塔から航空管制業務を引き継いだ[18]。新管制塔の高さは全高は87.3メートルで、当時としては日本一の高さであり、2020年現在でも羽田空港・那覇空港の管制塔に次ぐ第3位の高さである。新管制塔は高層化にともなう風圧を軽減するために塔の中央部分を中抜けにしたほか、制振装置室を設けて揺れを軽減するなどの対策が施されている[19]。
新管制塔の供用開始後、旧管制塔は「ランプタワー」として新東京国際空港公団に引き継がれ、最上階の旧航空管制室は地上管制業務の一部(ランプコントロール)を行う施設として使用されていたが、2020年9月10日に新たに設けられた「ランプセントラルタワー」の供用開始により役目を終え、老朽化した旧管制塔は撤去される[20][21]。
2013年3月7日にB滑走路用西側誘導路(後述)の供用開始により、2本の滑走路の最大発着数(時間値)が1時間あたり58回から64回に増え、年間発着枠も25万回から27万回に拡大された[22][23][24]。また、広域マルチラテレーション(WAM)の導入によって、最大時間値は2015年の夏ダイヤの運航からさらに68回に拡大されている[25][26]。
2015年3月の第3旅客ターミナル完成をもって、年間発着枠30万回化のための施設整備が完了した[27]。また地元と空港側が、2019年10月末から、A滑走路について24時までの発着を行うことに合意した[28]。2019年2月4日、空港周辺9市町と成田国際空港会社、国、千葉県が「四者協議会」を開催し、同年10月27日から先行するA滑走路で発着を23時から1時間延長することで正式決定した。また、国は地元事業への補助率をかさ上げする「成田財特法」を4月から10年間延長する方針を示した。従来の5年ごとの延長から、長期事業にも適用しやすくなる。3本目の滑走路建設後・B滑走路延伸後の発着延長も予定されており、10年延長はそれを踏まえた対応である[29]。
空港レイアウト
空港敷地面積:1,137ヘクタール(計画1,151ヘクタール):(日本第2位[30])
第1ターミナル(46.3万u) 第2ターミナル(39.1万u) 第3ターミナル(6.7万u)
スポット:137スポット(工事により一部閉鎖中のものを含む)(計画は143スポット)
滑走路
A滑走路:4,000×60メートル、16R/34L(16R・34LともILSを装備、16RはCat III b)
着陸帯 ‐ 4,120×300メートル