一部の歴史家によると、北米での感謝祭の最初のお祝いは、北西航路を求めてイギリスからマーティンフロビッシャーが1578年に航海したときに行われたとされる[28]。しかしながら、他の研究者は「カナダの感謝祭の日の起源についての説得力のある物語はない」と述べている[29]。
各国の感謝祭
アメリカ合衆国の感謝祭詳細は「en:Thanksgiving (United States)」および「感謝祭 (アメリカ)」を参照
感謝祭は、祝日となるアメリカ合衆国の祝祭日(国家の日 National Holiday)のひとつである[30]。サンクスギビングデーと、翌日のブラックフライデー (アフター・サンクスギビングデー)、その後の休日を合わせた4日の間は学校や会社が休みになる[4]。また、学校や大学は丸々1週間休みになる地域もある[3]。2007年の感謝祭に七面鳥に恩赦を与えるブッシュ大統領(当時)。七面鳥恩赦式
現代の感謝祭では、宗教的な意味合いはかなり弱くなっており、現代アメリカ人の意識の中では、たくさんの親族や友人が集まる大規模な食事会であり、大切な家族行事のひとつと位置づけられている[3]。特に感謝祭前日と感謝祭休日最後となる日曜日は、空港、高速道路、鉄道などの交通機関が1年の中でも有数の大混雑・大渋滞となる[3]。一方、感謝祭当日の空港などは対照的に非常に閑散としており、感謝祭が行楽のための休日ではなく家族や親戚が集うためのものであることを物語っている[3]。
感謝祭の朝には、大統領が二羽の七面鳥を屠殺される運命から恩赦する(Turkey Pardon)という行事が、ホワイトハウスで行われる[31]。ニューヨーク市の百貨店メイシーズでは、第二次世界大戦のために中断された1942年から1944年の間を除き、1924年から巨大な風船を用いたパレード「メイシーズ・サンクスギヴィング・デイ・パレード」が恒例行事となっている。また、通常は日曜日と月曜の夜しか行われないNFLの試合が3試合(1970年以降、ダラス・カウボーイズとデトロイト・ライオンズのホームゲーム2試合が行われるのが通例だったが、2006年以降、それ以外のチームのホームゲームが持ち回りで開催)行われる。
また感謝祭は季節的に本格的な冬の入りであり、各地の集会場などでは慈善団体などがホームレスなど「あまり幸運ではなかった(less lucky)」人々に温かい七面鳥料理をふるまうのも恒例である。
ニューヨーク州のように全米祝祭日の感謝祭当日のみを祭日とする所もあるが(学校や商店は休日とするところが多い)、多くの州は感謝祭の翌日の金曜日も祝日扱いとして4連休の感謝祭休日(Day After Thanksgiving)とし、中には感謝祭の前の水曜日から5連休とする州もある。感謝祭が過ぎるとクリスマスまで約ひと月となり、クリスマスプレゼントの購入に向けて消費が動くため、各小売店では感謝祭をクリスマス・セールの前哨戦と位置づけ、客足をあてこんで金曜日から特別セールを行う。
金曜日の大売り出しを境に、小売店の年間通算収支が黒字に転換するといわれていることから、感謝祭の翌日を「ブラック・フライデー」、週明けの月曜日にインターネットを利用してECサイトでプレゼントを購入する人が多いことから、感謝祭休み明けの月曜日を「サイバー・マンデー」と呼ぶ。
感謝祭からクリスマスまでのひと月は、小売店の年間の総売上で重要な期間となり、通説では小売業の年間売り上げの半分がこの一ヶ月に集中する。消費者向け製品を作る各社も、この「年末商戦」に間に合うように新製品を発売するのが通例である。
カナダの感謝祭詳細は「感謝祭 (カナダ)」を参照
カナダの感謝祭も、プリマス植民地での出来事を記念するものと考えられており、独立戦争後にアメリカ合衆国から英領カナダに移住した王党派(ロイヤリスト)が持ち込んだ習慣である。カナダの感謝祭は10月の第2月曜日なので通常3連休だが、金曜日も休日として4連休とする州もある。 インディアン達は「感謝祭」は、この日を境に先祖達の知識や土地がヨーロッパからの移民達に奪われた、「大量虐殺の始まりの日」としている。 1969年のアルカトラズ島占拠事件では、これに賛同したインディアンたちは「感謝祭の日」に合わせて数百人がアルカトラズ島に上陸した。 ワンパノアグ族を中心に、ニューイングランドのインディアン部族が結成する「ニューイングランド・アメリカインディアン連合」は、「ピルグリムファーザーズ」のこの「感謝祭」にぶつけて同じ日に、「全米哀悼の日
インディアンにおける感謝祭