農産物では、キャベツ、大葉(青じそ)が作付面積、生産量、産出額とも全国1位であるほか、ふきは生産量、産出額が全国1位、カリフラワーは作付面積・生産量が全国1位、ブロッコリーは生産量が全国1位、イチジクは生産額が全国1位などとなっている。また花卉の生産も盛んで、きく、ばら、シクラメン、洋らんは作付面積、生産量、産出額とも全国1位である。菊については電照菊の項も参照。愛知県の平野部は農業に適した肥沃な土地が多く、野菜の自給率もそれなりに高い。そのほか、西尾市は碾茶の産地として知られる[35]。果物ではブドウ(全国8位)、ナシ、カキなどが多く生産されており、中でもブドウは大府市、ナシは安城市、豊橋市、豊田市など、カキは豊橋市(次郎柿)、幸田町(筆柿)などで生産が盛んである。
畜産ではウズラの飼養数、産出額が全国1位である。水産物ではあさり、がざみ(甲殻類)の漁獲量が全国1位であるほか、一色町の養殖うなぎはよく知られており、「三河一色産うなぎ」というブランドを偽装した産地偽装事件が起きたことがあるほどである。また弥富市周辺は金魚の産地として知られ(弥富金魚)、スペースシャトル内において宇宙酔い実験の被験者となった「宇宙金魚」も弥富金魚である。 愛知県は、トヨタ自動車を筆頭に自動車関連企業が数多く存在することで有名である。自動車産業が発展する前は、繊維産業や、三菱重工業、愛知航空機、中島飛行機などの航空機産業が盛んであった。がいし生産世界一の日本碍子やINAX、日本特殊陶業などをはじめとするセラミックス産業、特殊鋼大手の大同特殊鋼やトヨタ自動車グループである愛知製鋼、日本製鉄名古屋製鉄所などの特殊鋼・鉄鋼業のほか、プリンター、FAX、ミシンなどを得意とするブラザー工業、そしてトヨタグループであるデンソー、アイシンなどの電気機器製造も盛んである。また、碧南市、高浜市などで生産されている三州瓦は、島根県の石州瓦、兵庫県の淡路瓦と並んで日本三大瓦であり[36]、全国的に有名である。 三大工業地帯のひとつである中京工業地帯の中心として工業は全般に活発で、製造品出荷額等(2019年)は47兆8,946億円で45年連続全国1位である(2位は大阪府で約18兆6,058億円)[4]。 2005年に愛・地球博と中部国際空港開港という二大事業があり、東海環状自動車道、伊勢湾岸自動車道、愛知高速交通東部丘陵線(リニモ)などインフラの整備が急速に進んだ。しかし、その一方で愛知県道511号武豊大府自転車道線(知多半島サイクリングロード)などの自転車道の建設、整備が放棄されており、多くの要望が寄せられている。 メガシティであり、世界有数の都市圏人口を有する中京大都市圏の中枢都市である名古屋市は、中日本最大の商都であり、物販の集積が著しい。全体で見ると名古屋市が際立った存在感であるが、名古屋都市圏の中で人口10万人台の小牧市・刈谷市・半田市・東海市・安城市も昼間人口比率が1を超えており(働きに来る人が多い)、小規模な業務の中心都市として位置づけられている[37]。 近年では、名古屋市を中心とした半径100kmの以内の地域を「グレーター・ナゴヤ」のブランド名で統一して、海外企業を積極的に誘致し、世界有数の産業集積地にすることを目標とした大名古屋経済圏構想もあり、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ(GNI)と呼ばれる( ⇒関連ページ)。 2007年度の名古屋市の卸売業販売額は約27兆656億円で全国で東京都区部・大阪市に次ぐ。また小売業販売額は約3兆1,917億円で東京都区部・大阪市・横浜市に次いで額が大きい[38]。 2000年代に再開発が進み、名駅エリアを中心に超高層ビルの建設が急速に進んでいる。2020年代になると栄エリアにも高層ビル建設が複数計画されている[39]。 栄、名駅、大須、金山などが市外からも広く集客する繁華街となっており、栄と名駅一帯には広大な地下街が広がっている。東部の今池千種エリア、西部のささしまライブ24、南部の金山エリアや北部の大曽根エリアが、乗り換えのターミナルとなったり、新たなオフィス街が形成されるなど、副都心・新都心として発達している。 また、グルメ激戦区として名を馳せており、特有の文化を持った「名古屋めし」などを筆頭にさまざまな料理が集まる。2019年には、ミシュランガイド愛知・岐阜・三重2019特別版[40] が出版されるなど、世界的にも注目が集まっている。
第二次産業
工業
第三次産業
商業
県内に本社を置く主要企業
第二次産業
トヨタ自動車
デンソー
アイシン
ジェイテクト
トヨタ車体
豊田自動織機
豊田合成
トヨタ紡織
豊通テクノ
大同特殊鋼
大同メタル工業
愛知機械工業
愛知時計電機
パナソニック エコシステムズ
ヤマザキマザック
三菱航空機
ブラザー工業
プロスチール
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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