1997年11月26日、名古屋地裁の野田武明裁判長は非公開を決定した県教委の措置を支持し、森山の請求を棄却した[11]。1999年6月15日、最高裁は請求を退けた2審判決を支持し、森山の上告を棄却した[12]。
1995年、東部中学校の生徒は自主的に「ハートコンタクト」という組織を結成[13][14]。2019年時点のメンバーは1?3年生約50人。毎月10日などゼロの付く日に集まっていじめの根絶に向けて活動を行い、命日近くに開かれる集会の内容を考えている。2019年11月14日に行われた集会にはOの父親が参加し、講演した[13]。
2019年6月10日放映のNHK総合のドキュメンタリー番組『事件の涙 Human Crossroads』が、東部中のいじめ自殺事件を特集[15]。事件から13年後にOの兄も自殺していたことが公表された[16]。
家族のその後として、弟は沖縄県でキリスト教徒となり、息子の死後、各地で講演会などを行い、いじめ撲滅活動を続けていた父親が令和初期(2021年)膵臓がんのため75歳で死去した。
脚注^ “ ⇒西尾市議会 1996-02-29: 平成8年3月定例会(第1号) 本文”. 西尾市議会 会議録の閲覧と検索. 2021年7月20日閲覧。
^ “見逃されていたSOS 今年9月 保健室へ○○君がサイン??中2いじめ自殺”. 毎日新聞. (1994年12月3日). https://mainichi.jp/articles/20180410/org/00m/040/023000d 2021年7月28日閲覧。
^ 『中日新聞』1994年12月13日付夕刊、11面、「情報不足にいらだち 岡崎市教委」。
^ 『中日新聞』1994年12月13日付夕刊、11面、「中1男子首つり自殺 岡崎 父経営の工場で 昨日 下校途中、行方不明に」。
^ 『中日新聞』1994年12月14日付朝刊、1面、「岡崎・自殺の中1 いじめ被害 同級生ら次々証言 『入学直後から複数生徒に』」。
^ 『中日新聞』1994年12月14日付朝刊、23面、「〇〇君から半月 教訓生きず 『カバンに“バカ死ね”』『いすを投げられけが』 岡崎の中1自殺 『先生が注意...止まらず』」。
^ 『中日新聞』1995年3月25日付朝刊、35面、「校長、市教育長は減給 清輝君いじめ自殺 処分、正式に決定」。
^ 『中日新聞』1995年3月30日付夕刊、第2社会面、14面、「いじめ事件の西尾・東部中 校長に市教委の渡辺氏 愛知県、名古屋市が教職員異動」。
^ a b 『中日新聞』1996年7月25日付夕刊、第2社会面、14面、「校長ら処分関連の文書 非公開取り消しを 〇〇君事件で愛教大教授提訴」。
^ 石原潤「インタビュー 育てる 『岡崎の教育を考える市民の会』代表 森山昭雄さん 不登校生む土壌を知り、改善策提案したい」 『中日新聞』1996年8月11日付朝刊、9面。
^ 『毎日新聞』1997年11月26日、中部夕刊、7面、「○○君いじめ自殺、文書非公開は違法―名古屋地裁、市民団体の請求を棄却」。
^ 『毎日新聞』1999年6月16日、北海道朝刊、6面、「愛知の中2いじめ自殺 公文書の公開、認めず―最高裁が上告棄却」。
^ a b “いじめ根絶、生徒の活動続く 愛知の中2自殺から25年”. 日本経済新聞. (2019年11月22日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52474590S9A121C1CE0000/ 2021年7月28日閲覧。