愛と誠
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座王 与平(ざおう よへい)
権太の父親で政財界を影から操る黒幕といわれる右翼の大ボス。花園高校のPTA会長であり、ひとり息子の権太を溺愛しており、権太の身に害を加える者があれば容赦はしない。普段は温厚だが、時には気性が激しく、愛する心も憎む心も人一倍(もしくは五倍も十倍も)激しく持っている性格の持ち主。
砂土谷 峻(さどや しゅん)
新宿ヤング・マフィア“緋桜団”団長。団長以下10代の若者(未成年)で構成された新宿を根城にする新興勢力の暴力組織“緋桜団”を巨大化するために悪の花園を支配下におき、流血革命を起こそうとする。ムチを使わせては悪魔のような天才であり、冷酷非情で人間味ゼロのコンピューターつき悪魔と称される。任務に失敗した手下にも容赦なく制裁を加え、緋桜団の存在と目的を漏らした者にも容赦はしない。
評価

漫画編集者・評論家のササキバラ・ゴウは本作について、学生運動の頓挫、オイルショックの影響による高度経済成長の終焉といった社会情勢を反映したものだとし、主人公の太賀誠については「『あした』を見失ったあげく、内ゲバをするしかなくなった時代の空気がそのまま投影されているかのよう」と評している[6]。ヒロインの早乙女愛をめぐって太賀と関わることになる岩清水弘も合わせて、「生きる目標を失った者が、最後に残った唯一の価値として『愛』にたどりついて、もがき苦しんでいるかのよう」と評している[6]

弥生美術館学芸員の松本品子は本作について「少年漫画誌における純愛学園ものの先駆け」としつつも、「ロマンチックなシーンはほとんどなく、乱闘シーン続出の硬派な作品」と評している[7]

漫画家の塀内夏子は本作や『おれは鉄兵』の読者だったが、周囲にはすでに番長は存在しなかったとし、「「愛と誠」って一種の学園ファンタジーだったのかも‥‥」と評している[8]。同じく漫画家の山下てつおは「誠のようなかっこいい男を描きたいとつねに思っています」[9]「「愛と誠」を読まなければボクはマンガを描いていなかったかもしれません」と評している[8]
パロディ・オマージュなど.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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出典検索?: "愛と誠" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2022年1月)


小林まことの漫画『1・2の三四郎』では、主人公・三四郎たちの同級生として岩清水 健太郎(いわしみず けんたろう)というキャラクターが登場するが、これは本作に登場する岩清水弘のパロディとなっている[10]。本作の岩清水がヒロインを一途に思うメガネキャラであるのに対して、『1・2の三四郎』の岩清水は「いい加減」「スケベ」という役どころで、本作における岩清水が発する名言も「その場しのぎのため」「スケベのため」という具合に変化をしている[10]。作者の小林によれば周囲は梶原作品を笑うことに当惑していたが、梶原本人は本作を気に入り、あるパーティにおいて両者が対面した際に「あの漫画おもしれえな!」と握手を求めてきたという[11]

臼井儀人著『クレヨンしんちゃん』の単行本第25巻で、世田谷区の一等地からしんちゃんたちの通うアクション幼稚園に転園した大金持ちの園児・酢乙女 あい(すおとめ あい)(本家ヒロイン・早乙女愛のパロディ)がしんのすけに恋をし、それ以降も「しん様」とひたすらしんのすけに愛を尽くすキャラクターとして描かれている。

ゆうきまさみ著『究極超人あ?る』の単行本第2巻「鉄の女」で、春風高校一の色男ぶった軟派男・鰯水 等(いわしみず ひとし)(上記同様・岩清水弘のパロディ)が登場し、本家・岩清水の口癖である「君のためなら死ねる」発言を披露する。

本宮ひろ志著『硬派銀次郎』の単行本第1巻「子づれ大番長」の挿話で、転校生のヒロイン・小沢高子が主人公・銀次郎の額の傷を見て「んまっ『愛と誠』ね。かっこいい」と惚れる場面がある。

コンタロウ著『1・2のアッホ!!』の単行本第2巻「ああ!純愛山河の巻」で、物語の構成そのものが『愛と誠』のパロディとなっており、友情学園に転校してきた不良少年・ゴンタロウを追って同じく転校してきた美少女・岩崎ヒロミちゃん(連載当時の人気アイドルだった岩崎宏美がモデル)に一目惚れした波目が『他紙』と書かれた雑誌(『週刊少年マガジン』を連想させる)を読みながら「ウフッ、ヒロミちゃん……キミのためなら死ねる!!」と告白のリハーサルを行う場面がある。

小林よしのり著『東大一直線』の第127話「多分の愛と誠」で、主人公・東大通が一目惚れした美少女・川島妙子が東大の迷コンビである多分田吾作と付き合っている理由として『愛と誠』での幼き頃の愛と誠の運命的出会いをパロディにした挿話となっており、それが原因で「私は彼に愛でむくわなければなりません」と妙子から訊かされた東大が「しかし、ワイだって妙子さん。君のためなら死ねるよ!」と発言する場面がある。

蛭田達也著『コータローまかりとおる!』の単行本第2巻「とんでもないケガ人」で、主人公・コータローを取り締まる風紀委員会・班長に砂土谷 峻平(さどやしゅんぺい)[注 2](本作に登場する太賀誠の大敵・砂土谷 峻のパロディ)が登場し、さらにはその手下として「血桜団」(砂土谷峻の手下である『緋桜団』のもじり)が登場する。

江口寿史著『江口寿史のなんとかなるでショ!』の「ジャミラおぢさんの悪夢」で、当時の大ヒットホラー映画『エルム街の悪夢』のパロディである話の登場人物に早乙女 愛子(さおとめ あいこ)(本家ヒロイン・早乙女愛のパロディ)と岩清水が登場している。また、その続編として『それからの早乙女愛』(『なんとかなったワケ! 』に収録)が描かれている。

泉昌之著『松任谷幸男究極の純愛シリーズ』(本作の松任谷 幸男〈まつとうや ゆきお〉自体が岩清水弘のパロディ)の一篇(計4部作『豪快さんだっ!』に収録)に『愛とまとこ』のサブタイトルが表題されており、内容も『愛と誠』の物語の中で誠と岩清水がナイフを使用した決闘シーンのパロディが描かれている。

真倉翔岡野剛著『地獄先生ぬ?べ?』の♯76「百々目鬼の巻」で、ぬ?べ?の教え子である栗田まことの恋人役として童守小一の才女・篠崎愛が登場し、♯85「肉人の巻」で除霊を引き受けたぬ?べ?が和尚とともに童守寺へ出向いた時に栗田まことと篠崎愛の悲鳴を聞いて「いや…あの声は聞きおぼえがある…。まこと…愛だ!」と言った時に「何っ!?愛と誠…」と学帽を被った和尚が答えるカットがある[注 3]

大場つぐみ小畑健著『バクマン。』の単行本第13巻108n(話)「愛読者と一目惚れ」で、読み切りで恋愛モノを描く事を決めた主人公・真城最高(サイコー)が参考として『タッチ』と『愛と誠』を読んで相方である高木秋人(シュージン)とともに研究する場面がある。また、バイオレンス系のバトル物を得意とする漫画家・福田真太が人気作家読切祭(スーパーリーダーズフェスタ)に亜城木夢叶(サイコーとシュージンの共同ペンネームで福田のライバル)と新妻エイジ(天才人気漫画家で福田の師匠)がエントリーして恋愛モノを描くことを知ったことから「オレも描く」と宣言して「そうだな。「愛と誠」ばりの少年恋愛マンガ描いてやる」と発言する場面がある。

くりいむレモンシリーズの『森山塔ベストヒット そうかもしんない』に岩清水と、愛に相当する“今日子”が登場する。

備考

明石家さんまは弟子時代に落語を取るか、女を取るか、悩んだ時にちょうどその頃、マンガの『愛と誠』に凝ってた影響から、愛を取った方がカッコええという結論に達して弟子を辞めて当時付き合っていた彼女と東京へ駆け落ちしたエピソードを語っている[12]

とんねるずのみなさんのおかげです』〈1991年1月31日放送〉の「おかげです名作劇場」で『愛と誠』のパロディが放送され、太賀誠を石橋貴明、早乙女愛を工藤静香、岩清水弘と高原由紀を木梨憲武が演じた。幼い頃、スキー場で誠に命を救われた愛は誠を追って少年刑務所予備校といわれる花園実業高校1年B組に転入してきた。愛は誠の額に残っていた傷跡を見て心を痛める。そこへ愛の事を気にかける青葉台高校の秀才・岩清水がやってきて誠に対決を挑み、さらには花園の影の大番長の高原由紀も誠の命を狙おうとする…内容となっている[13]

『週刊お宝TV』〈2007年4月14日放送〉「恋愛のカタチ」をテーマに各ゲストが思い出の作品を取り上げて語るなかでゲストの一人である高田延彦が『純愛山河 愛と誠』を取り上げ、本作についての思い入れを語っており、ドラマでは物語の中盤で最終回を迎えた事から番組では特別に漫画の最終回をゲストでアテレコしている[14]


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