意思決定
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このことから「私は今ここで、自分の意志で行動している」とする実感は幻想である可能性が指摘される[9]

うつ病や不安、またはいずれかの一般的な症状を持っている人々は、変化に追いつくのに苦労しており、したがって、より間違った選択をしたことが発見された。過去の成功に焦点を当てることで、より良い意思決定を行うことができる[10]

2020年に質の高い証拠とされる統計的文献分析によれば、意思決定トレーニングはスポーツにおいても有効である[11]
アプローチ

意思決定に対するアプローチには、経済学的アプローチ、経営学的アプローチ、システム分析的アプローチ、行動科学的アプローチ、組織行動論的アプローチ等がある。順に、人間行動の曖昧性・人間の能力の限界を考慮するアプローチである。
モデル

意思決定を捉えるために、様々なモデルが作られた。意思決定そのものをモデル化した意思決定過程モデルと、意思決定を支援する意思決定支援モデル(システム)または分析モデルがある。

ただし、意思決定過程モデルは、文字通り意思決定が行われる過程を示したものだが、支援モデルは意思決定の補助を行うもので、厳密には意思決定のモデルとは言えない。
意思決定過程モデル

意思決定過程モデルは、実に様々な種類のモデルが存在し、その基本は

情報収集

代替案の作製

代替案の選択

フィードバック

の過程からなる。ただし、これは研究者によって意見が分かれる。例えば、アメリカ空軍ジョン・ボイド大佐 (John Boyd) が提唱したOODAループ理論では、情報収集と状況判断、意思決定と実行というサイクルが繰り返されるモデルが示されている。

意思決定過程モデルの中でも、特に有名なものにゴミ箱モデルがある。それは、人、問題、解をゴミと見立て、そのゴミをゴミ箱に見立てた「意思決定機会」に入れると、意思決定機会が満ちたときに結果が出ると考えたモデルである。その特徴は、過去のモデルによる「合理的な意思決定」を捨て、「人間は合理的な意思決定ができない」という考えが前提にあることである。
支援モデル

意思決定支援モデルには、決定木 (Decision Tree)、OR(オペレーションズ・リサーチ)、AHPゲーム理論がある。

支援モデルは主に、評価基準・代替案の価値を数値化することで、意思決定を支援する。

なお、GDSS等コンピュータによる集団意思決定支援システムもあり、コンピュータを用いることは意思決定、特に素早さの点において重要な意味がある。
全般性不安障害

不安やうつ病の人は、正しい決断を下すのに苦労することがよくある。

研究によれば、全般性不安障害不安やうつ病の人は、間違いではなく過去の成功に焦点を合わせれば、判断は改善される可能性がある。

うつ病や不安、またはいずれかの一般的な症状を持っている人々は、変化に追いつくのに苦労しており、したがって、より間違った選択をしたことを発見した。うつ病や不安のある人は自分が間違ったことに集中し、別の間違いをすることを心配するのに対し、障害のない人は過去の選択をより良いものにするためのガイダンスとして使用した。不安やうつ病のある人、そして意思決定に苦労している人は、失敗ではなく過去の成功に集中することを学ぶことで、より自信を得るのに役立つ可能性があると指摘された。

過度の心配や将来について気分が悪いなどの不安やうつ病の症状を示したが、臨床的に診断されなかった人々でも、過去の成功に焦点を当てることで、より良い意思決定を行うことができる[12]
人工知能トロッコ問題は、常に意思決定の中心的な問題であり、そのバリエーションによっては、より多くの人を助けるために人を殺すべきなのか?悪人を殺して他人を助けてもいいのか、といった意思決定における基本的な倫理問題があり、それは今後、人工知能によって実現される[13]

機械学習やディープラーニングによって、ほとんどのことがプロよりもうまくできるようになった人工知能の時代、意思決定においても人工知能に頼らざるを得なくなった[14]。とはいえ、これは古典倫理の台頭と見ることもできる。なぜなら、人工知能に倫理、つまりトロッコ問題を教える時代となったからである[13]
出典^ コトバンク - ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
^ Lee, Chris (2012年5月25日). “Revisiting Why Incompetents Think They're Awesome”. Arstechnica.com. p. 3. 2014年1月11日閲覧。
^ Morris, Errol (2010年6月20日). ⇒“The Anosognosic's Dilemma: Something's Wrong but You'll Never Know What It Is (Part 1)”. New York Times. ⇒http://opinionator.blogs.nytimes.com/2010/06/20/the-anosognosics-dilemma-1/ 2011年3月7日閲覧。 
^ Dunning, David (2005). Self-insight: Roadblocks and Detours on the Path to Knowing Thyself. Psychology Press. pp. 14?15. .mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 1-84169-074-0 


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